食べ物からストレスを摂取している可能性がある

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ストレスによる食べ過ぎが肥満を引き起こすことや、ストレスから甘い物が食べたくなるなど、ストレスが食欲に与える影響については研究が行われていますが、食べ物からストレスを摂取している可能性があることを、医療系の投資会社、Palo Alto Investorsの代表を務めるジュン・ユン氏が語っています。

Stress Is Edible. Here's How We Can Avoid It In Our Food System - Worth
https://www.worth.com/stress-is-edible-heres-how-we-can-avoid-it-in-our-food-system/

ストレスホルモンはストレスに反応して体内で生成され、動物の場合はコルチゾール、植物の場合はエチレンが主なストレスホルモンにあたります。これらのストレスホルモンは、脳の収縮を誘発するなど、動物や植物にさまざまな作用を引き起こします。しかし、動物や植物が生成したストレスホルモンを、食を通じて人間が摂取することで、体内にどのような影響を与えるのかについてはあまり知られていません。

パデュー大学の科学者であるエリザベス・ペトロサス氏がJournal of Animal Scienceで2018年に発表した研究では、コルチゾールやノルアドレナリンなどのストレスホルモンをリンゴジュースに含ませてブタに飲ませると、約1日後にストレスホルモンの血中濃度が急上昇し、体温の上昇、腸内細菌の変化が見られるという結果が明らかになりました。

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植物性食品におけるエチレンなどのストレスホルモンも、腸内細菌の一部とストレス反応を引き起こすことが研究で明らかになっています。また、ストレスを受けた腸内細菌が人間のストレスホルモンの活性化を引き起こすとされています。ユン氏によると、エチレンなどによって誘発されるストレスホルモンの活性化は、一般的には安全であると考えられているものの、体内で消費されたエチレンそのものが人体に及ぼす直接的な影響はほとんどわかっていないとのこと。さらにユン氏は、食品の加工によって(PDFファイル)食品中のエチレン濃度が上昇するという点に注目すべきだと述べています。

「動物はストレスにより脂肪を蓄え、果物はストレスを受けると甘味を増します。脂肪分や甘味成分は、すべてのデザートの土台となってます。人間はストレスを受けると、動植物がストレスによって生み出した脂肪や甘味の豊富な食べ物をほしがるので、『desserts』を逆にすると『stressed』になるのは、皮肉ではないのかもしれません」とユン氏は語っています。

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ユン氏は、動物性食品に含まれるストレスホルモンを減らす生産方法について以下の4つを挙げています。

1:慢性的なストレスをあまり受けずに生活できるようにする。
2:放し飼いなど、自然環境に近い生活を可能にする。
3:感染、化学、環境ストレスの軽減を考慮する。
4:ストレスホルモンを含まない食事、例えば、加工されたトウモロコシではなく野草などを与える。

また、植物性食品のストレスホルモンの量を減少させる生産方法を3つ挙げています。

1:適切な土壌、季節、および環境での栽培する。
2:化学物質、有害生物、感染、汚染水を避けるよう管理する。
3:収穫後もエチレン生成が継続することに留意し、エチレン生成が最小になるように生産、収穫、輸送、貯蔵および消費を管理する。

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ユン氏は「実際、これらの方法は、一般的にオーガニックと称される食品の生産方法とほとんど一致しています。食べ物に含まれるストレスホルモンを減らす方法は、オーガニック食品の生産形態にとって『オッカムの剃刀』のようなものであると直感的に推測できるのは魅力的です。しかし、実験による検証はまだまだ必要であり、食べ物の『健康指数』は、我々が理解しているよりもはるかに多くの要因によって決定されている可能性があります」と語っています。

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in サイエンス,   , Posted by log1m_mn

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