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スマホで撮影された画像からみる「男女が撮る写真の違い」とは?


スマートフォンに搭載されたカメラの性能は年々向上しており、高品質な画像を誰でも手軽に撮影できるようになってきています。スマートフォンで撮影された5000枚以上の画像を分析するという研究によって、男女が撮影する写真の傾向が大きく異なるといったことが明らかになっています。

Exploring the life cycle of smartphone images from camera rolls to social media platforms
https://figshare.com/articles/journal%20contribution/Exploring_the_life_cycle_of_smartphone_images_from_camera_rolls_to_social_media_platforms/12552245/

I studied 5,000 phone images: objects were more popular than people, but women took way more selfies
https://theconversation.com/i-studied-5-000-phone-images-objects-were-more-popular-than-people-but-women-took-way-more-selfies-150080

市場分析企業Keypoint Intelligenceは2020年に撮影された画像は1兆4364億枚に達し、年に撮影される画像の枚数は今後も増加を続けると推計。人類にとって画像を撮影するというのは日常的な行為になりつつあります。現代では90%以上の画像がスマートフォンなどのカメラ付き携帯電話によって撮影されたと見積もられており、「どんな対象をスマートフォンで撮影するのか」は、我々がどのような人間であるかや、何を大切にしているかを推し量る上で重要な意味を持つといえます。オーストラリアのクイーンズランド工科大学傘下の研究機関であるデジタルメディアリサーチセンターに所属するT.J.トムソン氏は、実際にスマートフォンで撮影された画像を分析することで、「人が興味を抱くものの傾向」を割り出そうと試みました。

トムソン氏はオーストラリア在住の被験者13人が2019年初頭の4週間にスマートフォンで撮影した計5000枚の画像を分析し、それぞれの被験者に対してインタビューを実施。その結果、以下の傾向が確認されました。

◆男女では被写体の選び方が異なる
5000枚の写真の被写体で分類したところ、43.5%は何らかの物体を被写体としており、26.75%は人物、25%は建物や風景、4.5%は動物でした。しかし、これらの被写体の傾向は男女で大きく異なっており、女性は「自分が写った画像」の割合がはるかに高く、男性に比べて自撮り写真を撮影する確率は8.6倍、自分の写真を撮影してもらう確率は3.5倍高いことがわかりました。また、自分が所有しているアイテムやグッズを撮影する確率も3.5倍とかなり高かったとのこと。


一方、男性は女性に比べ、通行人や観光客、ライブ演奏・ビーチ・公園などにいた群衆など、「見知らぬ人」を撮影する確率が2倍以上高かったそうです。

◆単一のソーシャルメディアを使う
撮影された画像のうち、ソーシャルメディアに共有された画像は約6.5%で、被験者は撮影した画像の大部分を公開せず、主に動物や人間を被写体にした画像を共有する傾向があるとわかりました。また、90%の被験者は画像を共有する際に用いるソーシャルメディアを1つに限っており、複数のソーシャルメディアを使うというのは少数派でした。今回の調査では、最も人気が高いソーシャルメディアはInstagramで、2位はSnapchat、3位はFacebookでした。


◆写真を撮る理由
被験者へのインタビューから、画像を撮る理由は以下の5つに大別されることがわかりました。

1:思い出作り
実家にいる飼い犬の記録や、家族と行ったアクティビティ時の記念など。

2:新しい体験、珍しい出来事
大学の入学式や新居に引っ越した日などの特別な日や、普段は混雑している喫茶店がたまたまガラ空きだったときなどの珍しい出来事に出会ったとき。

3:アイデアやインスピレーション
入れたいタトゥーのスクリーンショットや好きなインフルエンサーのメイク・衣服など、アイデアやインスピレーションを与えてくれるもの。

4:証拠と領収書
レンタカーが損傷した際の証拠用写真やソーシャルメディアのログのスクリーンショット、自分の体型の比較用写真など、証拠として記録したいものがあるとき。

5:コミュニケーション
「どこにいるの?」と尋ねられたときに、言葉で説明するよりも写真で撮って返信するほうが早い場合。

スマートフォンで撮影される画像の傾向について、トムソン氏は「かつては愛する人や旅先の写真でフォトアルバムやスクラップブックが満たされていましたが、現代ではごくありふれた日常的な物事の画像でカメラロールが満たされています。美的・人間関係的な目的でカメラを使用するよりも、仕事の名簿や時刻表のスクリーンショットなど、実務的な目的でスマートフォンを使用する頻度が高くなっているということです」とコメントしています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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