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Facebookが独自の仮想通貨「Libra」&専用ウォレットアプリ「Calibra」を発表


何十億人もの人々に力を与えるシンプルな国際通貨兼金融インフラストラクチャーであることを目指す、Facebookが提案する新しい仮想通貨が「Libra」です。2020年のサービススタートを予定しているLibraおよび専用ウォレットアプリの「Calibra」が発表されました。

Libra | A New Global Currency
https://libra.org/en-US/


Coming in 2020: Calibra | Facebook Newsroom
https://newsroom.fb.com/news/2019/06/coming-in-2020-calibra/

Facebook launches cryptocurrency with Visa, MasterCard, Uber, and others
https://arstechnica.com/tech-policy/2019/06/facebook-launches-cryptocurrency-with-visa-mastercard-uber-and-others/

世界人口の約31%に相当する17億人もの人々は銀行口座を所有していません。また、従来の送金サービスなどは国境をまたぐような送金を行う際には、処理が完了するまでに3~5日ほどの営業日を待つ必要がありました。加えて、送金にかかる手数料は平均7%と割高になっていることが明らかになっています。先進国では仮想通貨やデジタルマネーが普及していると感じるかもしれませんが、全世界的にみれば取引の約85%がいまだに現金で行われているというのが現状です。


しかし、現金は簡単に盗まれるものであり、持ち運びもデジタルマネーと比べればはるかに不便です。アメリカの小売業の強盗被害額は年間400億ドル(約4兆3000億円)となっており、仮想通貨のような安全な通貨が普及すればこれらの被害額を小さくすることが可能になります。

上記で挙げたような問題点を解決するために生み出されたのが、Facebookの提案する新しい仮想通貨の「Libra」です。Libraのような国際的に使用できる仮想通貨を開発するとなると、開発には3兆7000億ドル(約400兆円)もの資金が必要となるため、9500万もの新しい雇用を生み出すことが可能になるとのこと。

Introducing Libra - YouTube


Libraはエントリーレベルのスマートフォンからも利用可能となる予定で、専用ウォレットアプリのほか、Facebook MessengerやWhatsappといったFacebook製アプリ経由でも使用できるようになる予定。仮想通貨は価格変動が激しい点が問題のひとつでしたが、Libraではアメリカドルやイギリスポンド、ユーロ、日本円といった通貨と、国債などの安定した資産を織り交ぜた準備金で担保されるため、大幅な価格変動を防ぐことができるとのこと。

Libraを管理したり送金したりするための専用ウォレットアプリは「Calibra」という名前となり、同名のFacebookの子会社が開発・運営を担当します。Calibraは専用ウォレットアプリについて、「テキストメッセージを送るのと同じくらい簡単かつ即座に、そして無料でLibraをスマートフォンからほとんど誰にでも送ることができるようになるでしょう。そして、やがて我々はボタンを押すだけで請求書を支払ったり、コードをスキャンするだけでコーヒーを買ったり、現金を持ち歩くことなく公共交通機関を利用したりできるようなサービスを、人や企業に提供したいと考えています」と語っています。

Facebookは「限定的な場合を除いてCalibraが顧客の同意なしにアカウント情報や財務データをFacebookや第三者と共有することはありません。これはCalibraの顧客アカウント情報と財務データがFacebook製品ファミリーの広告ターゲティングの向上に使用されないということを意味します」と、Calibraでのデータの取り扱いには万全を期していることがアピールされています。


FacebookはLibraを独自に運営していくことは想定しておらず、パートナー企業との完全合議制での運用を想定しています。さっそく複数のパートナー企業の名前が明らかにされており、VisaやMasterCard、Uber、Lyft、eBay、Spotifyなど28社(Facebook含む)が名を連ねており、運営開始後はFacebookも他パートナーと同等の権限しか持たない予定です。

Libraで用いるブロックチェーンの閲覧権限を持つのはこのパートナー企業のみで、この数は2020年のサービス開始までに100以上に増やすことが目標とされています。なお、パートナー企業がそれぞれネットワークトランザクションを処理および検証するためのネットワークノードを運営し、Libraが構築されることとなります。

また、Libraは最終的にあらゆる人にブロックチェーンを開放することを目標としており、パートナー企業以外の一般ユーザーにもブロックチェーンを開放することをLibraは計画しています。ただし、既存のブロックチェーンネットワークは世界的な支払いネットワークと比べると圧倒的に動作が遅いため、技術的にまだそのような段階にはないということで、パートナー企業だけでブロックチェーンネットワークを形成する方式を採ったとしています。

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはLibraの発表に際してコメントを投稿しており、Libraについて「これはエキサイティングな旅の始まりであり、詳細を発表出来ることを楽しみにしています」としています。


なお、海外メディアのThe Vergeは「Facebookは中国のメッセージングアプリであるWeChatの足跡をたどっている」と指摘しています。

データ集中の究極形態「WeChat」アプリが抱える大問題とは? - GIGAZINE

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   動画, Posted by logu_ii

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