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任天堂はスティックが勝手に動く「Joy-Conドリフト」に陥った不具合のあるJoy-Conを毎週数千台も受け取っているとの報道


2017年3月に発売されたNintedo Switchは、発売当初から専用コントローラー・Joy-Conのジョイスティックが勝手に動く「Joy-Conドリフト」という不具合が発生すると報告されてきました。このJoy-Conドリフトは発売から5年が経過した2022年時点でもユーザーの悩みのタネとなっており、任天堂のアメリカ法人であるニンテンドー・オブ・アメリカには「毎週数千台のJoy-Conドリフトに陥ったJoy-Con」が修理のために送られてくると報じられています。

Nintendo Switch Joy-Con Repair Center Swamped, Quality Suffered
https://kotaku.com/nintendo-switch-joy-con-drift-fix-repair-center-replace-1848828886

Nintendo US reportedly received "thousands" of faulty Joy-Cons each week at height of drift issues | Eurogamer.net
https://www.eurogamer.net/nintendo-us-reportedly-received-thousands-of-faulty-joy-cons-each-week-at-height-of-drift-issues

Nintedo Switchでは、専用コントローラー・Joy-Conのジョイスティックが勝手に動く「Joy-Conドリフト」と呼ばれる不具合が多発することが知られています。Joy-Conドリフトがどんな不具合かは以下のムービーを見れば一目瞭然で、「Joy-Conに触っていないのにジョイスティックが入力されたままになる不具合」です。任天堂はこのJoy-Conドリフトを理由にユーザーから集団訴訟を提起されており、同社の古川社長はJoy-Conドリフトについて正式に謝罪しています。

This is how bad my joy in drifting is. I can't play games normally on my switch anymore... #joycondrift #NintendoSwitch pic.twitter.com/TPR7Ir8Sip

— Nixie @ XENOBLADE 3 HYPE! (@NixieHime)


ゲームメディアのKotakuによると、アメリカでは任天堂公式によるJoy-Conの修理は、ニューヨーク州シラキュースにある修理業者・United Radioが担当しているそうです。このUnited Radioでスーパーバイザーとして働いていたという匿名の人物によると、「毎週数千台のJoy-ConがJoy-Conドリフトを修理するため送られてくる」とのこと。


また、この元スーパーバイザーによると、United RadioはJoy-Conドリフト修理のために臨時の従業員を雇わなければいけないほど多くの修理依頼を受け取っていたそうで、「Joy-Con修理のためだけに全く新しいワークスペースを確保する必要すらありました」とも語っています。

加えて、臨時の従業員を雇ってJoy-Conを修理しなければいけなかったことから、修理担当者に専門知識が欠如するという事態につながり、修理において頻繁にミスが発生するという悪循環にも陥っていたと元スーパーバイザーは説明。United Radioは3カ月の派遣勤務の後、従業員を正規雇用していたそうですが、そのほとんどが2年半以内に離職していったため、経験豊富な修理担当者の確保に苦しんでいたとのこと。


元スーパーバイザーによると、United RadioでJoy-Conの修理を担当していた労働者の3分の2が英語に精通していないベトナム系移民だったそうです。United Radioでは他にもスペイン語やスワヒリ語、南アジアの言語などが話されていたそうで、アメリカの市民権を得ることができた同僚を祝うこともあったそうです。それでも離職率が高かった理由は、ひっきりなしに入ってくる新入社員をベテラン社員が訓練する必要があり、それが大きな負担になっていたためと語られています。

情報筋によると、2017年から2018年にかけてはJoy-Conの修理依頼に対して「新品のJoy-Conを送付する」という対応が可能だったため、負担はある程度軽減できていた模様。しかしその後、あらゆるJoy-Conを修理せざるを得なくなってしまったため、United Radioで働く従業員の負担は日増しに高まっていったそうです。なお、United Radioでは従業員の増減に関わらず「修理依頼のあったJoy-Conの90%を4日以内に修理する」というノルマが課せられていたそうで、修理請負業者における過酷な労働環境が浮き彫りになっています。

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in ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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