メモ

バター専門家が高級バターと安いバターを見た目と味だけで判別するポイントとは?


ステーキやパスタの見た目と味だけで値段の高い・安いを判別できるステーキ専門家パスタ専門家が存在しますが、同様にバター専門家も存在します。バターの値段を予測するためのポイントを専門家が解説するムービーがYouTubeで公開中です。

Butter Expert Guesses Cheap vs Expensive Butter | Price Points | Epicurious - YouTube


登場したのは、バターの専門家だというジョッシュ・ウィンザーさん。


ウィンザーさんの前には、A・Bという2つの札がついたバターが置かれています。いずれも塩が入っていない無塩バターです。


「バターとは、牛乳から脂肪を分離して練ったものです」ということから解説するウィンザーさん。


まずバターの見た目からわかる情報についてまとめます。以下のA・Bのバターは一方が細長いスティック状、もう一方はブロック状です。


これはアメリカにおけるバターの形状の違いで、アメリカの西側ではブロック形、東側ではスティック型のバターが製造されているとのこと。


さらに、2つのバターは色も異なります。Aのバターはより白に近い乳白色で、Bのバターは黄色っぽい色合いです。これはバターに含まれるカロテン量の違いによるもの。牛乳に含まれるカロテンの量は、牛が牧草を食べているか穀物を食べているかで違いが生じ、牧草を食べて育つ牛はよりカロテンの多い、黄色みを帯びた牛乳を作り出します。ただ、ものによっては着色料で色が変えられていることもあるので、一概に「黄色いバターはカロテンが多い」とも言えません。


まずは黄色みを帯びたバターBから試食。最初に匂いをかいで「軽いバターのノート(香調)と、少しピリッとした香りがあります」とコメント。実際に食べてみたところ「質感はなめらか。バターが口蓋をいい感じに覆い、舌全体に広がってから、すばやく消えていきます。塩気はなく、匂いにはピリッとした刺激を少し感じましたが、味では感じません。ナッツのような風味もあります。これは品質のよいバターですね」と高評価です。


続いてバターAも試食。スプーンを入れたところ、Bよりも柔らかいとのこと。これは温度によるものか、あるいはバターに含まれる脂肪によるものと考えられます。


バターを口に入れた時に感じる重要な要素は、バターが口蓋をどう覆うかと、どのように消えていくかにあるとウィンザーさんは語ります。


このような違いはバターに含まれる脂肪分によって決まります。アメリカでは「バターには最低80%の脂肪が含まれること」と決められていますが、ヨーロッパの基準では「82%以上」となっています。つまり、ヨーロッパのバターの方が一般的に脂肪分が多く、カットした時になめらかさがあり、食べた時によりクリーミーさを感じるとのこと。ただし、その分価格は高くなります。


「無塩バターは有塩バターよりもマイルドな香りです」とウィンザーさん。AのバターもBと同様に香りは軽いようです。


「バターは口全体を覆いますが、Bに比べて少し油っぽい。でも後味はすっきりしています。Bよりもクリーミーで舌にくっつく感じはありますね。これは脂肪分が多く、ヨーロッパスタイルだということです」とのこと。


Aの方が高価であると予測したウィンザーさん。


結果はウィンザーさんの予想どおり。Aが1ポンド(約450g)あたり8.98ドル(約970円)で、Bが約450gあたり4.39ドル(約480円)でした。かなり価格に差がありますが、この価格差の大部分は「脂肪分の差」だそうです。ただし、いずれも質のよいバターであり、970円のバターはトーストやバターの風味をいかしたパスタを作る時などにオススメで、480円のバターはパンや焼き菓子などに使用する時に推奨されています。


続いて登場したのは有塩バター。有塩バターは無塩バターに比べてフレーバーが強く、バターに含まれる繊細な要素が塩気でかきけされてしまうこともあります。このため有塩バターは焼き菓子などではなく、パンに塗って食べるという用途が一般的。


いずれのバターも塩の粒が外からは確認できず、塩がバターに均一に混ぜ込まれているタイプのようです。今回もやや黄色いバターと白色に近いバターがあり、見た目だけで言えば黄色いバターの方が高価である可能性が高いのですが……


マーケティングのため見た目に手が加えてあることもあり、「食べてみないことにはわからない」ということで試食。


まずはAのバターから。


Aはアロマをしっかり感じるマイルドな香り。


「ちょっと固いのですが、これは室温によるものかもしれません。舌の上で溶けるのに少し時間がかかります。先ほど食べた2つの無塩バターのように口全体に広がる感じはありません。これらから判断して、多分、アメリカタイプの脂肪分80%ほどのバターだと思います。後味もちょっとオイリーですね」


Bのバターも試食します。Bは外側が少し薄い破片状になっていることをウィンザーさんは指摘。香りは強くないそうです。


食べてみたところ……


質感やフレーバーの違いから「価格の違いについて判断を下すなら、Aのバターが高価だと思います」とウィンザーさんは予測。ただし今回の2つの価格の違いは「マーケティングや、マーケティング的な人気の違い」とのこと。


価格を見てみると、Aが450gあたり19.98ドル(約2200円)で、Bが450gあたり3.39ドル(約370円)とかなりの差がありました。「私が毎朝のトーストに使うのはBのバターです。Aは、私ならより複雑な料理にユニークなフレーバーを加える時に使いますね」とウィンザーさんは語りました。


次は発酵バターについて。発酵バターは生きた菌を加えることで風味を変化させたバターのことを言います。通常のバターより複雑なアロマが特徴です。


発酵バターの特徴は、少しピリッとした匂いがあること、そしてジアセチルラクトンがより強いバターの香りを生み出すことにあります。


まずは見た目から。Aのバターは黄色みを帯びた白色で、Bのバターはより黄色に近い色合いです。


またBのバターは型で成形され、牛の模様まで入っています。


まずはAから試食。


菌による発酵プロセスのため、発酵バターは発酵されていないバターに比べて香りが強くなります。Aのバターも強いバターの香りがあるとのこと。少し塩気は強いもののクリーミーで、破片状に砕けることもなく、典型的な有塩発酵バターの味です。


「Bにはすごく興味があります」と、ウィンザーさんは喜々としてBも試食。


Bのバターは舌の上で溶け、口蓋全体に広がるため、「脂肪分は82~83%、ヨーロッパスタイルのバター」だという予測。「スモーキーさがあります。これは多分ですが、スモークされた塩を使っているのだと思います。口の中で消えていく時にガーリックのようなチャイブのような風味があり、風味付けされているようです」ということで、Bが高価なバターだと予測されました。


答えを見てみると、Aが450gで11.98ドル(約1300円)、Bが450gで19.98ドル(約2200円)と、Bが正解。発酵プロセスには時間的にも人件費的にもコストがかかるので、最終的な商品も全体的に高価になります。


そして、今度は「牛以外のミルクによるバター」の価格当て。基本的に、乳脂が存在する全ての哺乳類のミルクからバターは作ることができます。ウィンザーさんはこれまでに、バッファローやトナカイのミルクから作られたバターを見たことがあるそうです。とはいえ、牛乳以外のバターの中で一般的なのはヤギやヒツジのミルクによるバターです。


今回もAとB、2つのバターを用意。


Bのバターは白色、Aのバターは黄色と、見た目に大きな違いがあります。バターの黄色はカロテンによるものだというのは前述の通りですが、これは、牛がカロテンを利用しないことからミルクにまで残るのが理由。一方、ヤギはビタミンAの生成にカロテンを利用するため、ミルクが白に近くなります。このためヤギのミルクを使ったチーズやバターは白色になるのが特徴。このことから、白色のバターはヤギのミルクによるものだとウィンザーさんは予測しました。


また、丸い形状はプラスチック製の型に入れていることを意味します。これは小規模生産で高価なパッケージが使えないか、配布の容易さを考慮したものだと考えられます。


Aのバターはラードのような柔らかさ。


「香りに発酵バターのような強さはなく、質感はしっかりしているものの、溶けるのは非常に速いです。軽く塩味がつけてあります。多分ヤギのミルクで、人に受け入れられやすいように人工的に着色されていると思います。これはつまり、安価なバターである可能性が高いということです」


柔らかいAのバターとは反対に、Bのバターは「アイスクリームをすくう時のように固い」とのこと。少し粘度があります。


バターの香りが強いことから、発酵バターだとウィンザーさんは予測しました。


「かなり多くのフレーバーがあります。少しりんごのようなフルーツっぽさがあり、そこに塩気が加わっています。質感はよく、口の中にやや長く残ります」とのことで、ウィンザーさんはフレーバーが複雑なBのバターが高価だと予測しました。


答えを見てみると、Aが450gあたり9.98ドル(約1100円)で、Bのバターが450gあたり19ドル(約2100円)と、BがAのおよそ2倍。Bの方がよりバターの風味が楽しめるため、パンに塗るにはBのバターを、お菓子やパン作りに利用するにはAのバターがよいとウィンザーさんは語りました。


バターの価格と品質は必ずしも結び付いているものではなく、高価格のいいバターもあれば、低価格のいいバターもあるとのこと。「このムービーにある知識をバター選びに活用してください」とウィンザーさんは締めくくりました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
幻のカルピスバターを使ったレシピ「バターマニア」でバターづくしの料理を作ってみました - GIGAZINE

バターのようにクリーミーなのに80%が水という低カロリーのスプレッドが開発される - GIGAZINE

「材料の30%がバターで30%が砂糖」というヨーロッパで最もファットな菓子パン - GIGAZINE

あの六花亭のマルセイバターサンドがアイスになった「マルセイアイスサンド」試食レビュー、濃厚ラムレーズンのアイス仕立て - GIGAZINE

クリーム&キャラメルをサンドしたお土産にぴったりな「PRESS BUTTER SAND」 - GIGAZINE

in Posted by logq_fa

You can read the machine translated English article here.