110万回以上も再生された「エアバッグの上に座って爆発させたら一体どうなってしまうのか？」の実験ムービー

自動車事故の衝撃から搭乗者を守ってくれるエアバッグは、車道を走るほとんどの車に装備されていますが、実際にエアバッグが膨らむのを見たという人はそう多くありません。そこで、これまで「コンドームに水をぱんぱんに入れて頭からぶつける瞬間」や「7色のゼリーをテニスラケットで打ち抜く瞬間」などユニークな一瞬を超スローモーションカメラで捉えてきたYouTubeチャンネルのThe Slow Mo Guysが、「人が上に座った状態でエアバッグが作動してしまったらどうなるのか？」の実験を敢行しました。

What Happens if you Sit on an Airbag? - The Slow Mo Guys - YouTube


この2人が「The Slow Mo Guysのギャブ＆ダン」こと、ギャビン・フリーさん(左)とダニエル・グルーチーさん(右)です。これまでさまざまな実験に挑戦してきたコンビですが、今回は頼もしい助っ人がいるのだとのこと。

それがこの人形の「スロー・モー」です。「『怪しい伝説』ばりに本格的だけど、あっちより安上がりでしょ？」とギャブさん。

さっそく実験開始。エアバッグの上に人形を座らせて、エアバッグを自動車のバッテリーにつないでから……

Vision Research製のスローモーションカメラPhantomをセットして準備完了です。

まずは1回目。エアバッグが動作すると同時に人形が飛び上がり、その拍子に頭部がとれてしまいました。

1回目の実験をスローモーションカメラで見てみると、エアバッグが瞬時に膨らみ、少し遅れて人形が飛び上がっている様子や……

頭から落ちて首がもげてしまっている様子がはっきり映っています。これで、エアバッグには人間サイズの物体を跳ね上げてしまう威力があることが判明しました。

実験前には「腕や脚も取れてバラバラになっちゃうんじゃないか？」と予想していた2人は、この程度では満足できません。そこで、今度は別のエアバッグを下向きにセットし、その上に人形を座らせることにしました。

2回目の実験では、エアバッグは後ろに吹き飛び、人形の足が逆向きに折れてしまいました。

ダンさんがエアバッグを持ち上げると、エアバッグにあらかじめ開けてあるガスの排出口から煙が噴き出ます。

2回目の実験をスローモーションカメラで見ると、エアバッグが膨らむと同時に後ろに飛んでいる様子が分かります。このことから、「エアバッグを上向きにすると人形が袋に包まれて衝撃が吸収されてしまうが、下向きにすると今度はエアバッグが吹き飛んでしまい、爆発のエネルギーが無駄になる」と2人は推測。

そこで、今度はタイヤの穴にエアバッグをセットし、その上に人形を座らせることにしました。これで、エアバッグ自体が吹き飛んでエネルギーが無駄になってしまうことがありません。

「3、2、1」のかけ声と同時にエアバッグを作動させると、これまでとは桁違いに大きな物音が響き、2人は驚いて顔を見合わせます。

現場に行ってみると、そこにあったはずの人形の姿はなく、手足の部品が散乱していました。

床に散らばった手の指や……

砕けた手首のパーツ

もげた足が衝撃のすさまじさを物語っています。ダンさんは、「これは間違いなく、床に落ちた勢いではなく爆発の衝撃で吹き飛んだはず」とスローモーションカメラの映像に期待をのぞかせました。

というわけで、スローモーション映像を再生します。エアバッグが作動すると同時に、まず膝が破壊されて脚部がバラバラになっていました。

手首もすさまじい勢いで飛んでいます。

胴体や首は天井にまで達しそうな勢いで、上に飛び上がりました。

カメラの前を横切る手首。

一応撮影機材には保険をかけてあるそうですが、あまりの爆発っぷりに「テーブルの下に置いたから、高価なスローモーションカメラのレンズは無事だろう」とたかをくくっていた2人は後悔気味でした。

現場検証再開。壁には、人形が衝突した際についた塗料が付着しています。

床にもタイヤの型番が読めるほどくっきりとゴムの跡がついており、爆発したエアバッグがタイヤを強く地面に押し付けていたことが推測できます。

2人は最後に、「人間やマネキンで同じことを試さないでくださいね」と視聴者に呼びかけていました。