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ミリ波レーダーで車の接近が感知できてテールライトにもなるGarminの自転車用リアビューレーダー「Varia RTL515」を使ってみた


街中などを自転車で走っていて、「スピードの早い車や走行音が静かなハイブリッド車が突然後ろから迫ってきてびっくりした」という経験がある人は多いはず。また、自動車のドライバーから見ても、自転車の後ろには反射板しかないことが多いため、夜になると自転車の存在に気付きにくくなりとても危険です。Garminの「Varia RTL515」は、ミリ波レーダーとスマートフォンアプリとの連携により車両の接近を感知するレーダーとして使用可能で、最大65ルーメンの強力な光でテールライト代わりにもなるライト内蔵リアビューレーダーとのことなので、実際に使って確かめてみました。

Varia RTL515 | スポーツ・フィットネス | 製品 | Garmin | Japan | Home
https://www.garmin.co.jp/products/intosports/varia-rtl-515/

「Varia RTL515」を使用するとどんな感じなのかは、以下のムービーを見ると一発で分かります。

Garminの自転車用リアビューレーダー「Varia RTL515」を自転車に取り付けて使うとこんな感じ - YouTube


◆開封と使用の準備
これが「Varia RTL515」のパッケージです。


内容物はレーダー本体、取扱説明書、保証書


レーダーを自転車のシートポストに固定するためのシートポストマウント、マウント用Oリング2種類、ゴムパッド3種類


充電用のUSBケーブル、ステッカーです。


片手ですっぽりと包めるほどの大きさのレーダー本体には、赤いテールライトがついています。


重さは実測で71gでした。


天面のボタンは、電源を入れたりテールライトの点灯モードを変更するためのデバイスキーです。


側面には充電の状態などを表示するステータスLEDがあります。また、テールライトの赤い点灯部分が側面にも見えます。


背面には防水カバーがついたUSBポートと、マウント用のパーツに取り付けるための凸部があります。


使用する前に充電する必要があるので、背面の防水カバーを外して付属のUSBケーブルを差し込み……


ケーブルをPCに接続して充電します。


充電が始まると、ステータスLEDが緑色に点滅します。点滅せず緑色に点灯し続けるようになったら充電完了です。


次は自転車に取り付ける準備をします。まず、3種類のゴムパッドの中から自転車のシートポストの太さや形状にあったものを選んで……


ゴムパッドとシートポストマウントを合わせます。


あとは、リングをシートポストマウントの左右にある溝にひっかけるようにして自転車に固定すれば完了です。


続いて、レーダーとして使用するための準備をします。「Varia RTL515」のレーダー機能は、GarminのGPSサイクルコンピューターであるEDGEシリーズなどとペアリングすることで使用できるほか、スマートフォンアプリも用意されています。

Garmin Varia™ - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.garmin.android.apps.variamobile

「Garmin Varia™」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/garmin-varia/id1463175187

アプリはAndroid版とiOS版がありますが、今回はAndroid端末であるPixel 3aにインストールしていきます。まず、Google Playで上記のアプリ配布ページにアクセスして「インストール」をタップします。


インストールできたら「開く」をタップします。


アプリから位置情報の使用許可を求められるので、「アプリの使用中のみ許可」をタップします。


「いますぐペアリングする」をタップします。


「適用」をタップします。


すると、以下の画面が表示されるので……


スマートフォンの近くで、レーダー本体のデバイスキーを長押しして電源を入れます。


すると、レーダー本体がペアリングモードになり、ステータスLEDが紫色に点滅します。


この状態でスマートフォンの画面を見ると以下の画面になっているので、「ペアリングの対象が見つかりました!」をタップします。


スマートフォンに、以下のようなレーダー画面が表示されればペアリングは成功です。


◆使用
まずはレーダー本体を自転車に固定しますが、取り付けは至って簡単です。以下のムービーを見ると、実際に自転車のシートポストマウントにレーダー本体を付け外ししている様子を見ることができます。

Garminの自転車用アビューレーダー「Varia RTL515」は着脱が非常にスムーズ - YouTube


レーダー本体を右に90度傾けた状態で、本体背面の凸部をシートポストマウントの凹部に差し込んだら……


あとは本体を90度ひねるだけでOK。レーダーの最大稼働時間は16時間なので、よく自転車に乗る人なら数日から1週間ほどでバッテリーを充電する必要がありますが、ドライバーなどの工具がなくても一瞬で着脱できるので再充電も手軽です。


次に、テールライトの5つのモードを試してみたのが以下のムービーです。

「Varia RTL515」のテールランプで5種類のモードを使用してみたムービー - YouTube


本体の天面にあるデバイスキーを1秒ほど長押しすると、中程度の明るさ(20ルーメン)で常時点灯する「デフォルトモード」として起動します。このモードに限らず、本体のライトは真後ろだけでなく左右の部分からも赤い光を発するため、横から接近する車両にも存在をアピールできます。


もう一度デバイスキーを押すと、8ルーメンとやや暗めの「グループ走行モード」になります。このモードは、複数人でツーリングする時などに、テールライトの機能は維持しつつ後続の人の目に影響を与えないようにするのが主な用途です。


次は、29ルーメンと強めの光がゆっくりと点滅する「ナイトフラッシュモード」です。これは、夜間など暗い状況でテールライトとして使うのに向いています。


次は、最大出力の65ルーメンでチカチカと点滅する「デイフラッシュモード」です。


このモードは、間近で直視すると目がくらんでしまうほど強い光で点滅するため、明るい昼間でも車のドライバーに素早く発見してもらうことが可能です。


もう一度デバイスキーを押すと、光らない「スタンバイモード」になります。この状態でデバイスキーを押すと、デフォルトモードに戻り、以降ボタンを押すごとにモードがループします。


「Varia RTL515」はテールライトとしてだけでなく、スマートフォンと連携したレーダーとしても使用可能です。

Garminの自転車用アビューレーダー「Varia RTL515」のレーダー機能レビュー - YouTube


車が後ろから接近していない場合は、スマートフォンの画面には緑色の帯が表示されます。また、レーダー本体はデイフラッシュモードにしていますが、ライトの点滅はかなりゆっくりです。


しかし、レーダーが最大140メートル後方から接近する自動車を捉えると、警告音が鳴ると同時に画面の帯が黄色に変わり、レーダー本体の点滅も速くなります。スタンバイモード以外の全てのモードで、自動車が接近するとレーダー本体が点滅します。


また、自動車が高速で接近している場合は、表示が赤色になります。


そのため、こんな感じで自転車のハンドルバーにスマートフォンを固定するツールを使用すれば、前方を向いたままでも後方から車両が近づいていることを感知することが可能です。


「Varia RTL515」は4種類の点灯モードと最大65ルーメンの強い発光能力があるので、昼間・夜間問わず自転車の視認性を飛躍的に高めてくれて、サイクリングやツーリングの安全性を向上させてくれるアイテムであることを実感しました。さらに、スマートフォンアプリと連携することで、後方から車両が接近すると警告音と表示で注意を促すレーダーとしても使用できるので、自動車に乗っている人からしても「自転車に乗る人が装着してくれているとうれしい」アイテムです。


ただし、レーダー機能を使用していると、交通量が多い場所ではかなり頻繁に警告音が出るため、まわりに他の自転車や歩行者が多い時は少し音が気になることもあります。また、レーダーは後ろから接近する車両の種類が自動車なのかバイクなのか、あるいは自転車なのか区別することができるほど高精度ではないほか、接近する車両を表すマークが急に消えたり現れたりすることもたまにあるので、安全確認はあくまで自分の目と耳で行い、レーダーはあくまで補助として使用する心構えが必要だと感じました。

「Varia RTL515」はGarminの公式サイトで取り扱われていて、価格は税別2万3800円です。ただし、記事作成時点では売り切れで再入荷のタイミングも不明です。また、Amazon.co.jpでも在庫切れとなっていました。

ガーミンオンラインストア | 商品詳細 Varia RTL515
https://store.garmin.co.jp/shop/ProductDetail.aspx?sku=010-02379-00

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in レビュー,   乗り物,   動画, Posted by log1l_ks

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