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総額680億円をFacebookユーザー140万人がゲット、顔認識技術によるプライバシー侵害訴訟で


2020年8月、イリノイ州の州法に反してユーザーの生体認証データを収集していたとして、同州のユーザーから集団訴訟されていたFacebookが、6億5000万ドル(約680億円)の和解金の支払いに合意しました。この合意を受けてイリノイ州のFacebookユーザー140万人がすでにFacebookに対し請求を行っており、1人当たり300ドル(約3万1000円)前後を受け取る予定です。

Millions of Facebook Users Pass on $650 Million Privacy Jackpot - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-11-25/millions-of-facebook-users-pass-on-650-million-privacy-jackpot

Facebook’s Illinois lawsuit explained: How to get a share of the $650 million settlement! – HITC
https://www.hitc.com/en-gb/2020/11/21/facebook-illinois-lawsuit/

Facebook class action lawsuit claim form and submission deadline
https://www.republicworld.com/technology-news/apps/facebook-class-action-lawsuit-claim-form-and-submission-deadline.html

Deadline is looming to get share of $650M Facebook settlement - Chicago Tribune
https://www.chicagotribune.com/business/ct-biz-facebook-privacy-settlement-deadline-illinois-20201119-y5et6mdz6va4ph676mijbd3nzi-story.html

2015年4月、Edelsonという法律事務所がイリノイ州のFacebookユーザーを代表して「顔認証技術を使ったFacebookの『写真のタグ付け機能』はユーザーの同意を得ておらず、イリノイ州のプライバシー法に違反している」としてFacebookを訴えました。この訴訟は当初クック郡巡回裁判所で争われ、さらにRobbins Geller Rudman & Dowd・Labaton Sucharowという法律事務所も同様の訴えを行い、3つの訴訟が統合されることとなりました。これらの訴訟は統合後、カリフォルニア連邦裁判所で5年以上も争われましたが、2020年8月に6億5000万ドルの和解金をFacebookが支払うことで決着に至りました。

この和解金を受け取る資格を有するのは、写真のタグ付け機能が実装された2011年6月7日から判決が下った2020年8月19日までに「イリノイ州に6カ月以上居住していたユーザー」に限られます。有資格者は2020年11月23日まで以下のフォームから和解金の受け取り申請を行うことが可能でした。

Facebook Biometric Information Privacy Litigation
http://www.facebookbipaclassaction.com/


報道によると、期日までに和解金を申請した有資格者は140万人に達したとのこと。和解金の総額は6億5000万ドルですが、ここから各法律事務所に対する諸費用が差し引かれるため、最終的に1人当たりが受け取る金額は200~400ドル(約2万1000~4万2000円)ほどになる見込みで、支払いは2021年初頭になる予定です。

Facebookはプライバシー問題を改善する努力を怠っている企業だとみなされており、2019年には50億ドル(約5400億円)という巨額の制裁金を連邦取引委員会に科されています。

Facebookが5400億円の制裁金支払いで連邦取引委員会と和解協定、プライバシー関連では過去最高額 - GIGAZINE

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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