ハードウェア

目に直接メールやナビを映し出す最新のスマートグラス技術「BML500P」のムービーが公開中


世界最大の家電見本市CES 2020で、自動車・電子制御機器メーカーのボッシュがひっそりとGoogle Glassが目指したようなARを搭載したスマートメガネ技術「BML500P」を発表していました。BML500Pはメガネのレンズに映像を映すのではなく、網膜に直接イメージを描くという技術になっています。

BML500P | Bosch Sensortec
https://www.bosch-sensortec.com/products/optical-microsystems/smartglasses-light-drive/

Bosch Gets Smartglasses Right With Tiny Eyeball Lasers - IEEE Spectrum
https://spectrum.ieee.org/tech-talk/consumer-electronics/gadgets/bosch-ar-smartglasses-tiny-eyeball-lasers

これがCESで展示されていたボッシュのスマートグラス。まだプロトタイプなのでデザインは武骨ですが……


メガネをかけると、こんな感じでグラフィックが映し出されます。これは道案内の表示で、「200m先を右方向」と、スマートフォンを確認する手間もなく目の前にナビが表示されるようになるわけです。画面前面にアニメーションを表示するMagic Leapとは違ってボッシュのスマートグラスは便利な情報を最低限表示する形で、メガネの位置をずらすと表示が消えるのが特徴。また、Google Glassと同様にメガネの横をトントンとたたくことで操作を行うことができます。


スマートグラスは「目にレーザーを照射する」という仕組みとなっており、適切に照射を行うためにはカスタムフィッティングが必須とのこと。ブースではボッシュのシニアプロジェクトマネージャーであるブライアン・ロッシーニ氏が装着のカスタマイズを行ってくれたそうです。


完成品になると、以下のように一見すると普通のメガネのようなデザインになります。


ボッシュのスマートグラスを使うと何ができるのか?ということは、以下のムービーから確認できます。

Stay Focused. Stay Connected. With the Bosch Smartglasses Light Drive - Full Video - YouTube


パートナーに手を振り、外出する女性。


女性も男性もメガネをかけています。


女性はスマートフォンのマップを起動。


視線を上げると……


目の前に目的地までの距離と……


進行方向が現れました。


電動自転車にのり、ナビに従って進みます。電動自転車のバッテリー状況も確認可能です。


画面が切り替わり、オフィスでのミーティングが行われています。


男性のスマートフォンに通知が届きます。


すると男性の視界には……


グラス越しに夕食の予定を確認するメールの受信通知が映し出されました。ミーティングの最中はスマートフォンを見づらいものですが、ボッシュのスマートグラスがあれば誰にも気づかれずに通知を確認でき、非常にスマートです。


再び自転車の運転をしていた女性に画面は戻ります。女性はスーパーマーケットに到着しました。


買い物リストが目の前に表示されます。


レモンを購入したら……


メガネの横をトントンとたたきます。


すると、リストからレモンが消え、残りは卵とパンだけに。タップするだけでリストをリアルタイムで更新できるわけです。


さらに、家で留守番をしている男性は、料理を進めていきます。本やスマートフォンでレシピを見ながらの料理は不自由ですが、目の前にレシピが表示されることで、作業に集中することが可能です。


再び別の場面へ。女性がメールを送ると……


メガネの男性のメガネにはメッセージが表示されました。「バスが来ない。迎えにきて!」というメッセージ。


そして「ルートを変えるにはタップして」と表示されます。


男性がトントンとメガネをたたくと……


ルート変更。


女性を迎えにいくためのルートに変更されました。


そして2人は無事会うことができ……


買い物をしていた女性は帰宅。


購入したレモンで男性は無事デザートを完成させることができました。


2人がディナーを作っていたのは……


先ほど待ち合わせていた2人との夕食のため。ボッシュのスマートグラスがいかに日常に溶け込み、スマートフォンの代わりとなるのかがよくわかるムービーでした。


ボッシュのスマートグラスは赤・青・緑という3色のレーザーを右レンズに埋め込まれたホログラフィック光学素子に通過させるためにMEMSミラーアレイを使用しているとのこと。このライトが目に反射された時に、網膜に直接イメージが描かれる形です。

この仕組みがスマートグラスのポイントとなっていて、網膜に直接AR映像を描いているため常にイメージに焦点があっており、遠くを見たり近くを見たりと焦点を動かしてもイメージがぼやけることはありません。人は物に対する焦点の具合で対象物との距離を測ることができますが、スマートグラスに映し出された表示には常に焦点があっているので、脳は表示が目の前の対象物と「同じ距離にある」と捉えるそうです。また人は2つの目を通して物体がどこにあるのかの感覚を得ることができますが、ボッシュのスマートグラスは片目だけに映し出されるので、より脳は「映っている表示までの距離」を把握しづらくなります。この結果、目の前に映像が飛び出てきたような視界が完成するわけです。

なお、ボッシュは実際に製品を作るビジネスを行っておらず、スマートグラスの内部にあるテクノロジーを開発するのみ。つまり、上記のようなスマートグラスが人々の手に渡るためには、製品を完成させる別の企業が必要です。光学ドライブの技術はそこまで高価にはならないため、より低コストで作られたスマートグラスが登場する日も遠くないと考えられています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Google Glassの最新版が販売業者から直接購入可能に - GIGAZINE

Google製のARヘッドセット「Google Glass」に新型登場、AR/VR向けSoC搭載でよりパワフルに - GIGAZINE

Intelの網膜投影型ウェアラブル端末「Vaunt」の開発が中止に - GIGAZINE

Facebookが現実世界を3Dマップ化する「LiveMaps」と3Dマップの情報をARで現実世界に重ねる「ARグラス」を発表 - GIGAZINE

スマホに取って代わるARスマートグラスをFacebookがサングラスの「レイバン」と協力して開発中 - GIGAZINE

in ハードウェア,   動画, Posted by logq_fa

You can read the machine translated English article here.