メモ

中国が「三人っ子政策」を計画中と報道、「そんなに子どもを持てない」という声も


中国は1979年から2014年まで、人口抑制を目的とした一人っ子政策を掲げていましたが、人口減少と高齢化社会の問題が持ち上がってきたことを受け、2016年に「一組の夫婦につき子ども二人まで」とする二人っ子政策を発表していました。しかし、新たな調査報告で「二人っ子政策でも人口減少の影響を避けられない」と判明したことから、「中国政府は一組の夫婦に三人の子どもまで認める方針を計画中だ」と国営メディアの新華社通信が報じました。

Three-child policy: China lifts cap on births in major policy shift | Reuters
https://www.reuters.com/world/china/china-says-each-couple-can-have-three-children-change-policy-2021-05-31/

China announces three-child limit in major policy shift | China | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2021/may/31/china-announces-three-child-limit-in-major-policy-shift

中国国家統計局(NBS)によると、2020年に中国で生まれた子どもの数は1200万人で、出生数が1465万人だった2019年から265万人、割合にして18%減少したとのこと。また2020年における女性が生涯に産む子どもの数の平均を示す合計特殊出生率は1.3で、人口の安定に必要な2.1を大きく下回っていることも判明しています。なお、日本の合計特殊出生率は2019年の人口統計で1.36と示されており、中国はこれを下回る数字です。

中国は過去35年にわたって人口抑制のために一人っ子政策を行ってきましたが、将来的な高齢化の波を見越して2016年からは二人っ子政策に転換しました。二人っ子政策では、夫婦が三人目の子どもを産むために「罰金」を支払う必要があります。


10年に1度行われる国勢調査で、中国の総人口は2020年までの10年間で5.38%増加して14億1000万人に達したことが示されています。しかし、増加率でみると、2000年から2010年までの年間増加率が0.57%だったのに対し、2010年から2020年までは0.53%となっており、2016年の一人っ子政策の緩和を受けても出生数の持続的な急増は起こらなかったことがわかります。

しかし、中国における出生数の減少は、二人っ子政策を理由としたものではなく、都市部における子育て費用の高騰を受けてのものであるという指摘も。ニューヨーク大学の社会学者イーフェイ・リー氏は「住宅、課外活動、食費、旅費、すべてがすさまじい速度で高騰しています。子どもの数の上限を上げることに意味があるとは思いません」とロイターに対して語っています。


新華社通信がWeiboで三人っ子政策についてアンケートを取ったところ、3万1000人のうち2万9000人(93%)がの回答者が子どもを3人産むことについて「考えていない」と回答したとのこと。このアンケートでWeiboユーザーの1人は「500万元(約8500万円)もらえれば3人の子どもをもうけるつもりだ」とコメントしたそうです。なお、このアンケートは後に削除されました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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