レビュー

無料ゲームを25年以上も続く自作ゲーム公開プラットフォーム「DigitalMZX」でプレイしてみた


DigitalMAZX」はゲーム製作ツール「MegaZeux」で作成されたゲームの公開プラットフォームで、1994年に開設されました。Amazon.comのサービス開始が1995年、Googleの検索エンジンの開発が1996年なので、DigitalMAZXはそれよりもさらに古くからインターネットに存在する老舗サイトです。そんなDigitalMZXで今まで公開されたゲームが無料で自由にプレイできるとのことで、実際に遊んでみました。

Home | DigitalMZX
https://www.digitalmzx.com/

DigitalMZXのトップページが以下。


トップページの中段に、「Top Download Game」とダウンロード数ランキングがあります。今回はダウンロード数上位のゲームをプレイすることにします。


ゲームタイトルをクリックすると、すると、ゲームの作者や公開日など詳細ページに移動します。ゲームのスクリーンショットの下側に、「Play online(オンラインでプレイ)」というリンクがあるので、クリックします。


すると実際にブラウザでゲームが起動。起動時には以下のように「Click to Play」というスタート画面が挟まります。ウィンドウをクリックしてロードが終わると、ゲームがスタートします。


というわけで、実際にDigitalMZXのダウンロード数ランキング1位から6位までのゲームをプレイしてみました。

◆Ruin Diver III
2011年にリリースされた「Ruin Diver III」はスペランカーを思わせるようなアートワークの横スクロールアクションゲームで、かなりの高難易度でプレイテクニックを要求されるやり応えがあります。

Ruin Diver III | DigitalMZX
https://www.digitalmzx.com/show.php?id=1743

タイトル画面はこんな感じ。キーボードの「P」を押します。


するとメインメニューに移動します。メニュー画面では、キーボードの矢印キーがカーソルの移動、Zが決定、Xがキャンセルが可能。「PLAY THE GAME」を選択するとキャラクタが選べますが、今回は初期キャラクターの「BLUE DIVER」でゲームをスタート。


シナリオが表示されるので、キーボードのZを押して読み進めると、ゲーム画面になりました。Ruin Diver IIIはドット絵で描かれた横スクロールアクションです。左上が自機。操作はZがジャンプ、Xが攻撃となっています。


行く手には、トゲの床や……


スライムなどのモンスターがうようよ。


実際にプレイしている様子が以下。自機のヒットポイント(HP)は1なので、スライムやトゲに接触したり、スライムの攻撃を受けたりした段階で死亡となります。自機のBLUE DIVERは、ジャンプと通常近接攻撃だけが可能。実際にプレイするとかなりの高難度で、以下のプレイムービーでは文字通り瞬殺されてしまいました。

フリーゲーム公開プラットフォーム「DigitalMZX」でダウンロード数1位の「Ruin Diver III」をプレイしてみた - YouTube


HPが1なことに加えて、敵の弾が高速であることや狭い足場にスライムがウヨウヨいるなどが原因で難度はかなり高め。プレイ開始後に即死する場合すらありました。

死亡後はCボタンでリザルト画面へ。スコアや、宝物を回収した数、モンスターを倒した数などが表示されます。リザルト画面でVを押すと、同じキャラクターでリスタートがサクッと可能。ダンジョンの形状や敵の配置はランダムなので、何度でも見たことのない形状のダンジョンを探索できます。


◆&
次は2011年にリリースされた3DダンジョンRPG&」をプレイしてみます。ウィザードリィのような3DダンジョンRPGで、重厚なストーリーも見所の1つなゲームです。

&
https://www.digitalmzx.com/play/1817/

ゲームが始まるとオープニングムービーが流れるので、Pを押してタイトル画面へ。


「&」のタイトル画面はこんな感じ。Zを押してゲームをスタート。


まずは主人公の名前を入力して、エンターキーで決定。


主人公は、自分の母親が亡くなった日に見かけた女性に話しかけようとしますが、その女性は光の中に消えてしまいました。


女性が光の中に消えると同時に、主人公もどこか見知らぬところへ引き込まれてしまいました。「&」はレトロな雰囲気のある3DダンジョンRPGですが、画面右に表示されるテキストでストーリーがしっかりと語られます。


ゲーム自体は、主観視点でフィールドやダンジョンを探索しつつ戦闘を繰り返して進行します。移動はキーボードの矢印キー、決定はZ、キャンセルはX。画面右側の欄は、行動履歴と会話ウィンドウを兼ねています。


戦闘画面はこんな感じ。相手にダメージを与える「DAGGER(攻撃)」、敵の攻撃を防いで防御力を上げる「BUCKLER(防御)」、敵の攻撃を避ける「DODGE(回避)」、所持アイテムを使う「ITEM(道具)」、戦闘から逃げ出す「RUN(逃走)」の選択肢を4回選びます。同じ行動を複数回選択することも可能ですが、それぞれの行動は「あと何回使えるか」という回数が決まっています。


選択後、1ターンずつ計4ターン、自分→敵の順に選択した行動をとります。自分も敵も「攻撃」を選択しているとお互いがダメージを受け、自分が「回避」敵が「攻撃」を選択していると、自分は敵の攻撃を回避します。


フィールドでは、睡眠して体力回復なども可能。襲いかかってくるゴブリンやオオカミなどを退治したり、森の中に隠された石造りの建物を探索できたりと、古き良きRPGといったゲームでした。


◆Zeux 2: Caverns of Zeux
DigitalMZXのダウンロード数ランキングTOP15に5本もランクインしている人気シリーズがZeuxシリーズ。Zeuxシリーズの中でも最多ダウンロード数を獲得しているのが、見下ろし型視点のアクション「Zeux 2: Caverns of Zeux」です。なお、Zeux 2はDigitalMZXの開設と同じ1994年にリリースされたゲームの1つでもあります。

Zeux 2: Caverns of Zeux
https://www.digitalmzx.com/play/182/

タイトル画面でキーボードのPを押すとゲームがスタート。


まずはストーリーの説明がありました。Zeuxの迷宮にやってきた主人公ヴィンスは目的の「伝説の銀の杖」を手に入れますが、銀の杖は持った途端に光を放出。その光が収まったとき、ヴィンスは見知らぬ洞窟にいた……というところがゲームスタート時の状況とのこと。エンターキーでゲームをスタートします。


これがゲーム画面。青いスライムのようなのがヴィンス(自機)。移動はキーボードの矢印キーで行います。


スペースキーを押してから方向キーを押すと、銀の杖による魔法攻撃が可能です。


ダンジョン内には、敵だけではなく鍵が必要なドアや……


ダンジョンで迷ってしまった人々が作った町も。


公式ページのレビューによると、多くの人がZeux 2のストーリーやシンプルかつやり応えのあるゲームプレイを評価していました。

◆Bernard the Bard
Bernard the Bard」は、街中をぐるぐる歩き回って住人と話したり、問題を解決するイベントアイテムを収集したりする探索アドベンチャー。コミカルなキャラクター同士の掛け合いなどのテキストが魅力的なゲームでした。

Bernard the Bard
https://www.digitalmzx.com/play/1/

ゲームを開始すると、「This world may be password protected. Decrypt it?(このワールドはパスワードで守られている可能性があります。解除しますか?)」と表示されるので、エンターキーを押します。


するとオープニングがスタート。タイトル画面はこんな感じ、キーボードのPを押してゲーム開始します。


主人公が月曜の朝に自室のベッドから眠っているところからスタート。まずはスペースキーを押して起き上がります。


家の中に落ちている本をゲットすると、進行上のヒントがもらえます。このヒントは「目覚ましアラームの音が大きくなる前に、アラームの音を止めたくなるかもしれません。そういうときは衣装部屋を調べてください」と表示されました。なお、アラームを調べると「音が止まらない!壊れてるに違いない!」とのこと。


主人公は水玉パンツ一丁なので、衣装部屋を調べて服を着用。自室から外に出ます。


家の他にも、バーやドライブスルー付きのファストフード、森、フリーマーケットなどが存在しました。


序盤はマップ内でさまざまなアイテムを拾ったり、住民に話しかけることでゲームが進行します。


城で王様に謁見することも可能。


Bernard the Bardはキャラクター同士の掛け合いや地の文などのテンポの良いテキストが特徴的なアドベンチャーゲーム。序盤は「謎を解く」という雰囲気ではなく、主人公になりきって街中を散策するようなのんびりしたゲームでした。

◆Zeux 1: Labyrinth of Zeux
総ダウンロード数3位の「Zeux 2: Caverns of Zeux」の姉妹作「Zeux 1: Labyrinth of Zeux」が5位にランクイン。ナンバリングは「1」となっていますが、Zeux 2は1994年リリースなのに対して、Zeux 1のリリースは2011年。また、制作者も異なります。

Labyrinth of Zeux :: MegaZeux 2.92b (20191002)
https://www.digitalmzx.com/play/2038/

Pでオープニングムービーを飛ばすと表示される、Zeux 1のタイトル画面はこんな感じ。エンターキーでゲームをプレイします。


ゲーム画面はこんな感じ。Zeux 1は見下ろし型の2Dアクションでしたが、Zeux 2はスクロール型アクションになっています。


キーボードの矢印キーで左右移動、スペースキーでジャンプが可能。マップ内に配置された鍵を使うと、同色の扉を開けることができます。


フィールド内で獲得できるアイテムである爆弾は、Deleteキーで置くことが可能。数秒後には爆発して、オブジェクトなどを壊せます。


実際にプレイしてみると、自機と敵の動きが速い上に、爆弾で狙い撃ちしてくる鳥などの敵や1度乗ると消える床などのギミックのおかげで難易度はかなりのもの。タイトル画面の「LEVEL SELECT」からプレイ済みのステージを選択することができるので、繰り返しプレイが前提のようでした。


◆red
「red」はスーパーファミコン時代のファイナルファンタジーやドラゴンクエストのようなイメージのある2Dロールプレイングゲーム(RPG)です。

red
https://www.digitalmzx.com/play/2032/

オープニング後、キーボードのPを押してゲームをスタート。タイトル画面が以下。エンターキーを押して、ゲームを開始します。


特に理由は明かされないまま、物語は洞窟の中からスタート。ドット絵のアートワークは、まさしくスーパーファミコン時代のファイナルファンタジーやドラゴンクエスト。


エンターキーで開くことのできるメニュー画面はファイナルファンタジー風。


戦闘はランダムエンカウント制のターンバトル。レベルアップや装備などでキャラクターの強化が可能。


序盤から容赦なく敵が5体出現することも。少なくとも序盤は「Escape(逃走)」が100%成功するようなので、相手が多い場合は躊躇なく逃げてOK。


フィールド画面はこんな感じ。


町が以下。何もかもが古典的RPGを意識して作られています。


公式ページのレビューによると、ファイナルファンタジーやドラゴンクエストをリスペクトした正統派の古典的RPGで、謎解き要素や戦闘のバランスなどが秀逸とのこと。なお、ゲームクリアまでは30時間以上かかるそうです。

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in レビュー,   ネットサービス,   動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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