メモ

タリバンが女子バレーボール代表選手を斬首したという報道は誤報


アフガニスタンのバレーボール女子代表チームに所属し、前政権時はカブール市のバレーボールクラブでプレーし「最も成功した選手」の1人だったというマハジャビン・ハキミ(Mahjubin Hakimi)選手が、タリバンにより首を切られて殺されたという報道が出ています。この件について、ファクトチェックサイトから誤報であるという指摘がなされています。

Media misreports Afghan women's volleyball player beheaded by Taliban - Alt News
https://www.altnews.in/media-misreports-afghan-womens-volleyball-player-beheaded-by-taliban/

(※上記記事は後半にモザイク入りの遺体写真が掲載されているため閲覧注意)

طالبان یک عضو تیم ملی بانوان افغانستان را در کابل سر بریدند | ایندیپندنت فارسی
https://www.independentpersian.com/node/185776/%D8%AC%D9%87%D8%A7%D9%86/%D8%B7%D8%A7%D9%84%D8%A8%D8%A7%D9%86-%DB%8C%DA%A9-%D8%B9%D8%B6%D9%88-%D8%AA%DB%8C%D9%85-%D9%85%D9%84%DB%8C-%D8%A8%D8%A7%D9%86%D9%88%D8%A7%D9%86-%D8%A7%D9%81%D8%BA%D8%A7%D9%86%D8%B3%D8%AA%D8%A7%D9%86-%D8%B1%D8%A7-%D8%AF%D8%B1-%DA%A9%D8%A7%D8%A8%D9%84-%D8%B3%D8%B1-%D8%A8%D8%B1%DB%8C%D8%AF%D9%86%D8%AF

Afghanistan: Taliban beheads woman volleyball player
https://www.opindia.com/2021/10/afghanistan-taliban-beheads-woman-volleyball-player/

「ハキミ選手が殺害された」という話は、ニュースサイト・Independent Persianの取材に応じた、代表チームのコーチの1人であるスラヤ・アフザリさん(仮名)が証言したもの。事件は10月上旬に発生したと考えられるものの、ハキミ選手の遺族が事件を公表しないよう脅されたため、隠されていたそうです。


非営利のファクトチェックサイトであるAlt Newsは、このハキミ選手殺害の報道を間違いであると指摘しています。

根拠の1つは、ハキミ選手の兄であるスカンドル・ハキミ氏のFacebookです。スカンドル氏が2021年8月7日にプロフィール写真を黒い画像に変更すると、多数の「お悔やみ」のコメントが寄せられました。


また、8月9日にはプロフィール写真を軍装のハキミ選手の写真に変更するとともに「妹よ、私はいつもあなたを誇りに思います」との投稿を行っています。


ハキミ選手の友人も、Facebookで8月7日にお悔やみのコメントとともにハキミ選手の写真を掲載していました。

さらにAlt Newsはペルシャ語の方言・ダリー語が話せるカナダの活動家を通訳として、ハキミ選手の遺族と連絡を取り、さまざまな情報を得て、亡くなったのは10月ではなく、8月6日であったと結論づけました。

Alt Newsが連絡を取ったハキミ選手の親戚によれば、ハキミ選手は2020年に婚約し、婚約者の家族と同居するようになっていて、まもなく結婚予定でした。しかし、ハキミ選手はアメリカから奨学金を受け取っていて、これが婚約者の家族との間で問題になっていました。ハキミ選手は8月6日、婚約者宅のバスルームで亡くなっているところが見つかり、婚約者は「窒息死した」と主張したものの、遺族は婚約者の家族による犯罪行為の可能性を疑っているとのこと。

Alt Newsには、ハキミ選手の父親から送られたという遺体の写真が掲載されています。この写真はモザイクなしのものがSNSに出回っていますが、遺体の首回りには赤い筋がついているものの、刃物で切られたような跡ではなく、遺族もタリバンの関与は否定しています。

ジャーナリストのディーパ・パレント氏は「ハキミ選手の遺族と連絡を取り、彼女の死に関するツイートを削除しました。どうか遺族のことを考えて同じようにツイートを削除して下さい。彼女の死の原因についての(タリバンに殺害されたという)ニュースは誤解を招くものです。どうか彼女の冥福を祈りましょう」とツイートしました。


なお、「タリバンにより女性アスリートが脅威にさらされる状態にある」というのは紛れもない事実です。前述のアフザリさんのほか、同じチームの元選手・コーチで2021年8月にイギリスへ「脱出」したザーラ・ファヤジさんらも同様の証言をしています。ファヤジさんは「同僚だった選手1人が殺害された」とも証言していて、別の選手も「8月に1人が射殺された」と語っており、今もタリバンから逃げ回る生活を送っているという30名前後の選手の安否が危惧されるところです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
タリバンのアフガニスタン掌握を理解する上で重要な5つのポイント - GIGAZINE

アフガニスタンから脱出するためカブールの空港に押し寄せた群衆を撮影した衛星写真が公開される - GIGAZINE

音声SNSの「Clubhouse」がアフガニスタンユーザーの安全を守るためアカウントから個人情報を削除 - GIGAZINE

タリバンがアメリカ軍の残した特殊な生体認証デバイス「HIIDE」を奪取 - GIGAZINE

SNSで情報発信を試みるタリバンに対し各サービスはどのように対処しているのか? - GIGAZINE

親の反対を押し切って駆け落ちした若い男女、銃殺刑により射殺される - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.