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早死とも関連し多くの人がリスクを抱える「サルコペニア」とは?

by Pixabay

加齢により筋力や身体能力が低下する「サルコペニア」によって、転倒やケガのリスクが増加するだけでなく、早死リスクが高まるともいわれています。多くの人が症状を抱えるリスクを持ちながらも認知度がまだまだ低いサルコペニアについての原因や予防法が公開されています。

The muscle-wasting condition 'sarcopenia' is now a recognised disease. But we can all protect ourselves
https://theconversation.com/the-muscle-wasting-condition-sarcopenia-is-now-a-recognised-disease-but-we-can-all-protect-ourselves-119458


サルコペニアは加齢により筋力または身体能力が低下することをいい、骨粗しょう症の筋肉版のようなもの。日本老年医学会が2018年12月に発表した「(PDFファイル)高齢者肥満症診療ガイドライン2018」では筋力が低下してやせているのに内臓脂肪が増加した「サルコペニア肥満」に対する注意が呼びかけられました。

◆サルコペニアの原因とは?
加齢により、筋肉を維持し、育てるためのタンパク質を作り出す能力は落ちていきます。また年を取るにつれ脳から筋肉に送られる信号が減少した結果、筋肉の質量やサイズも失われていきます。このほか「運動不足」「栄養失調」「テストステロンなどホルモンの変化」「炎症の増加」「ほかの加齢性疾患の存在」なども原因となり得るとのこと。

◆サルコペニアを発症するのは誰か?
ヨーロッパやアジアを中心に行われた調査では地域で暮らす高齢者の10~30%がサルコペニアを患っているという推定が出ています。この数字は80歳以上に限定すると40~50%にまで上がり、入院患者に限ると75%にまで上るとのこと。

by Philippe Leone

一方で、筋肉量と筋力は40代から落ち始め、運動を行わなければ、筋力の低下スピードは年齢と共に加速していきます。何もしないと70代になるまでに筋肉量のうち最大半分が失われ、運動量が少ない人は筋肉が脂肪に置き換わりやすいといわれています。これによりサルコペニア肥満が生まれるわけです。

またサルコペニアはがん、二型糖尿病、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患といった症状を持つ人に特によくみられますが、これは、病気の治療に使われる薬が筋肉の代謝に影響を及ぼし、筋肉量のコントロールがうまくいかなくなるため。多くの医師はサルコペニアについての知識がないので、筋力の低下を考慮した治療が行われにくいという実情があります。

◆サルコペニアの影響
骨格筋は体重の40%を占め、血糖値の調整など運動と代謝の両方にとって重要な役割を果たしています。このため、サルコペニアは転倒や骨折といった運動に関わること以外にも多くの面で健康に悪影響を及ぼすとのこと。虚弱や手術後の回復不良によって生活の質が低下したり早死と関連したりといったことも報告されています。

◆サルコペニアの治療とは?
サルコペニアの決定的な薬物療法は存在せず、主に栄養療法と併せる形で週2回の筋力トレーニングが行われます。骨格筋は再生能力が高いため、2011年の研究結果では、12週間の筋力トレーニングで筋肉量が5~10%増加し、30~150%という幅はあるものの筋力の上昇が確認されました。高齢者向けの介護施設で行われた実験でも、同様に筋肉量の増加、筋力の上昇が確認されています。

by Gesina Kunkel

栄養失調の可能性がある高齢患者の場合は、タンパク質などの栄養面での療法も筋力維持には重要。毎日タンパク質を確実にとるために、赤身肉、家禽、魚、卵、ナッツ/種子、豆類をしっかり食べる必要があります。またビタミンDも筋力の低下と関連するため、太陽の光をしっかり浴びて体内でビタミンDを生成するほか、必要であれば医師の助言のもとサプリを摂取するのも1つの方法です。

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in メモ, Posted by logq_fa

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