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子どもの脳のエネルギー消費が肥満リスクに関係するという仮説

by vikvarga

子ども時代の初期には摂取エネルギーの半分近くが脳で使われます。体重はエネルギー摂取量がエネルギー消費量を上回った時に増加することから、新たに「小児期の脳におけるエネルギー消費は肥満リスクに影響を与える」という仮説が論文として発表されました。

A hypothesis linking the energy demand of the brain to obesity risk | PNAS
https://www.pnas.org/content/116/27/13266

The brain consumes half of a child’s energy — and that could matter for weight gain - Northwestern Now
https://news.northwestern.edu/stories/2019/06/the-brain-consumes-half-of-a-childs-energy-and-that-could-matter-for-weight-gain/

ノースウェスタン大学のChristopher Kuzawa氏とNYUメディカルセンターのClancy Blair氏らは、体重が増えるのはエネルギーの摂取量がエネルギーの消費量を上回った時、という非常にシンプルな事実に着目し、「脳のエネルギー消費と肥満との関係」についての仮説を発表しました。

by Free-Photos

Kuzawa氏は「体がエネルギーをどのぐらい消費するのかが体重増加に深く関わっている、というのは周知の事実です。5歳の子どもは摂取エネルギーの約半分を脳で使っていると言われますが、子どもによってエネルギー消費量にどのくらい差があるのかはわかっていません。これはエネルギー消費への理解における『大きな穴』なのです」と述べています。

Kuzawa氏らの論文は仮説を述べたものですが、論文の目的について「脳の理解についてのギャップに注目を集め、子どもの脳の発達に関する将来的な研究において、脳のエネルギー消費を測定することを奨励すること」だとしています。またKuzawa氏は、保育園や幼稚園で実施される「脳の発達」を刺激するプログラムが実際に脳のエネルギー消費に影響するのかは2019年時点で明らかになっていないという点にも言及。「子ども用のプログラムで脳のエネルギー消費を増やすことが脳の発達によい」という考えは妥当なものであり、今後の研究で実証する価値のある点だとKuzawa氏はみています。

by pan xiaozhen

Kuzawa氏の研究チームは2014年に「5歳の子どもの脳は安静時エネルギー消費量の3分の2、総合エネルギー消費量の半分を費やす」という研究結果を発表しました。この研究では、「脳が必要とするエネルギーが増加する年齢の子どもは体重増加が減少する」ということ、そして「子どもが成長し脳の発達のために必要なエネルギーが減少するにつれ、体重の増加割合が増える」ということが示されたため、Kuzawa氏は今回の仮説に至りました。

人類学の分野では「人間の子どもの体が他の動物の子どもよりもゆっくりと成長するのは、脳の発達により多くのエネルギーを必要とするためだ」という仮説が長年提唱されてきました。Kuzawa氏の研究はこの仮説を裏付けるのに大いに役立つとみられています。

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in メモ, Posted by logq_fa

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