メモ

最も重要なビジネス上の意思決定に集中する方法

by dinabelenko

「ビジネスの売上の8割は、全顧客の2割が生み出している」「商品売上の8割は、全従業員のうちの2割が生み出している」「仕事の成果の8割は費やした時間のうち2割の時間が生み出している」といった「パレートの法則(80:20の法則)」は、日常のさまざまな場面に当てはめることができます。テクノロジー企業においての意志決定も80:20の法則で行うべきだとして、80:20の法則を実行する際の具体的な注意点が解説されています。

How to stay focused on the business decisions that matter most — Quartz at Work
https://qz.com/work/1652907/how-to-stay-focused-on-the-business-decisions-that-matter-most/

マッキンゼーやソフトウェア開発企業でキャリアを積み上げてきたテレサ・ディートリヒ氏は、テクノロジー企業で過ごした経験の中で「長期にわたる成功にとって重要なのは20%の決断だけで、残りの80%は取るに足らないものだ」という80:20の法則を経験として学んだとのこと。そして、時間を有意義に使うため、ビジネスの選択の中で何が「80%」に属するもので何が「20%」に属するものかという線引きが必要だとディートリヒ氏は述べています。

テクノロジーに愛をそそぐ人々の傾向として、「問題解決が好き」「問題解決に時間を注ぐ」という点がみられますが、あまりにも問題解決に熱中し過ぎてスタッフが深みにはまってしまうこともしばしば。問題が80:20の法則の「20%」である時には、その問題がどのくらい複雑でどのくらいビジネスの根幹に関わるのかということを考慮して時間を割り振るべきではあるものの、基本的にはじっくりと解決にあたって大丈夫です。しかし、問題が「80%」の方に属する場合は、スタッフやチームがあまり深みにはまらないように注意すべきとのこと。優先すべき決断にチームの時間や労力をあてる必要があります。

by Pressmaster

問題が「20%」に属するかどうかという判断には、以下の2点がポイントになります。

1:問題がビジネスの根本に関わるものであるか。そのテクノロジーがなくなれば、スタッフやクライアントが動けなくなるもの。


2:テクノロジーが高度なものかどうか。チームやスタッフが高度な設定やシステムの統合に、多くの時間を割く必要があるもの。

上記2点があてはまる問題は、ビジネスに大きな影響を及ぼす「20%の決断」だと考えられます。

例えば、クライアントに対してリマインドのメールを送る時に、「どのサービスを使えばいいのか?」と悩んだとします。上記2点について検討すると、まず「メールが数時間止まったとして、ビジネスが中断するか?」と考え、「数時間遅れても最終的にクライアントにメールが届けばOK」と結論付けるはず。またメールは標準的なプロトコルに準拠しており他のシステムに簡単に統合できます。つまり、メールのサービス選びは「20%の決断」ではなく「80%の決断」に当たるわけです。

一方で、「クライアントのデータを保存するデータベースとして、どのサービスを使うか」という決断について考えると、「データベースが止まるとクライアントへの仕事がストップする」「社内のチームがクライアントをサポートできなくなる」ということがわかるはず。また、データベースはいくつか標準が存在するものの、データベース間の移行は単純ではありません。このことから、データベースの決断は「20%の決断」に当たります。

技術チームは与えられた決断の多くを「重要なもの」として扱ってしまいがちなので、まずは80:20の法則を使って判断する方法をチームに教える必要があります。チームに対し「あなたたちには20%の決断に時間を割いてほしい」と伝えると、チームは自律性を持って行動でき、リーダーも「適切に決断が行われている」と確信できるとのこと。重要でないタスクは日々増加しており、80:20の法則どころか90:10の法則になっている可能性すらあるので、残った重要ではないタスクはあまり気にせずともよいとディートリヒ氏は述べています。

by Bernd Klutsch

近年はクラウドサービスのような、従来はローカルで利用していた資源をオンラインで利用可能にした XaaSが登場していますが、このような技術によって、エコシステムに新しいサービスを実装するためのセットアップ時間やコストが大幅に削減されました。オープンソースが広がりを見せさまざまなサービスが登場していることからも、80%の決断が技術によって解決され続けていることがわかります。80%の決断は素早く行い、失敗したら、より望みがあり持続可能なモデルで補えばいいわけです。

そして残り20%の決断に、全体の80%の時間を費やすことが大切だとディートリヒ氏は強調しました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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