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「自分は孤独だ」と認めて前に進むにはどうすればいいのか?


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって、他人と会うことを控えなくてはならない状況が続いています。このような状況で人が陥ってしまう「孤独」について、オーストラリアのスウィンバーン工科大学に所属する孤独に関する専門家のミシェル・H・リム氏が対処法を語っています。

It's hard to admit we're lonely, even to ourselves. Here are the signs and how to manage them
https://theconversation.com/its-hard-to-admit-were-lonely-even-to-ourselves-here-are-the-signs-and-how-to-manage-them-143987

これまでの研究によって、孤独は人の精神、ひいては健康に多大な影響を与えることがわかっています。孤独によるストレスは人を老化させたり、免疫システムを弱めたりすることさえあり、「肥満やタバコに匹敵する害をもたらす」とすらいわれています。

なぜ人は孤独を感じるのか、どうすれば孤独から逃れることができるのか? - GIGAZINE


COVID-19の流行によって人と会えない状況が続いており、多くの人にとって孤独が深まっていることは確実です。しかし、リム氏は「孤独というものには社会的偏見が存在し、『孤独であるということは人間的に落ち度がある』とみられるため、多くの人は自分が孤独だと認めることについて消極的です」と指摘。リム氏は自分自身が孤独だと認めるための第一歩として、「孤独の兆候」について語りました。

リム氏が挙げる孤独の兆候は、次のような感情です。

・他人と「波長が合わない」と感じる
・自分の人間関係は無意味だと思う
・なじめていないと感じる
・仲間がいないと感じる
・自分のことを理解してくれる人は存在しないと感じる
・他人と興味を共有できないと思う
・頼れる人がいないと思う


リム氏によると、以上のような感情が全て当てはまるとは限らない上に、経験したとしてもその程度に差はあるものの、これらの感情が孤独と関連していると覚えておくことが重要だそうです。

孤独感は他人とのつながりを求めるシグナルであるため、パンデミックの間は孤独感を完全に消し去ることは不可能です。しかし、リム氏は「孤独と付き合う方法」はあるとして、孤独が苦痛にならないようにする方法を解説しています。

リム氏は「孤独はさまざま種類が存在するため、『これ1つでどんな孤独も解決できる』という方法はありません」と述べて、自分に最適な解決法を見つけることが大切だと説明しました。自分に最適な解決法を見つけるには、「自分の好み」「以前の経験」「人間関係と接触する能力」が重要だと語りました。


孤独の解決法として最も簡単なのが、「実際に他人と交流すること」です。リム氏によると、友人・家族・同僚と、運動・瞑想・料理・趣味・新しいスキルの習得などの共通の目標や活動を持つことが有効とのこと。共通の目標や活動を持つことは、積極的なソーシャルサポートを提供し、達成感を促進する作用があります。ロックダウンなどの社会的制限で直接交流することが難しい場合には、Zoomや電話などで連絡を取ることも選択肢に入ります。

「新しい友だちを作る」ということも手ですが、リム氏はむしろ「既存の関係を改善する」ことを重視すべきだと指摘。自分が正しいと感じ、適切だと思う関係を選んで、緊密に保つことが重要だと説き、もし慣れ親しんだ関係以外の人々と出会う場合には、単に「こんにちは」と挨拶するだけでも将来有意義になり得ると語りました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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