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マスクを従来の18倍の価格で販売したAmazonの悪徳業者を製造元の3Mが提訴


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行でオンラインショップにおけるマスクの価格が高騰したことが問題となりました。特に医療従事者が使用するN95マスクは価格の上昇が著しく、通常1枚あたり1.27ドル(約136円)のものが23ドル(約2462円)と、18倍以上の値が付けられていました。このように不当な価格でN95マスクを販売していた業者の1つであるKMJ Tradingに対し、マスクの製造元である3Mが訴訟を起こしたとウォール・ストリート・ジャーナルが報じました。

Case 2:20-cv-05049-MWF-JC Document 1 Filed 06/08/20
(PDFファイル)https://cdn.vox-cdn.com/uploads/chorus_asset/file/20026410/document_1_.pdf

3M Files Lawsuit Against Merchant Selling Masks on Amazon for 18 Times List Price - WSJ
https://www.wsj.com/articles/3m-files-lawsuit-against-merchant-selling-masks-on-amazon-for-18-times-list-price-11591642637

3M sues price-gougers who used Amazon to sell masks at 1,800% markup | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2020/06/3m-sues-price-gougers-who-used-amazon-to-sell-masks-at-1800-markup/


マスク価格の高騰はCOVID-19の流行後すぐに問題となり、Amazonはこの手の価格つり上げ解決のため、2020年2月にはAmazonマーケットプレイスの業者に対して警告を行い、3月11日には手指消毒液とマスクの販売を制限しています。KMJ TradingはAmazonがマスクの取扱を制限する前である2月24日ごろから、異なるアカウントを使って45種類の商品を販売。これにより、35万ドル(約3740万円)相当のN95マスクを売り上げたとのことです。

3Mは訴状の中で、Amazonのサードパーティー業者が違法な方法で消費者に対して偽造品や損傷を受けた商品の広告・販売を行ったと主張。またAmazonでマスクの販売が禁じられても、Amazonマーケットプレイスの仕組み上、何度でも悪徳業者は戻ってきて不法な行為を行うことから、3Mは訴訟に踏み込んだとしています。3Mは業者に対して金銭的な賠償を求めていますが、受け取った賠償金はCOVID-19の慈善団体に寄付する予定だと明かしています。


3Mは類似の賠償をここ数カ月で数件起こしており、3Mの副法律顧問であるKevin Rhodes氏は、「裁判は、このような活動を追うためのツールの1つに過ぎません」とウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し述べています。

なお、3月には30人を越える州検事がAmazonを含むオンライン小売業者に対し、「ことが起こってから業者を止めるもぐらたたきを行うのではなく、オンラインプラットフォームは強力なポリシーを作成・実行することで不当な価格の上昇が起こらないよいにすべきです」と、価格つり上げを行う業者を取り締まるより強力な対策を取るよう求めました。

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in Posted by darkhorse_log

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