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任天堂ゲームの海賊版を配信していたサイトが「すべての海賊版データを破壊するように」と裁判所から命じられる


任天堂はゲームの海賊版撲滅に尽力しており、これまで数々の海賊版配信サイトを著作権侵害で訴え、閉鎖に追い込んできました。そんな任天堂による対海賊版配信サイトとの最新の訴訟の中で、裁判所が海賊版配信サイトに対して「すべての海賊版データを破壊するように」と命じたことが明らかになっています。

Court Orders RomUniverse to Destroy Pirated Nintendo Games and Stay Offline * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/court-orders-romuniverse-to-destroy-pirated-nintendo-games-and-stay-offline-210813/

Nintendo Orders ROM Site To Destroy Games Or Face Legal Action
https://kotaku.com/nintendo-orders-rom-site-to-destroy-all-its-games-or-1847487357

任天堂は2019年に海賊版配信サイトの「RomUniverse」の所有者および運営者を訴えました。2021年5月にはこの訴訟の略式判決が下り、被告側に対して総額211万5000ドル(約2億3000万円)の損害賠償金の支払いおよび、サイトの閉鎖が命じられました。RomUniverseはゲームのROMを違法配信していただけでなく、サイト上で配信されている海賊版コンテンツに自由にアクセスできるようになるプレミアムアクセス権をユーザーに販売していた点が問題視されており、運営最終年にはこのプレミアムアクセス権の販売で3万ドル(約330万円)から3万6000ドル(約390万円)もの利益を上げていたと推計されています。

任天堂がゲームの海賊版配布サイトに勝訴、2億円超の損害賠償金を勝ち取る - GIGAZINE


訴訟に勝った任天堂は、RomUniverseの所有者であるマシュー・ストーマン氏から毎月50ドル(約5500円)の支払いを受けることとなっていたのですが、同氏は2021年7月に早速支払いを行わなかったため、任天堂は再び訴訟を起こさざるを得なくなりました。当初、任天堂はストーマン氏がRomUniverseを再開することを恐れ、RomUniverseに対する恒久的な差し止め命令を裁判所側に求めていました。

しかし、最新の裁判所文章によると、訴訟を担当している裁判官がストーマン氏に対して「無許可で配信していた任天堂のゲームおよび、映画・本・音楽を含む無許可で配布されてきた任天堂の知的財産を永久に破壊する」よう命じたことが判明しています。

裁判所はこの命令の期限を8月17日までとしており、ストーマン氏には8月20日までに裁判所命令に従ったことを証明するよう求めています。ストーマン氏がこの命令に従わなかった場合、同氏は偽証罪に問われる可能性があります。


なお、アメリカの地方裁判所による新しい差し止め命令により、ストーマン氏は許可されていない任天堂のROMデータの配布・コピー・販売・使用が禁じられ、さら任天堂の商標やロゴを使用することも禁じられています。

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in ゲーム, Posted by logu_ii

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