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Epic GamesはAndroidがサードパーティーの決済システムを認める程度では満足できない


GoogleはAndroid向けの公式アプリストアであるGoogle Playでサードパーティーの決済システムを受け入れると発表しました。しかし、GoogleやAppleに対してサードパーティーの決済システムを認めるよう訴えを起こしていたEpic Gamesにとっては、これだけでは足りないことが明らかにしました。

Epic isn’t satisfied by Google’s app store billing stunt - The Verge
https://www.theverge.com/2022/3/25/22996260/epic-games-google-android-billing-pilot

現地時間の2022年3月16日(水)、GoogleはAndroid向けのアプリ開発者が独自の決済システムを使用できるようにするためのパイロットプログラムを立ち上げると発表しました。この動きについて、海外メディアのThe Vergeは「アプリ経済の劇的な再形成につながる可能性のある最初のステップです」と評価しています。

GoogleがAndroidアプリで独自の決済手段を選べるようにする方針を示す、まずはSpotifyから - GIGAZINE


Epic Gamesの公共政策担当ヴァイスプレジデントであるコーリー・ライト氏は、「AppleとGoogleはイノベーションを抑制し、価格を高騰させ、消費者の選択を減らす政策で市場支配力を乱用し続けています。たったひとつの取引が反競争的現状を変えることはありません。我々はすべての開発者と消費者のために公正でオープンなプラットフォームを目指して戦い続け、政策立案者や規制当局と協力し、これらのゲートキーパーに反競争的行為の責任を負わせます」とThe Vergeに声明を出しています。

Googleの新しいパイロットプログラムでは、開発者はGoogle Playの標準決済システムに加えてサードパーティーの決済システムを選択できるようになります。ただし、Googleのパイロットプログラムに参加している開発者は記事作成時点ではSpotifyのみであり、いつどのタイミングでより多くの開発者がサードパーティーの決済システムを利用できるようになるかは不明です。

また、Epic Gamesの広報担当者であるエルカ・ルックス氏によると、「Epic GamesはGoogleのパイロットプログラムの一員にはなっていない」とのこと。ただし、The Vergeは「Epic Gamesがパイロットプログラムに関する申し出を断ったのか、それとも単に参加を求められなかったのかは不明です」と記しています。また、GoogleはEpic GamesとSpotifyがメンバーであるCoalition for App Fairnessにも問い合わせしていますが、広報担当者から回答は得られていません。


Epic GamesやSpotifyは長らくAppleおよひGoogleが支配するモバイルアプリ市場について批判を続けてきました。Googleはサードパーティーの決済システムに関するスタンスを緩めようとしていますが、同時にGoogleはパイロットプログラムの一環としてSpotifyからいくらかの手数料を受け取るつもりであることも明らかになっています。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by logu_ii

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