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「人生を変える呼吸法」とは?


呼吸は常に行われるものですが、ほとんど意識されることはありません。そんな呼吸に関する著作で知られる作家のジェームズ・ネスター氏が、「自分の人生を変えた呼吸法」について語っています。

How one hour of slow breathing changed my life | Health & wellbeing | The Guardian
https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2020/jul/26/every-breath-you-take-the-lost-art-of-breathing

ネスター氏が「Sudarshan Kriya(スダルシャンクリア)」という呼吸法に出会ったのは、肉体的にも精神的にもつらい時期だそうです。スダルシャンクリアの教室で、ネスター氏は「目を閉じてゆっくりと鼻呼吸する」という教えを受けました。ネクター氏は10分、20分続けた段階ではふさぎ込んだ気持ちや筋肉の緊張などに何の変化も感じられなかったため、そのまま立ち上がって帰ろうか悩んでいたとのこと。しかし、そのままスダルシャンクリアを続けていたところ、ある瞬間から変化が生じたそうです。


その変化とは、大量の汗でした。髪の毛はビショビショに濡れ、目や口に流れ込むほど顔は汗ばみ、セーターやジーンズには汗じみができていたとのこと。ネクター氏は、その状況を「マラソンを走ったばかりのように服に汗がにじんでいた」と表現しています。

インストラクターの女性は汗まみれのネクター氏を見て病気なのか尋ねましたが、ネクター氏はむしろ気分が良いと感じていたそうです。次の日起床したネクター氏は、ぐっすりと眠っていたことや、肩と首のコリがほぐれたこと、気分が落ち着いていることに気づいたとのこと。


ネクター氏は目を閉じてゆっくりと鼻呼吸することを1時間続けただけで体調が改善された理由がわからないまま数年間を過ごしましたが、ギリシャに行った際に転機が訪れました。それは、ギリシャでネクター氏が出会った水中ボンベなどを使わずに海中を泳ぐフリーダイビングのインストラクターが、「食べ物の種類と同じくらい多くの呼吸法が存在します。私たちが呼吸をするたび、私たちの肉体は影響を受けます」と教えてくれたことでした。

呼吸法について詳しい調査を行ったネクター氏は、中国の道(タオ)やヒンドゥー教や仏教などで、呼吸法を重視する教えが存在したことにたどり着きます。ネクター氏によると、呼吸法について研究する現代の科学者の中には、「長い進化の中で人類の呼吸方法が変化しつつあり、その呼吸能力は産業革命から悪化の一途を辿っている」と主張する者や、「呼吸によって神経系と免疫系の特定の機能を制御できる」と主張する者もいるそうです。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって人はマスクを着用するようになったため、呼吸法の重要性は増しているとネクター氏は指摘。「最終ステージのがんが呼吸で治る」といったことはあり得ないとしつつも、「深刻な健康問題に発展しないよう、体内のバランスを保つために呼吸法は重要」だと述べています。

さまざまな肺の研究者に対してインタビューを繰り返したというネクター氏は、全ての研究者が「現代人は過呼吸になりがち」と認めたと言及。今日では、「正常な呼吸」とは、1分間に12回~20回、1回あたり0.5リットル以上の空気を吸って吐くことだとされています。しかし、ネクター氏によると、過呼吸の傾向がある現代人は、過呼吸の傾向があった古代人に比べて2倍の空気を吸って吐いているとのこと。呼吸量が多すぎると血圧が上昇し、心臓や神経系に負担がかかるため、ネクター氏は「現代人にとっては呼吸回数を減らすことが重要」だと主張しています。


ネクター氏が10年間に及ぶ研究から導き出した、呼吸回数を減らすことに重点を置いた呼吸法が、「息を5.5秒間吸って、5.5秒間吐く」というもの。この呼吸法を行った場合、1分間の呼吸回数はおよそ5.5回、吸い込む空気の量は5.5リットルになります。この呼吸法を続けると、肺を広げるように横隔膜を押し下げることが可能で、脳と体の循環が良くなり、心臓の負担を減らすことができるとのこと。

呼吸法を教える講座やビデオ、本、アプリなどは多いものの、呼吸法自体はタダでできるものだとネクター氏は指摘し、呼吸回数を改善する取り組みを始めることを勧めています。

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in メモ, Posted by log1k_iy

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