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AmazonがGoogleに移籍した元従業員を提訴、18カ月にわたる職務差止めを求める

by Ivan Radic

AmazonのクラウドサービスであるAWSでプロダクトマーケティング担当副社長として働いていたブライアン・ホール氏がGoogleに転職したことをきっかけに、Amazonに提訴される事態となっています。Amazonがライバル企業に転職した社員を提訴したことはこれが初めてではありませんが、今回は技術的な機密情報を持つエンジニアではなく、マーケティング責任者であったことから注目が集まっています。

Amazon sues former AWS marketing VP Brian Hall after he takes Google Cloud job - GeekWire
https://www.geekwire.com/2020/amazon-sues-former-aws-marketing-vp-brian-hall-accepts-google-cloud-job/


ホール氏は2020年3月末にAmazonを退職し、4月初頭からGoogleのクラウドサービスであるGoogle Cloudでシニアプロダクトマーケターとして働くことになりました。ホール氏は4月10日にAmazonの人事部役員に「Google Cloudのプロダクトマーケティングで働き始めました。私はAmazonの情報を機密に保つための制限を設けており、Amazonで働いていた時の顧客とは会いません」というメールを送ったそうです。人事部役員の1人であるパズ・パテル氏からは「おめでとうございます。そのニュースを聞けてとてもうれしいです」と返信があったとホール氏は述べています。

しかし、その後、Amazonはホール氏を提訴。Amazonはホール氏のGoogle Cloudの新たな役割がAmazonと結んだ非競争契約に違反し、貴重な競争情報をライバルに手渡すことになると主張しています。


6月8日に行われた裁判でホール氏の弁護士は、Amazonの役員がホール氏との契約時に繰り返し「非競争に関する規定は『一般的な』守秘義務にすぎない」ことを説明し、ホール氏はこの説明を信じて2018年にAmazonと雇用契約を結んだと主張しています。

一方、Amazon側はホール氏との間で結んだ非競争契約に基づき、同氏がGoogle Cloudで働くことに対して18カ月間の差止めを求めています。ホール氏は裁判所に対し、自分のGoogle Cloudでの仕事はAmazonの機密情報を開示する必要がないものであり、要求の不合理さを訴えました。

by Marco Verch

注目すべきなのは、ホール氏が製品技術に関わるエンジニア部門の役員ではなく、マーケティング部門の役員だったこと。ホール氏は当時のAWS世界マーケティング担当副社長だったアリエル・ケルマン氏から「マーケティング担当の従業員に対してAmazonが非競争契約を執行することは見たことがない」と聞いており、今回の提訴がAmazonを法的に守るため以上の範囲に及んでいることを主張しました。

実際にケルマン氏は2020年1月にOracleの最高マーケティング責任者として雇われていますが、Amazonからは提訴されていません。しかし、ホール氏とケルマン氏の大きな違いとして、ホール氏はワシントン州在住で、ケルマン氏はカリフォルニア州在住という点が挙げられます。カリフォルニア州では本質的にこのような契約を禁じられているためです。

Amazonがこのような訴訟を起こしたのは初めてではなく、2014年にもAmazon従業員がGoogleに転職した際に競業企業転職禁止契約に違反したとしてワシントン州連邦地方裁判所に提訴しました。ワシントン州もその後2019年に非競争契約を制限する法律を可決していますが、従業員の収入が年間10万ドル(約1080万円)を越えた時は「例外」を設けることが可能となっています。

エンジェル投資家のクリス・デボア氏はワシントン州の法律について「州で最も影響力のある雇用主による虐待的な労働慣行を止めるために役立ちません」とコメントしました。

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in メモ, Posted by logq_fa

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