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2020年に行われたGoogle検索の約3分の2が検索結果のサイトをクリックしない「ゼロクリックサーチ」だったことが判明


検索ワードを入力すると関連するウェブサイトを一覧表示してくれるGoogle検索は世界中の人々に利用されており、日本でも「ググる」という動詞として用いられることがあります。そんなGoogle検索について、検索エンジン最適化(SEO)やマーケティング事業を手がけるSparkToroのランド・フィシュキンCEOが、「2020年に行われたGoogle検索のうち約3分の2は検索結果画面に表示されたウェブサイトへのリンクをクリックしない『ゼロクリックサーチ』だった」との調査結果を発表しました。

In 2020, Two Thirds of Google Searches Ended Without a Click | SparkToro
https://sparktoro.com/blog/in-2020-two-thirds-of-google-searches-ended-without-a-click/


Googleは常に検索エンジンの改善を行っており、2018年には3200個もの変更が行われたとのこと。ユーザーが欲しい情報をなるべく早く手に入れられるよう、Googleは検索結果画面にウェブサイトのリンクを表示するだけでなく、特に関連する情報が含まれている可能性が高いサイトを強調表示する「強調スニペット」や、特定の事柄についての情報をまとめた「ナレッジグラフ」といった機能も盛り込みました。Google検索が注力するさまざまな機能については、以下の記事を読むとわかります。

1年で3200個もの変更が行われるGoogleの検索エンジンが注力する機能とは? - GIGAZINE


検索画面にさまざまな情報が表示されるようになった結果、検索した後に新たなウェブサイトへ移行しなくても、ある程度の情報が得られるようになっています。たとえば、Google検索で「日本」と検索すると……


最上部に表示されたWikipediaの文章や画面右側に表示されたナレッジグラフを見ることで、日本に関する一定の情報を得ることができます。そのため、検索結果画面に表示された内容だけで満足し、ウェブサイトへのリンクをクリックしないユーザーも増えているとのこと。検索結果画面から別のウェブサイトに移行しない検索のことは、「ゼロクリックサーチ」と呼ばれています。


フィシュキン氏はウェブサイトのトラフィック分析を手がけるSimilarWebのデータを基に、「2020年1月~12月に行われたGoogle検索におけるゼロクリックサーチの割合」を調査しました。今回の調査結果には、SimilarWebが2020年に世界各国のモバイル端末・タブレット・PCデバイスから収集した、合計5.1兆回ものGoogle検索に関するデータが含まれているとのこと。

分析の結果を円グラフで表したものがこれ。青色が検索結果画面に表示される一般的なウェブサイトへのリンクをクリックした「オーガニック検索のクリック率」、赤紫色が検索結果画面上部に表示される広告リンクをクリックした「有料検索のクリック率」、黒色がどのリンクもクリックしなかった「ゼロクリックサーチ」の割合を示しています。オーガニック検索のクリック率は33.59%、有料検索のクリック率は1.59%、ゼロクリックサーチ率は64.82%となっており、実にGoogle検索の3分の2近くがゼロクリックサーチであることがわかります。


ゼロクリックサーチの割合はデバイスによる差が顕著だったとフィシュキン氏は指摘。以下のグラフは大型のタブレットやノートPC、デスクトップPCを含めた非モバイル端末の結果を円グラフにしたもの。非モバイル端末ではオーガニック検索のクリック率が50.75%、有料検索のクリック率が2.78%、ゼロクリックサーチが46.48%となっており、依然として半分以上が何かしらのリンクをクリックしている模様。


一方でモバイル端末の結果を見てみると、オーガニック検索のクリック率が21.99%、有料検索のクリック率が0.79%、ゼロクリックサーチが77.22%となっており、かなりゼロクリックサーチの割合が高いことが見て取れます。


また、SimilarWebのデータを基にして2018年1月~2020年12月におけるオーガニック検索のクリック率、有料検索のクリック率、ゼロクリックサーチ率を表したものがこれ。2020年に入ってからわずかにオーガニック検索のクリック率が増加しているほか、有料検索のクリック率も次第に上昇していることがわかる結果となっていました。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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