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インターネットやスマートフォンから離れる「デジタル・デトックス」を行うためにするべき準備とは?


近年では仕事でインターネットや電子メール、SNSなどを使う機会が増えており、「業務時間外でも仕事関連の電子メールが届いて気が休まらない」と感じる人も多いはず。そんな中、スマートフォンやPCなどの使用を一定の期間断つ「デジタル・デトックス」が人気を集めているとのことで、リーダーシップや職場環境の専門家であるレイチェル・クック氏が、「デジタル・デトックスを行うためにするべき準備」について解説しています。

Digital Detox—The Key to Unplugging from Work on Vacation
https://www.quickanddirtytips.com/business-career/careers/digital-detox


2020年の夏は新型コロナウイルスの影響もあり、例年のように保養地へ行って優雅にのんびりとバカンスを楽しむことは困難かもしれません。それでも、休暇を取ることは燃え尽き症候群を避けるために必要であり、自宅でのんびりと本を読んでリラックスするような時間を設けるべきだとクック氏は主張しています。

デジタル機器に長時間接続することが心身にデメリットを与えることは以前から指摘されており、「21時以降に仕事上の理由でスマートフォンを使用していた人は、翌日の仕事で疲れやすく、仕事にも身が入っていない」という研究結果が出ています。2017年の研究では、デジタル機器と接続していることが仕事のストレス、働き過ぎという感覚、仕事の満足度に悪影響を及ぼすこともわかっているとのこと。

そのため、スマートフォンやノートPCなどのデジタル機器から離れ、仕事関連の連絡を可能な限り遮断するデジタル・デトックスは、単にバカンスを楽しむということ以上の価値があるとクック氏は指摘。デジタル・デトックスは、仕事に関するストレスやさまざまな物事への注意、顧客・同僚・上司に対する警戒状態から心身を解放する時間を与え、心と体にメリットをもたらすそうです。


しかし、いきなり一切の通信手段を断って引きこもればOKというわけではなく、職場のチームメイトや自分自身のためにも、デジタル・デトックスを実践する際には入念な準備が必要です。「デジタル・デトックスを行うことは自分に与える最高の贈り物であり、リフレッシュして職場に復帰することは仕事にもメリットがある」と信じて、面倒でも事前にさまざまな手を尽くすべきだとクック氏は考えています。

デジタル・デトックスをやる気になった場合、まず最初に職場のチームメイトや取引先の関係者など、「自分が不在の間に自分と連絡を取りたがるかもしれない人」に、今度の休暇は連絡に答えられないことをハッキリ告げるべきだとのこと。この際、休暇前にやった方がいい緊急な案件について通知するように伝え、可能であれば予定を休暇後まで先延ばしするようにお願いすることも重要です。


当然ながら、自分が休んでいるからといって、関連する全ての仕事も休みになるというわけではありません。そのため、デジタル・デトックスの休暇を取る前にはメールやカレンダーに気を配り、自分が不在の間に発生するかもしれない仕事について予測し、延期可能なものは今のうちに延期する必要があります。また、どうしても不在中に処理する必要があれば信頼できる同僚に対処を依頼し、「自分と連絡がつかなくなっても大丈夫な状況」を作り出すことをクック氏は推奨しました。

これらの対処を行ったとしても、「自分が不在時にどうしても対処しなければならない緊急事態が発生するかも知れない」という不安が消えない人もいるかもしれません。そういう人には、「信頼できる自分の代理人」を設けて、本当の緊急事態に陥った場合のみ、自分へ連絡する手段を与えることもオススメだとのこと。チームメンバーにも自分の代理人が誰かを伝えておけば、非常時の判断を仰ぎやすくなります。


デジタル・デトックスを実践する際には、職場に戻る際の準備を整えておくことも重要です。「数日間連絡を絶った後にオフィスへ戻った時の混乱」を思うと、デジタル・デトックスを行う気力がなえてしまう人もいるはずですが、職場に戻った際の計画的なアプローチを立てることでこの不安に対処できます。

まず最初に、代理人やチームメンバーに対して「自分が不在の時に発生した問題」について予めまとめておくように指示を与え、職場に戻った際に優先順位の高い情報をいち早く入手できるようにします。そして、職場に復帰した当日のできるだけ早い時間帯に、代理人やチームメンバーの代表とミーティングする予定を設けるべきだとのこと。

また、デジタル・デトックスから戻ってから最初の1週間ほどは、あえて1日3時間~5時間ほど空白の時間を設け、不在時に発生した問題の検討などに当てることをクック氏は推奨しています。極端な手としては、デジタル・デトックスから復帰した1日目は外部からの新たな連絡に答えず、不在時にたまったメールや問題の処理に費やすこともアリだそうです。

頭に入れておくべき点としてクック氏が強調するのが、「誰もデジタル・デトックスの復帰初日から以前のようにバリバリ働くことを期待していない」ということです。自分自身の中のハードルを下げ、「復帰初日からToDoリストを完璧にこなせないのは当たり前だ」と考えることが、長いリフレッシュ休暇からの復帰時には必要だとクック氏は述べました。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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