リーグ・オブ・レジェンドのRiot Gamesが女性従業員に10億円以上の和解金を支払う

世界一プレイされているゲーム「リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)」の開発元であるRiot Gamesが、カリフォルニア州の同一賃金法違反で女性社員から訴えられましたが、この一件が和解に向かっていることが明らかになっています。Riot Gamesは女性社員に対して1000万ドル(約11億円)以上の和解金を支払う予定です。

Riot Games will pay $10 million to settle gender discrimination suit - Los Angeles Times
https://www.latimes.com/business/technology/story/2019-12-02/riot-games-gender-discrimination-settlement

Riot Games to pay $10M to female employees in lawsuit settlement - Polygon
https://www.polygon.com/2019/12/2/20992599/riot-games-10-million-class-action-lawsuit-gender-discrimination

中国のTencentの子会社であるRiot Gamesが、2018年11月に同社の女性社員からカリフォルニア州の同一賃金法違反で集団訴訟を起こされました。集団訴訟では、女性社員は日常的に男性社員から男性器の写真を送信されるなどのセクシャルハラスメントを受け、正当な昇進や昇給といった評価を受けられなかったと主張しています。

その後、2019年12月2日に提出された裁判所文書によると、Riot Gamesは性差別に関する集団訴訟に対して和解する予定で、過去5年間に同社で働いた女性たちに少なくとも1000万ドル以上の和解金を支払うことに同意していることが明らかになっています。

和解条件によると、2014年11月から和解が完了するまでの約5年間にRiot Gamesで働いた約1000人の女性社員が和解金を受け取る資格を有しているとのこと。和解金は1000万ドルということで、社員によっては数百万ドル(数億円)の和解金を受け取る可能性があるそうです。支払われる和解金の金額は、Riot Gamesで働いていた期間により異なり、正社員は派遣社員よりも多くの支払いを受けられるとのこと。

Riot Gamesの広報担当者は、「集団訴訟を完全に解決するために和解案が提出されたことを嬉しく思います。和解は重要な前進であり、企業としての価値を守り、Riot Gamesを業界最高の人材のための包括的な環境にするというコミットメントを示しています」と、和解について述べています。

1000万ドルもの和解金を支払うこととなったRiot Gamesですが、同社は約2500人の従業員を擁し、2018年には推定14億ドル(約1500億円)もの収益を上げています。Riot Gamesが和解申請したことは、同社がセクシャルハラスメントや性差別を報告するための内部プログラムを強化したことを含む、企業文化の改善に積極的に取り組んでいることの証です。

by Sean Do

なお、原告側の女性社員たちとRiot Gamesは和解案に同意していますが、最終的に裁判所による承認が必要です。