イーロン・マスクやフォルクスワーゲンを冷やかすCMをEVスタートアップのPolestarが公開、その内容とは？

毎年2月上旬に開催されるNFLの優勝決定戦「スーパーボウル」は、アメリカ最大のスポーツイベントとして名高く、中継番組の視聴率も非常に高くなることが知られています。また、スーパーボウルの中継番組で放映されるTVCMは全米中の注目を集めることが可能で、スーパーボウルでCMを流した仮想通貨アプリの人気が急上昇するなど非常に大きな影響力を持っています。そんなスーパーボウルのTVCMの中で、電気自動車スタートアップのPolestarがテスラのイーロン・マスクCEOやフォルクスワーゲンといったライバルを冷やかすCMを打ち出したことが話題となっています。

EV start-up Polestar takes shots at Tesla's Elon Musk in Super Bowl ad
https://www.cnbc.com/2022/02/13/ev-start-up-polestar-takes-shots-at-teslas-elon-musk-in-super-bowl-ad.html

話題となっているのは、2022年2月14日に開催された第56回スーパーボウルでPolestarが流した以下のCMです。

“No Compromises” Big Game Commercial | Polestar - YouTube


CMの内容はこんな感じ。まず、CMの冒頭では黒い背景に「No」とだけ表示されます。

その後、「No epic voice overs(誇大な説明をしない)」や……

「No dirty secrets(汚い秘密を持たない)」といったように「No」に続く言葉が次々と入れ替わります。

そして、最後にPolestar 2の製品である「Polestar 2」の画像が表示されてCMは終わります。

今回話題となっているのは、上述の次々と入れ替わる文章の中にフォルクスワーゲンやイーロン・マスク氏を暗喩する言葉が含まれていたことです。例えば、以下の「No dieselgate(ディーゼルゲートなし)」という文章は、フォルクスワーゲンによるディーゼルエンジン不正事件「ディーゼルゲート」を示しており……

「No conquering Mars(火星を征服しない)」という文章は、「2026年までに人類を火星に到達させる」と発言したマスク氏を暗喩しているとされています。

上記のCMの公開後に、Polestarのトーマス・インゲンラスCEOは「Polestarのメッセージをスーパーボウルの幅広い視聴者に届けられたことに興奮しています」「私たちは、デザイン・持続可能性への取り組み・自動車の性能について『妥協はない』と信じており、この哲学をCMで共有したいと考えていました。スーパーボウルでのCMは、アメリカ内外でPolestarの認知度を高めるのに最適です」と述べています。

なお、第56回スーパーボウルではPolestar以外にもトヨタや日産、Amazon、Metaなどの世界的大企業に加えてCoinbaseやFTXといった仮想通貨関連企業もCMを打ち出しており、これら仮想通貨関連企業においてはアプリダウンロード数が急増するなど、CMの効果が顕著に表われていると報じられています。

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