ハードウェア

IntelがTDP7Wのモバイル向け製品「Lakefield」を正式に発表、ARMの牙城に迫れるか


2019年からMicrosoftの「Surface Neo」などによる採用がアナウンスされていた、Intelのハイブリッドプロセッサ「Lakefield」の詳細が正式発表されました。Lakefieldはコンパクトな基板と低消費電力を実現できるモバイル向けモデルであり、ARM製品との競合が予想されています。

Intel® Core™ Processors with Intel® Hybrid Technology Product Specifications
https://ark.intel.com/content/www/us/en/ark/products/series/202779/intel-core-processors-with-intel-hybrid-technology.html

Intel Hybrid Processors: Uncompromised PC Experiences for Innovative Form Factors Like Foldables, Dual Screens | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/news/intel-hybrid-processors-uncompromised-pc-experiences-innovative-form-factors-foldables-dual-screens/#gs.7soafh

Intel Discloses Lakefield CPUs Specifications: 64 Execution Units, up to 3.0 GHz, 7 W
https://www.anandtech.com/show/15841/intel-discloses-lakefield-cpus-specifications-64-execution-units-up-to-30-ghz-7-w

Intel’s 3D-stacked Lakefield chips are here to take on ARM in laptops, tablets, and foldables - The Verge
https://www.theverge.com/circuitbreaker/21285821/intel-3d-stacked-lakefield-chips-hybrid-core-atom-arm-processor

Lakefieldでは、CPU、GPU、メモリなどを立体的に積層させる3Dパッケージング製造技術「Foveros」により、基板の小型化やスタンバイ時の低消費電力化が可能になったとのこと。


Lakefieldの構造を視覚的に理解できるムービーも公開されています。

'Lakefield' Processors: Intel Core Processors with Intel Hybrid Technology - YouTube


「LAKEFIELD」と書かれた箱に入っているのは……


大量のブロック。このブロックひとつひとつがLakefieldを構成する要素になります。


ブロックを組み上げていって……


最初に組み上がったのはストレージやオーディオ、USB、PCIeなどの各種コントローラーを含むパッケージ部分。通常のアーキテクチャであればマザーボード上に実装する構成物を、Lakefieldではパッケージに内包しているというわけです。


続いてSoC部分が組み上がりました。LakefieldではIce Lakeにも採用されている10nmプロセスの「Sunny Cove」コアを高速なコアとして、Atomベースの22nmプロセスコア「Tremont」を低消費電力なコアとして組み合わせるハイブリッド構造を採用することで、パフォーマンスと低消費電力の両立を実現。こうした特性の異なる複数のコアを採用する技術はARMのbig.LITTLEと同様のアイデアです。


LakefieldはDRAMもパッケージ内に実装されているのため、基板をさらに小さくすることが可能。搭載されるDRAMはLPDDR4X-4266であり、Ice LakeのLPDDR4X-3733よりも高速なコントローラーが採用されているとのこと。こうしてパッケージ部分、SoC部分、DRAM部分が完成しました。


最後にそれぞれの部分をパッケージ部分、SoC部分、DRAM部分の順に積み重ねていって……


完成したのがLakefieldパッケージです。こうした積み重ねによる各構成要素の実装技術がFoverosというわけ。


Lakefieldが実装された実際の基板はこんな感じ。


今回Intelが発表したLakefieldのモデルは「Core i5-L16G7」と「Core i3-L13G4」のふたつで、どちらもTDPは7W。スタンバイ時の消費電力は2.5mWで、これはIntelのモバイル向けモデルにあたる「Core i5-8500Y」と比較して91%減にあたるとのこと。低消費電力モデルでありながらも、TurboBoost時のクロック周波数は3.0GHzに到達しており、Core i5-8500Y比でシングルスレッド性能は最大12%、SoCの消費電力あたりの性能は最大24%も向上。また、内蔵GPUは第11世代となり、第9世代と比較して動画の変換が53%高速化され、最大4つの4K出力を確保できるとIntelは説明しています。


技術系メディアのAnandTechによると、TDPが7Wであることは公表されているが、実際の使用電力の上限は明かされていないとのこと。また、Lakefieldでは処理のほとんどをTremontコアで行い、タイピングやスクリーン操作などのユーザーに関わる処理のみをSunny Coveで行うと分析されています。

Intelは2020年6月11日に、プレス向けに追加で情報をリリースするとのこと。なお、LakefieldはすでにSurface NeoやLenovoのThinkPad X1 Foldでの採用が発表されており、2020年第2四半期中にリリース予定とされています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
ついにIntelが10nmプロセス製品「Ice Lake」&「Lakefield」の量産に目途をつける - GIGAZINE

Intel初のディスクリートGPU「Intel Xe DG1」サンプル誕生で発売は2020年予定、2021年には7nmプロセス製品の出荷開始へ - GIGAZINE

Intelが次期CPUアーキテクチャ「Sunny Cove」、内蔵GPU「Gen11」、ディスクリートGPU「Xe」などを発表 - GIGAZINE

Intelの最大クロック数5.3GHzを誇る第10世代CPU「Comet Lake-S」が販売開始、AMDと戦える力はあるか? - GIGAZINE

IntelがIce Lake世代のCPUに施した「目立たないパワーアップ」とは? - GIGAZINE

in ハードウェア,   動画, Posted by log1n_yi

You can read the machine translated English article here.