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SpaceXの「Starlink」で使われるルーターを当局が承認、人工衛星によるインターネット網の実現へさらなる一歩


テスラのイーロン・マスクCEOが創設した宇宙企業SpaceXが打ち立てる「Starlink」は、「1万基以上の人工衛星によるネットワーク網を構築して高速インターネット接続サービスを提供する」という壮大なプロジェクトです。そんなStarlinkでインターネットに接続するためのルーターが、連邦通信委員会(FCC)による承認を受けました。

FCC ID 2AWHPR201
https://fcc.report/FCC-ID/2AWHPR201


FCC approves the operation of 'Starlink Router' for SpaceX's internet
https://www.tesmanian.com/blogs/tesmanian-blog/starlink-router-fcc


SpaceXが打ち立てたStarlink計画は、「合計1万2000基の人工衛星を打ち上げることで、世界の隅々まで高速なインターネットを提供可能な通信網を構築する」というもの。Starlink計画が実現すれば、飛行機や船、インフラが整備されていない地域や情報統制の厳しい地域でも高速なインターネットに接続できるようになるといわれています。

世界の隅々まで高速なインターネット環境を提供する「Starlink計画」はどのように世界を変えるのか? - GIGAZINE

by Official SpaceX Photos

SpaceXは2018年2月に衛星2基の打ち上げ試験を成功させ、同年3月にFCCからStarlink計画の承認を受けました。そして、2019年5月から本格的な打ち上げを開始しています。

SpaceXが人工衛星を用いてインターネット環境を構築するStarlinkプロジェクト用の最初の衛星60基を打ち上げ - GIGAZINE


Starlink衛星を切り離して配備する瞬間のムービーは以下で見ることができます。

Successful deployment of 60 Starlink satellites confirmed pic.twitter.com/adsQIKfT0F

— SpaceX (@SpaceX)


2020年6月上旬に、SpaceXはインターネット接続サービスを提供するために必要なAS番号を付与され、ついに「人工衛星を使ったインターネット接続サービス」を提供する準備が整ったと報じられています。

SpaceXが宇宙にインターネットを構築する「Starlink」用の人工衛星を新たに60基打ち上げ、すでにインターネットに接続する準備も整う - GIGAZINE


そして、SpaceXは2020年6月下旬に、Starlinkによるインターネットサー接続サービスのパブリックベータテストを2020年夏の後半から開始すると発表。公式サイトには登録画面が追加されました。

SpaceXの衛星インターネット「Starlink」がベータテスト開始を予告、公式ページにサインアップ画面も出現 - GIGAZINE


2020年6月13日に58基のStarlink衛星が打ち上げられたことで、記事作成時点で軌道上には540基のStarlink衛星があることになります。SpaceXのイーロン・マスクCEOは「Starlink衛星がインターネット接続を提供するためには最低でも400基のStarlinkが必要」と説明しており、衛星の数を見れば、すでに一部地域を対象に試験的な運用が可能な段階には到達しています。

そして2020年7月14日、FCCは「Starlinkルーター」の運用を承認しました。このStarlinkルーターがどのように動作するかは明らかにされていませんが、FCCに提出された書類によれば、このStarlinkルーターを使うことでStarlink端末と衛星から信号を送受信することが可能になるそうです。

以下の画像が、Starlinkルーターの底部の写真。


FCCに提出された書類では、Starlinkルーターを製造するのは台湾の通信製品メーカー・啓碁科技となっています。


なお、SpaceXは2020年中にアメリカ北部とカナダでStarinkの提供を開始し、2021年までにサービス対象地域を全世界に拡大することを目指しています。

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in ハードウェア,   動画, Posted by log1i_yk

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