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IBMが予想を上回る収益増加を発表、その勝因とは?


IBMが2021年第2四半期の決算報告書を発表しました。収益は187億ドル(約2兆円)で前年同期比3%増となり、予想を上回る結果だったと述べられています。

IBM Reports 2021 Second-Quarter Results
https://newsroom.ibm.com/2021-07-19-IBM-Reports-2021-Second-Quarter-Results

IBM earnings Q2 2021
https://www.cnbc.com/2021/07/19/ibm-earnings-q2-2021.html


IBM reports 3% growth in Q2 revenue, earnings beat expectations | ZDNet
https://www.zdnet.com/article/ibm-reports-3-growth-in-q2-revenue-earnings-beat-expectations/

前年同期比3%増という数字は、過去3年で最も大きな成長率だとIBMは述べています。これは新型コロナ感染症(COVID-19)の流行の影響を受けたものだと見られており、2020年には停滞していた経済活動が世界的に再開し始めていることを見ても、2021年末までは成長が続いていくものとみられています。

さらに細かくみると、成長が大きかったのは「Cloud&Cognitive Software」部門で6%増の61億ドル(約6680億円)、「Global Business Services」部門で12%増の43億4000万ドル(約4750億円)となっています。Cloud&Cognitive Softwareはもともと「AI Application」と呼ばれており、AIやIoTを活用した事業構築サービスを提供しています。IBMの最高財務責任者であるJim Kavanaugh氏は「クライアントはクラウドやAIを使ったデジタル移行を加速しており、運営上の知見や成長の機会を得ると共に、生産性を増加させています」とコメントしました。


また、投資家向けソフトウェア企業のFactSetのアナリストは「Global Technology Services」部門の収益が62億3000万ドル(約6820億円)になると見積もっていましたが、実際には63億4000万ドル(約6940億円)となり、予測をわずかに超える結果となりました。なお、Global Technology Servicesは2021年中に分社される計画で、新会社名は「Kyndryl(キンドリル)」になる予定です。

一方で、ハードウェアやOSソフトを含む「Systems」部門は前年同期比7%減の17億1000万ドル(約1870億円)。「Global Financing」部門も8.6%減の2億4200万ドル(約260億円)となりました。

IBMは過去数年にわたって売上げの増加があまりなく、2021年第1四半期に0.9%の成長があるまで、34四半期連続で減益を続けてきました。このため第1四半期を超える収益増が報告されたことは驚きだったとのこと。なお、調整後の1株当たりの利益は2.31ドル(約253円)と見積もられています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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