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Googleがオンラインビデオ会議ツール「Google Meet」にZoom風のギャラリービューを追加、Gmailからも通話可能


Googleが教育機関や企業向けに開発・提供しているオンラインビデオ会議ツールの「Google Meet(旧Hangouts Meet)」は、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行に伴うリモートワークやオンライン授業の増加によって大幅な成長を遂げています。そんな中、Googleは新たなGoogle Meetの機能として「Gmailから通話を開始できる機能」を追加したほか、「オンラインビデオ会議ツールのZoomのようなギャラリービュー」の追加も予定しています。

Google's fast-growing Meet video tool getting Zoom-like layout, Gmail link - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-alphabet-google-conferencing-idUSKCN21Y1XI

Google will add Zoom-like gallery view to Meet and will let Meet users take calls from Gmail - The Verge
https://www.theverge.com/2020/4/16/21223778/google-meet-gallery-view-calls-gmail-javier-soltero


Google Meetは一般消費者向けではなく教育機関や企業向けにリリースされているビデオ会議ツールであり、2020年1月以降は他のどのGoogle製サービスよりも速くユーザー数が増加しているとのこと。生産性向上ツール・G Suiteの責任者を務めるハビエル・ソルテロ氏は、ビデオ会議ツールの需要が急速に増加していることに伴い、予定よりも早く「Google MeetとGmailの統合」機能をリリースすることになったとロイター通信に語りました。

Google MeetとGmailの統合により、ユーザーはGmailの画面からGoogle Meetを使ったビデオ会議をスタートできるとのこと。Googleによると、Gmailのサイドバーに「Meet」という項目が表示され、ここをクリックすることですぐにGoogle Meetの会議を開始することができるそうです。会議が始まると同時に一意のURLが生成され、会議を行いたいユーザーにURLと招待コードをGmailで送ることで、スムーズに会議をセッティングすることが可能。


Google MeetとGmailの統合機能は2020年4月16日(木)から順次リリースされており、Googleの広報担当者はニュースサイト・The Vergeに対して「より多くの人々が在宅で働いたり学習したりしているため、私たちは人々がつながり、物事を前進させることをより容易にしたいと思っています」と語りました。なお、記事作成時点ではウェブ版のGmailのみがGoogle Meetとの統合機能に対応していますが、モバイル版のGmailでも後日対応する予定だとのこと。

Googleが予定しているGoogle Meetの新機能はGmailとの統合だけではなく、「競合するビデオ会議ツールのZoomにあるギャラリービューのように、大量の参加者をサムネイルで表示する機能」もリリース予定です。Google Meetでは最大16人の参加者をグリッド表示することが可能になるそうで、多くの参加者の反応を見ながら会議を進めることが可能になる模様。

また、Google Meetのビデオ通話品質を改善することも予定されており、薄暗い環境でビデオ通話を行った際の画質を改善したり、キーボードのタイプ音やドアを閉める音などのバックグラウンドノイズをカットする機能もリリースされるとのこと。ギャラリービュー機能やビデオ通話品質の改善は、2020年4月後半にリリースされる予定となっています。


Googleはいくつかの有料のGoogle Meet機能を2020年9月30日まで無料で提供しており、新規ユーザーの獲得に力を入れています。ビデオ会議ツールの分野にはZoomやMicrosoft Teamsといった多くの競合他社がありますが、Zoomは多くのセキュリティ上の懸念が報告されており、Microsoft Teamsは導入時のセットアップが難しい場合があるとのこと。ソルテロ氏は、他のサービスで満足できなかったりセキュリティ上の懸念を持ったりしたユーザーが、Google Meetに流れてきていると述べています。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1h_ik

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