Minecraftに登場する鉄・ダイヤモンド・レッドストーンなどの鉱物は現実世界ではどんな姿をしているのか？

大人気ゲーム「Minecraft」は、Minecraftで地球を再現するプロジェクトが始動したり、Minecraft内にゲームのエミュレーターを構築する猛者が現れたりと、その自由度の高さで知られています。そんなMinecraftには鉄・ダイヤモンド・ラピスラズリといった現実世界にも存在する鉱物が数多く存在しており、鉱物に関する情報をまとめるウェブサイト・mindat.orgがそれらの鉱物の外観や特徴を現実世界の鉱物と照らし合せながら解説しています。

Jolyon & Katya Ralph - The Rocks and Minerals of Minecraft
https://www.mindat.org/a/minecraft

・目次
◆花崗岩
◆鉄
◆溶岩とマグマ
◆岩盤
◆ダイヤモンド
◆ラピスラズリ
◆レッドストーン
◆ネザーラック
◆グロウストーン

◆花崗岩
Minecraftでは、ピンク色の「花崗岩」がマップ上の多くの地点に遍在しています。

mindat.orgによると、花崗岩は現実世界ではピンク色よりも白色や灰色の状態で見つかることが多いとのこと。また、花崗岩は鉱脈に遍在するようなものではなく、一般的には山全体を形成するような形で存在しています。

◆鉄
Minecraftでは地下を掘り進めて「鉄鉱石」を採掘し、「 鉄インゴット 」に加工することで鉄製の剣やオノ、防具などの装備を調えることができます。

現実世界でも、鉄鉱石は「赤鉄鉱」や「磁鉄鉱」として世界中で大量に採掘されており、何千年も前から鉄として利用されています。

◆溶岩とマグマ
Minecraftでは、地下深くまで掘り進んだり、山肌を歩き回ったりしていると液体の「溶岩」や固体の「マグマブロック」に遭遇することがあります。

現実世界では、以下の左側の画像のように地表に現れたマグマが「溶岩」と呼ばれています。mindat.orgは「Minecraftでの探索を正確に説明したい場合は、地表を流れるものを溶岩、地下に存在するものをマグマと呼ぶ必要があります」と指摘しています。

◆岩盤
Minecraftの世界で地下の最深部まで掘り進めると、サバイバルモードでは破壊不可能な「岩盤」に到達します。しかし、現実世界では地下を掘り進めた際に最初に達する硬い岩を岩盤と呼んでおり、これは破壊可能なものです。加えてmindat.orgは地下深くが非常に高温であることから人類が地球内部のマントルまで到達するのは非常に困難であると指摘しています。

mindat.orgは、Minecraftにおける岩盤に最も近い鉱物として、宝石・ペリドットの原石である「苦土かんらん石」を挙げています。苦土かんらん石はマントルの上部を構成する主な鉱物であると考えられており、人類は火山の噴火などによって地表近くへ運ばれた苦土かんらん石を採掘できます。

◆ダイヤモンド
マントルで形成されている鉱物は苦土かんらん石だけではありません。例えば、宝石として人気なダイヤモンドもマントルで構成される鉱物です。Minecraftの世界では地下を掘り進めることで「ダイヤモンド鉱石」を入手できます。

しかし、現実世界には「ダイヤモンド鉱石」は存在しません。現実世界では、かんらん石や雲母を主要構成鉱物とする「キンバーライト」(左、中央)、ざくろ石や輝石を主要構成鉱物とする「エクロジャイト」といった岩石からダイヤモンドが発見されます。

ただ、非常に低い確率で以下のように塊状態のダイヤモンドが掘り出される場合もあるとのことです。

◆ラピスラズリ
Minecraftでは、「ラピスラズリ鉱石」からラピスラズリを作り出して、青色の染料として用いることができます。現実世界でも同様に、ラピスラズリが青色の顔料として用いられています。

ただし、現実世界ではラピスラズリは塊として採掘できるため「ラピスラズリ鉱石からラピスラズリを精製する」といった操作は必要ありません。

◆レッドストーン
Minecraftの世界では、地下で「レッドストーン鉱石」を掘り出して電気回路の部品を作成することができます。これはMinecraftオリジナルの鉱物で、現実世界には同種の鉱物は存在しません。

mindat.orgは、レッドストーンに最も近い鉱物は、赤く輝き、電気を通す銅に加工できる「赤銅鉱」だと主張しています。また、レッドストーンのように大がかりな加工を施さなくても電気を通す鉱物として「自然銅」の名前も挙げています。

◆ネザーラック
Minecraftにはゲームスタート時の世界とは別世界の「ネザー」に行くことができ、ネザーでは「ネザーラック」などの現実世界には存在しない多くの鉱物を採掘できます。このネザーラックには、点火すると永遠に燃え続けるという特徴があります。

mindat.orgは「引火する」「歴史的に悪魔や冥界と関連付けられてきた」という理由からネザーラックに近い鉱物として「硫黄」を挙げています。

◆グロウストーン
ネザーには、発光する岩石「グロウストーン」も存在しています。

mindat.orgは「エネルギーなしで自然に発光する鉱物はありませんが、紫外線を当てると光る石は存在します！」と述べ、ケイ酸亜鉛鉱が紫外線に当たって発光する様子を紹介しています。

以上の鉱物は、mindat.orgが解説しているもののごく一部で、原文ではさらに多くの鉱物を確認できます。