ハードウェア

AirTagを車の前輪に取り付けられたという報告

by ajay_suresh

大事な物に取り付けて、なくしてしまっても位置情報で簡単に探すことができるAppleの落とし物トラッカー「AirTag」が、ストーキングなどの犯罪行為に使用されているという報告が挙げられています。

How Apple AirTags are being used for nefarious purposes
https://mashable.com/article/unwanted-apple-airtag-tracks-car

Twitterユーザーのjeana(@Sega__JEANAsis)氏は、ある日車を運転している時にiPhoneでAirTag検出の通知を受け取ったとのこと。jeana氏は財布や車の中をチェックしましたがAirTagを見つけられず、誤って通知が行われたのだろうと考えたそうです。

しかし、人けのない道路を運転していたにもかかわらず再度通知が行われたことからjeana氏は恐怖を感じ、その日は自宅に帰らないことに。後に車をチェックした時に、助手席側の車輪に見知らぬAirTagが付けられていることを発見したそうです。


AirTagは発表された当初からストーカーなどの犯罪行為に利用されることが懸念されていましたが、Appleはこれを防ぐためにさまざまな対策をAirTagに施しています。例えばiPhoneの「AirTagを探す」という機能はGPSではなく世界中のApple端末のBluetoothネットワークで構成される「探す」ネットワークで検索されており、「探す」機能における通信はエンドツーエンドで暗号化され、本来の持ち主以外がAirTagの位置情報や持ち主情報を取得することは不可能であるとのこと。

さらに、「AirTagが本来の持ち主から離れている」かつ「AirTagが本来の持ち主以外のiOS端末の近くにある」という条件を満たした場合、近くのiOS端末に「AirTagがあなたの近くで見つかりました」という通知を表示するような仕組みになっています。jeana氏が受け取ったのはこの通知というわけ。また、AirTagが3日以上本来の持ち主から離れると音を発するようになったり、AirTagのNFCタグを読み取った時に表示されるウェブページに「AirTagの電池を取り外して位置情報の追跡を停止する方法」を記していたりといった、ユーザーのプライバシー保護機能を多数有しています。

Apple製落とし物トラッカー「AirTag」に搭載されたストーカー対策&プライバシー保護機能とは? - GIGAZINE


しかし、このような対策にもかかわらず、AirTagを利用した自動車泥棒などの被害が発生していることが伝えられています。カナダのヨーク地域では、ショッピングモールなどの公共の場所に駐車されている高級車にAirTagが取り付けられ、運転手が帰宅した際に自宅で自動車を盗むという手口の犯罪が少なくとも3カ月に5件行われたとのこと。当該地域を管轄する警察は、車庫に駐車したり監視カメラを設置したりといった盗難対策を取ることを呼びかけています。

今回の事例では、jeana氏は居住するアメリカ・メリーランド州の警察に被害を報告したとされています。ただし、海外メディアのMashableがメリーランド州の警察にコンタクトをとったところ、「現在データベースにAirTagのカテゴリはありません」という返答を受け取ったとのこと。Mashableは「AirTagを使った犯罪行為『AirTaggings』はまだ非常に新しいものであり、AirTaggingsのデータが保管されていないことは非常に懸念される事案です」と述べています。

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in ハードウェア,   セキュリティ, Posted by log1p_kr

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