四足歩行ロボット「Spot」の腕パーツ販売開始、遠隔操作機能やエンタープライズ版も登場

ボストン・ダイナミクスが販売している四足歩行ロボット「Spot」の拡張パーツとして、頭部に取り付ける「腕」の販売が始まりました。これにより、Spotが自由自在にドアを開けたり、レバーを動かしたり、落ちているものを拾ったりすることができるようになります。

また、ブラウザから遠隔操作するための「Scout」や、自力で充電可能なエンタープライズ版なども発表されています。

Launch Event: Meet Spot's Expanded Product Line - YouTube


ボストン・ダイナミクスは以前から四足歩行ロボットの頭部に腕パーツを取り付けたテストを行っていましたが、「Spot」発売時には腕パーツはありませんでした。

改めて、この腕パーツを取り付けるとどのようなことができるのかを示すムービーが公開されています。

Spot's Got an Arm! - YouTube


Spotが雪の上に落ちている手袋を発見

腕をのばして、手袋をくわえて拾い上げました。これまでのSpotでは「発見」しかできませんでしたが、腕があることで足元にあるアイテムを動かすことができるようになりました。

室内でも、落ちているタオルを見つけて……

背中に背負ったかごに入れました。

縄跳びをしているSpot。ジャンプは以前からできた動作です。

実は、Spotの飛んでいる縄跳びを回しているのは別の2台のSpotでした。

ドアノブをうまく握って開けるSpot

レバーを動かす動作も容易にこなせます

シャベルで穴を掘るSpot

続いて、背中に背負った苗木をつかんで……

植えました。

チョークをつかんで、駐車場に「Boston Dynamics」と書くSpot。腕が加わったことで、できる動作の幅が大きく広がりました。

なお、公式サイトに販売ページは設けられていますが、見積もりは「営業へお問い合わせください」となっていました。

Spot Arm
https://shop.bostondynamics.com/spot-arm

このほか「エンタープライズ版」も加わりました。エンタープライズ版はセットに自己充電機能とSpot Dockが加わっており、人間がほとんど手を出すことなく、より長期間の作業やデータ収集任務を行うことができます。

また、オペレーターがSpot軍団を遠隔制御できるブラウザベースのアプリケーション「Scout」も登場しています。エンタープライズ版のSpotを利用している場合、ボタンを押すだけでSpot Dockで充電するよう指示を出したり、充電をミッションの一部として組み込んだりすることができます。

エンタープライズ版Spot、Scoutも見積もりは要問い合わせとなっています。

Scout
https://shop.bostondynamics.com/scout