サイエンス

「仕事を中断させられる」ことがストレスを減少させることもあるという研究結果


「仕事に集中しているとき、別のタスクの割り込みがある」というのはかなりストレスを感じるもののように思えますが、チューリヒ工科大学の研究チームの実験では、実はそうでもないという結果が示されています。

The effects of acute work stress and appraisal on psychobiological stress responses in a group office environment - ScienceDirect
https://doi.org/10.1016/j.psyneuen.2020.104837


Getting Interrupted at Work Impacts Stress Levels in Weird Ways We Don't Even Realise
https://www.sciencealert.com/getting-interrupted-at-work-raises-stress-levels-in-weird-ways-we-don-t-even-realise

研究結果は国際精神神経内分泌学会の公式学術誌「Psychoneuroendocrinology」に掲載されました。

チューリヒ工科大学の心理学者ジャスミン・カー氏らは、オフィスを模した教室に複数のPCを配置して90人の被験者を募り、「保険会社で働いている」という想定のもと、「書類のスキャン」「計算」「スケジュール管理」などの事務作業をしてもらいました。


被験者は3つのグループに分けられ、グループAは比較的簡単なタスクを追加されました。残るグループBとCには「就職面接の準備をして面接を受ける」というタスクが追加され、Bは普通のアンケートと唾液サンプルの提出が求められ、CはさらにPCにメッセージが送られ、やっている仕事の側面についての情報を要約しただちに共有するよう求められました。

それぞれのグループのストレスレベルを測定したところ、グループAと比較してBとCでは唾液中にストレスホルモンであるコルチゾールの量が増加しました。

研究チームの数学者Mara Nägelin氏によると、グループCの被験者のコルチゾール量はグループBの2倍だったとのこと。この傾向自体は、タスクが多いことから普通のことですが、実験結果のアンケートを見ると、グループCはグループBの人に比べて「気分がよく、ストレスや脅威を感じていない」様子がみられたとのこと。


こうした結果について、研究チームでは追加されたタスクが、気分に悪影響を与える原因となる就職面接への集中を妨げる働きをしたのかもしれないと考えており、「仕事を中断させられるというのは、ストレス軽減という点では肯定的に捉えられることなのかもしれない」という見方を示しています。

ただ、今回の研究では、何が起きてこの結果になったのかが明確ではなく、さらなる研究を行っていく必要があるとのことです。

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in サイエンス, Posted by logc_nt

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