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MicrosoftがGoogleドキュメント、AWS、Slackなど競合他社のサービスを社内使用禁止/非推奨に

by Mike Mozart

Microsoftは、企業向けチャットサービス「Slack」の無料版の社内使用は禁止、「Amazon Web Services(AWS)」や「Googleドキュメント」の社内使用は非推奨かつ「業務上の正当性が必要」と定めたとGeek Wiredが報じています。

No Slack for you! Microsoft puts rival app on internal list of ‘prohibited and discouraged’ software – GeekWire
https://www.geekwire.com/2019/no-slack-microsoft-puts-rival-app-internal-list-prohibited-discouraged-software/


Microsoft bans Slack and discourages AWS and Google Docs use internally - The Verge
https://www.theverge.com/2019/6/22/18713270/microsoft-slack-ban-aws-google-docs-prohibited-list-details

Geek Wiredの報道により、Microsoftは社内規定でSlackの無料版や、文法チェックアプリ「Grammarly grammar checker」、Kasperskyのセキュリティソフトなどの使用を禁止し、AWSやGoogleドキュメント、システムアラート管理ツールの「pagerduty」、Microsoftが2018年に買収した「GitHub」のクラウドバージョンなどの使用を非推奨としていることが明らかになりました。

Slackを禁止した理由に関して、詳細な内部文書も明かされています。文書によると、「Slack Free」、「Slack Standard」、「Slack Plus」の各バージョンはセキュリティ上の観点から問題があるため使用は禁止、有料版の「Slack Enterprise Grid」にはセキュリティ上の問題はないものの、Microsoftが提供しているOffice 365に通話・会議アプリ「Microsoft Teams」が備わっているため、競合ソフトウェアではなく自社のものを使用することが推奨されているそうです。


同様に、AWSはMicrosoft Azureと、GoogleドキュメントはOffice 365とそれぞれ競合するため、Microsoft社内ではAWS、Googleドキュメントは「使用を推奨しない」かつ「業務上の正当性が必要」となるカテゴリーに入れられています。また、GitHubは機密性の高い情報を保護するためのに不向きということで非推奨とされ、Grammarlyのような文書作成補助・文法チェックソフトウェアは、使用の際にツールが社内の機密文書にアクセスすることとなるため使用禁止とされているそうです。

今回の報道でMicrosoft社内で使用を禁じられていることが明らかになったSlackは、Microsoftを「最大の競合相手」として挙げたことがあり、それに応じるようにMicrosoftもSlackを競合他社リストに追加したことがあるなど、2年以上に渡って激しい競争を繰り広げていました。なお、Slackは2019年4月にOutlookやOneDriveなどと連携するための専用のアドオンを発表したばかりでした。

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