サイエンス

犬は新型コロナウイルスの匂いを嗅ぎ分けるように訓練可能


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行では、診断のための検査機関が限られていることが問題の1つとなっています。そんな中、ドイツの研究者らが新型コロナウイルスの匂いを嗅ぎ分けられるように犬を訓練することに成功しました。

Scent dog identification of samples from COVID-19 patients – a pilot study | BMC Infectious Diseases | Full Text
https://bmcinfectdis.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12879-020-05281-3

実際に訓練された犬が新型コロナウイルスを嗅ぎ分けている様子は、以下のムービーで見ることができます。

Diagnoses by dog noses – Dogs can sniff out patients with COVID-19 - YouTube


ドイツ・ハノーバー医科大学の研究者は、新型コロナウイルス感染症の感染者と被感染者の唾液や粘液を嗅ぎ分けるよう、犬を訓練することが可能かどうか実験を行いました。


実験に参加した犬はドイツ連邦軍に所属する探知犬。1週間にわたる訓練を実施した後に、犬の前にランダムにサンプルを提示し、正しく匂いを嗅ぎ分けられるかをテストしました。

1000以上のサンプルをテストで嗅がせた結果、訓練した犬はCOVID-19感染者の分泌物を83%の確率で嗅ぎ分け、非感染者の分泌物を96%の確率で嗅ぎ分けることに成功しています。感染者と非感染者を合わせても、訓練された犬による嗅ぎ分けの正解率は94%でした。

実際に犬が匂いを嗅ぎ分ける様子はこんな感じ。


いくつもの穴が空いた装置に犬が鼻をくっつけています。装置の穴の部分にはサンプルがあり、左側の緑色に塗られている部分には新型コロナウイルスの陽性サンプルが置かれています。色んな穴に鼻をくっつけては離し、を繰り返していた犬は……


陽性サンプルについては長時間にわたってしっかり匂いをかいでいます。


犬が新型コロナウイルスを嗅ぎ分ける理由について、Maren vonKöckritz教授は「病気になった患者は代謝が変化します。犬はこのような代謝の変化を嗅ぎ取っていると考えています」と述べています。


これまでも、犬はがんマラリアてんかん発作の匂いを嗅ぎ分けることが可能だと研究で示されてきました。マラリアの匂いについて研究を行ったロンドン大学衛生熱帯医学大学院の研究者は、訓練がうまくいけば犬は1時間あたり最大250人を評価可能だと述べています。病気を診断するための設備が整っていない場所において、このような犬の存在は非常に重要とのこと。


新型コロナウイルスの匂いの識別については、まだパイロット研究の段階であると研究者は強調しているものの、今後、さまざまな分野で発展が見込まれるとのことです。

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in サイエンス,   生き物,   動画, Posted by logq_fa

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