メモ

「お金の要らない社会」では幸福度が高くなるとの研究結果


経済協力開発機構などの世界経済に関する国際機関が登場して以降、低所得国に対して「経済成長こそが国民の幸福度を高める方法である」という提言がしばしば行われています。しかし、こうした提言に反して「お金が最小限の役割しか果たさない社会に属している人々の幸福度は世界最高レベルに達している」という研究結果が、マギル大学とバルセロナ自治大学の研究チームにより発表されました。

Happy without money: Minimally monetized societies can exhibit high subjective well-being
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0244569

Happiness really does come for free | Newsroom - McGill University
https://www.mcgill.ca/newsroom/channels/news/happiness-really-does-come-free-328342

Happiness really does come for free: People in societies where money plays a minimal role can have very high levels of happiness -- ScienceDaily
https://www.sciencedaily.com/releases/2021/02/210208161922.htm

貨幣制度が幸福度に与える影響を測定するため、バルセロナ自治大学のサラ・ミニャーロ氏らは、一人あたり国民総所得(GNI)が2020ドル(約21万1900円)のソロモン諸島と1855ドル(約19万4600円)のバングラデシュという最貧国2国で幸福度に関する調査を行いました。

研究チームは数カ月間の調査期間の中、比較的裕福な都市部と比較的貧しい離島などの漁村部で、国民678人(平均年齢37歳、83.6%が男性)を対象に幸福度に関する聞き取り調査を実施しました。なお、被験者の男女比が偏っているのは、バングラデシュはイスラム教徒が90%を占めており、女性に対するインタビューが文化的に困難だったことが原因です。

この調査の結果、豊かな都市部よりも貧しい漁村部に住む被験者のほうが幸福度が高く、特に漁村部の幸福度は世界的に幸福度が高い地域である北欧諸国に匹敵することが判明。この幸福度の差は、「どのようなときに幸福を感じるか」という質問に対し、自給自足の生活が主体である漁村部では「音楽を聴く」「リラックスする」「海辺に散歩に行く」というアクティビティに関する回答が多く、都市部では「親族と一緒に暮らす」という社交に関する回答が多いことが一因だとみられています。


また、これまでの研究では「ITインフラによって自国よりも発展した国の情報を得てしまうことが幸福度に影響を与える」という点が示唆されてきましたが、今回の調査ではそのような兆候はなかったとのこと。研究チームのクリス・バリントン=リー教授は「今回の研究は、幸福を支える重要な要素は経済的な成果とは無関係であるという可能性を示しています」「安全かつ快適で、健全なコミュニティの中で自由に生活を楽しむことができる場合は、お金を稼いでいるかどうかに関わりなく幸せであるようです」とコメントしています。

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in メモ, Posted by log1k_iy

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