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アメリカの規制当局がモデルナ&ファイザーワクチンのブースター接種を「すべての成人」にまで拡大


アメリカで食品や薬品の規制を管轄するアメリカ食品医薬品局(FDA)が、ファイザー・BioNTech SEの「BNT162b2」とモデルナの「mRNA-1273」という2種類の新型コロナウイルスワクチンで、3回目のワクチン接種を行う「ブースター接種」が可能な枠を「すべての成人」にまで拡大すると発表しました。

FDA authorizes Pfizer and Moderna COVID boosters for all adults | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2021/11/fda-authorizes-pfizer-and-moderna-covid-boosters-for-all-adults/

現地時間の2021年11月19日、FDAがファイザーとモデルナの新型コロナウイルスワクチンを2回接種してから6カ月以上が経過した18歳以上の成人は、3回目のブースター接種を受けることができるようになると発表しました。


モデルナによれば、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を行うブースター接種では、同じ種類のワクチンを3回接種してもOKですが、別の種類のワクチンを3回接種してもOKとのこと。つまり、最初のワクチン2回接種でモデルナのワクチンを接種した人が、3回目のブースター接種でファイザー製のワクチンを接種しても問題ないというわけ。

このような異なる種類のワクチンを接種する試みは、「ミックス&マッチ」と呼ばれています。このミックス&マッチに関する試験を行ったアメリカ国立衛生研究所(NIH)のデータによると、モデルナワクチンをブースター接種した場合、最初の2回接種でモデルナワクチンを接種した人だけでなく、最初の2回接種でファイザーワクチンを接種した人も、最高レベルの抗体を生成することが明らかになっています。


なお、この試験ではモデルナワクチンのブースター接種に100マイクログラムのワクチンが使用されていますが、FDAがブースター接種を承認した用量は試験で使用された量の半分の50マイクログラムです。そのため、モデルナワクチンの50マイクログラムのブースター接種が、NIHのデータのように最高レベルの抗体を生成できるかは不明です。

海外メディアのArs Technicaは、「NIHが公開したデータは、ブースター接種が安全であり、新型コロナウイルスの抗体レベルを再び高めるのに非常に効果的であることを明らかにしています」と報じています。また、ファイザーと共同で新型コロナウイルスワクチンの「BNT162b2」を開発したBioNTech SEのウール・シャヒンCEOは、ワクチンのブースター接種について「(NIHが公開したデータは)我々のワクチンのブースター接種が、デルタ株を含むこれまでテストされてきた新型コロナウイルスの変異株に対してハイレベルの抗体を獲得し、これを維持できる可能性があることを示唆しています」と述べました。

FDAの承認に続き、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の承認を得られることができれば、アメリカ全土で成人に対してのブースター接種が可能になります。

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in メモ, Posted by logu_ii

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