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「ライオン・キング」を募金活動で放映した小学校が罰金を請求される、ディズニーCEOは謝罪

by Christine Sponchia

ディズニーの名作アニメ「ライオン・キング」が実写さながらのフルCG映画でリメイクされた2019年の映画「ライオン・キング」は、2019年の興行収入トップ2に輝くヒットを遂げました。そんな映画「ライオン・キング」をチャリティーイベントで放映した小学校が、罰金の支払いを求められる事件が発生。ディズニーのCEOが謝罪する事態に発展しました。

Disney tells Berkeley parents they owe $250 for screening 'The Lion King' — Berkeleyside
https://www.berkeleyside.com/2020/01/31/disney-tells-berkeley-parents-they-owe-250-for-screening-the-lion-king

A school played 'The Lion King' at a fundraising event. Now it has to pay a third of what it raised - CNN
https://edition.cnn.com/2020/02/04/us/lion-king-elementary-school-250-trnd/index.html

Disney Chairman Apologizes to P.T.A. Asked to Pay Fee After ‘Lion King’ Screening - The New York Times
https://www.nytimes.com/2020/02/05/us/lion-king-berkeley-movie-licensing.html


Disney CEO Bob Iger apologizes after school is fined for Lion King showing - The Verge
https://www.theverge.com/2020/2/6/21126503/disney-lion-king-pta-california-fine-licensing-bob-iger-apology

事件の発端は、アメリカ・カリフォルニア州バークレーにあるエマーソン小学校のPTA部会「パパクラブ(Dad’s Club)」が企画した、チャリティーイベントです。アメリカの小学校では、子どもの両親が夜に2人だけの時間を楽しめるように、学校が子どもを一晩預かる「Parents Night Out」という行事が定期的に開かれており、2019年11月15日の夜には、子どもたちにピザとリメイク版「ライオン・キング」を楽しんでもらう上映会がエマーソン小学校で開催されました。


上映会には、パジャマと毛布を持参した子どもたちが集まり、「金銭的に余裕がある家庭」の子どもは15ドル(約1650円)のチケットを購入しました。ただし、チケットを買わなかったからといって、子どもが入場を拒否されることはなかったとのこと。

この上映会で、エマーソン小学校のPTAは約800ドル(約8万8000円)を調達することに成功。しかし、イベントから2カ月が過ぎようとしたころ、エマーソン小学校に1通の電子メールが届きます。送り主はライセンス会社Movie Licensing USAで、メールには「映画が適切なライセンスのもとで上映されていない場合は、著作権法違反となり、映画を上映した事業体は権利元から罰金を科せられる可能性があります。学校は公演許可を取得しなければないません」と書かれていました。

PTA会長のデビッド・ローズ氏はアメリカのテレビ局CNNの取材に対し、「ライオン・キングは父兄の1人が家電量販店できちんとお金を出して買ったものだったので、イベントが法に触れるものだったなんて思ってもみませんでした」と話しています。知らなかったとはいえ著作権を侵害したのは事実なので、エマーソン小学校側は罰金として250ドル(約2万7000円)の上映料を支払うことを選択。改めて寄付を募ることを余儀なくされました。

by diego_cervo

これに異を唱えたのが、地元バークレー市議会のローリー・ドロステ議員です。ドロステ氏は「信じられないほど裕福な大企業のライセンス代理店が、学校の先生への支払いや奨学金の負担、学校の課外活動の活動資金を苦労して集めているPTAを追い回すなんて、とんでもないことです」と述べて、ディズニーを非難しました。

ドロステ氏が、法律にのっとって料金の支払いを求めたディズニーを激しく批判した背景には、1979年に施行された「カリフォルニア州法住民投票事項第13項(正式名称:固定資産税を制限する住民提案)」という法律があります。この法律は、固定資産税を厳格に制限する法律ですが、これによりカリフォルニア州政府は税収のほぼ半分を失う大打撃を受け、カリフォルニア州の公立校は著しい財政難に見舞われました。

一方、「住民投票事項第13項」には、「企業が地価が低い時代に購入した土地を再評価しない」という抜け穴が存在します。ドロステ氏はこの抜け穴について「ディズニーが保有する資産の固定資産税率は1978年のままなので、ディズニーは年間数百万ドル(数億円)も浮かせています」と指摘しました。

さらにドロステ氏は「どなたか、『ディズニーがカリフォルニア州の公立学校を破滅に追い込んだ法律の抜け穴から数百万ドルを稼ぐかたわらで、エマーソン小学校のPTAから250ドルをせびっている』という、信じがたい話を聞きたい方はいらっしゃいますか?」と皮肉交じりツイートしています。


この事件を受けて、ディズニーのロバート・アイガーCEOは「エマーソン小学校のPTAに謝罪するとともに、彼らの資金調達に対し個人的に寄付をします」と投稿しました。


しかし、ディズニーは複数のニュースメディアからの問い合わせに応えておらず、記事作成時点ではエマーソン小学校が引き続きディズニーから罰金の支払請求を受けているかどうかは不明だとのことです。

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in 映画, Posted by log1l_ks

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