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ロシアのウクライナ侵攻でセキュリティ最強の暗号化メッセンジャーアプリ「Signal」の需要が急増


ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まったことで、高い秘匿性により電子フロンティア財団から「最も秘匿性が高く安全なメッセンジャーアプリ」と評価されたメッセンジャーアプリ・Signalの需要が急増していることが明らかになっています。

Encrypted messaging app Signal saw a spike in Ukraine as Russia invaded
https://mashable.com/article/ukraine-spike-signal-encrypted-messaging-app

Cloudflareの共同創設者兼CEOのMatthew Prince氏が公式Twitterアカウントに投稿した内容によると、「過去24時間でウクライナでのSignalの使用数が急増した」とのこと。

Spike in use of Signal (messaging app) in Ukraine in the last 24 hours. Smaller but significant increase in the use of Telegram as well. pic.twitter.com/Mkt5WxhWzJ

— Matthew Prince ???? (@eastdakota)


Prince氏がツイートと一緒に公開したのが以下のグラフ。グラフは横軸が時間、縦軸が利用者数を表しています。グラフは2022年2月21日からのメッセンジャーアプリの使用数を示しており、最も人気なのはTelegram(青線)です。しかし、2月24日の0時過ぎからウクライナでのSignal(緑線)の使用数が急増していることがわかります。ロシア軍によるウクライナへの複数拠点への侵攻は2022年2月24日にスタートしているため、このタイミングで多くのウクライナ国民がSignalの利用を開始したということになります。


24日にロシアによるウクライナへの本格的な侵攻がスタートしたと同時に、ウクライナ政府が運営するウェブサイトへの大規模なサイバー攻撃が検知されているため、海外メディアのMashableは「ウクライナへのサイバー攻撃が報告されているため、国民な最も安全なメッセンジャーアプリと考えられているSignalを利用しようとすることは理解できます」と記しています。

ウクライナ政府サイトにDDoS攻撃、さらに数百台のウクライナのマシンにデータ削除を行う新しいマルウェアを発見 - GIGAZINE


Mashableがその後のウクライナでのSignalの使用数についてCloudflareに問い合わせたところ、広報担当者から「Cloudflareが保有しているメッセージングアプリに関するデータは公開している分のみです」と回答があったそうです。それでもCloudflareはウクライナのインターネット状況を監視し続けているそうで、「協定世界時の2月25日6時以降、ウクライナのウェブサイトに対するサイバー攻撃のピークは短くなっており、攻撃件数も大幅に減少しています」とコメントしています。

なお、インターネット通信を傍受されないようにするためにユーザーが取るべき手段は「Signalを利用する」だけではありません。現地時間の2022年2月25日には、匿名通信ツールのTorがウクライナとロシアのインターネットユーザーに向けて、インターネット検閲を回避するための詳細な方法をTwitterで共有しています。

Torは「新たな戦争が進展するにつれ、ウクライナとロシアのジャーナリスト・活動家・人権擁護家は、Torを使用することでオンライン上の監視と検閲から身を守ることができます」とツイートしています。

Russian users, you can defeat Tor censorship by getting a Tor bridge from our official Telegram bot: https://t.co/07qgXh4wry. Or use Snowflake. ❄️
We wrote a step-by-step guide for you. ????https://t.co/oDCEeTAzsY

— The Tor Project (@torproject)

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in モバイル,   ソフトウェア,   セキュリティ, Posted by logu_ii

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