メモ

おそらく最初で最後の貴重な「静まりかえった世界中の都市」の環境音を録音家が収集&公開中


私たちの日常は通常、車の走行音、飛行機が飛ぶ音、電子的なアナウンスなどにあふれていますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でロックダウンが行われた都市は、他に類を見ないほど静まりかえっています。この数十年で最初で最後かもしれない貴重な「静まりかえった都市の環境音」が世界中の録音家によって収集され、公開されています。人の気配がない町に時折響く鐘の音、人工的なアナウンス、鳥の鳴き声などは、終末後の世界を想像させるとともに、どこか心落ち着くものとなっています。

Hear the Soundscapes of Cities Transformed - Atlas Obscura
https://www.atlasobscura.com/articles/changing-sound-of-cities

映画・テレビ・ゲーム・アプリ・ラジオのために世界中で「音」を採取・録音している「録音家」のマット・ミケルセンさんによると、工業化された世界で「自然の音」を採取することは、不可能とまではいえなくても非常に困難とのこと。たとえばアメリカ・ワシントン州にあるオリンピック国立公園で風の音や木々のさざめきを録音しようにも、頭上を15~20分ごとに飛行機が通っていくため、長時間にわたっての録音ができないそうです。

しかし、COVID-19で人々の活動が少なくなり、飛行機が飛ばなくなり、ロックダウンが行われた結果、過去に例をみないほどの「静かさ」が町に訪れています。ミケルセンさんがハイキングに出た際、通常は10分ごとに聞こえる飛行機の音は、3時間でわずか2回しか聞こえなかったとのことです。


「世界中で環境音が変化している」ということに気づいたミケルセンさんは、世界各地の録音家に連絡を取り、都市の環境音の変化を記録するというプロジェクトを実施。普段はにぎやかな都市の「おそらく最初で最後の静かな環境音」が録音されました。ミケルセンさんは「ヘッドフォンを通して、このユニークな体験を味わってみてください」と、収集された環境音をいくつか公開しています。

以下が世界各地で収集された環境音の一部です。

コヴェント・ガーデン(イギリス/ロンドン)


グランド・セントラル駅(アメリカ/ニューヨーク)


タイムズスクエア(アメリカ/ニューヨーク)


ロサンゼルス国際空港(アメリカ/ロサンゼルス)


ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港(インド/コルカタ)

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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