試食

40種類のスパイスを使ったスープストックトーキョーのカレー居酒屋「YELLOW」でちょっとずついろいろ食べてきた


スープ専門店のスープストックトーキョーが料理とお酒で40種類以上のスパイスを楽しむカレー居酒屋「YELLOW」を2019年6月17日(月)からグランフロント大阪でオープンさせます。カレー屋なのに居酒屋っぽく小皿料理で色んな味を楽しめるというだけでもユニークなのですが、お皿に当たりマークがついていたら他のお客さんにおごることができる「オゴリビト」という独特のサービスもあるとのこと。オープン前にお店を行く機会があったので、どんな料理があるどんなお店なのか、じっくり確かめてきました。

食卓で旅するカレー居酒屋「YELLOW」が2019年6月17日(月)グランフロント大阪にオープン
(PDFファイル)http://www.smiles.co.jp/press/201904_yellow.pdf

食卓で旅するカレー居酒屋「YELLOW(イエロー)」が2019年6月17日(月)、グランフロント大阪にオープンします。
https://www.yeeellow.com/

YELLOWの住所は「大阪府大阪市北区大深町4−20」、グランフロント大阪 南館の1階です。


グランフロント大阪に到着。


お店は南館1階、道路に面したところにありました。


さっそく中に入ってみると……


こんな感じでカレー居酒屋というよりは日当たりのよいカフェっぽい感じ。


カウンター席があるので1人でもOK。


居酒屋ということでビールサーバーもあります。


お店の奥にはテーブル席が広がっていました。お店全体の席数は45席です。


さっそくテーブルに案内されたので……


メニューを開くとこんな感じ。メニューは見開き2ページ、裏面1ページの計3ページに全てが集約されており、小皿料理が写真付きでずらっと並んでいました。


「アペタイザー」「焼き物」「揚げ物」といった居酒屋の一品メニューのようなものや……


11種の「〆カレー」。カレーは一律500円となっており、ワンコインで食べられます。


「とりあえず乾杯」というセットメニューは、「9種のYELLOW乾杯盛りと〆カレー」が3500円、「11種のYELLOW乾杯盛りと〆カレーとジェラート」が4500円です。


飲み物はビール・カクテル・ワイン・ノンアルコールカクテル・ソフトドリンクに分けられていました。


今回は「11種のYELLOW乾杯盛りと〆カレーとジェラート」をチョイス。小皿料理といえども複数集まるとかなりの量なので、2人でシェアするとちょっと多め、4人だとちょっと足りないかも、くらいの感じです。


このセットはいろんなおかずが集結した大皿と小さいおかずがセットになったもの。大皿のサイズは全長123.8mmのiPhone SEと比較してこのくらい。


小皿のサイズはこんな感じで、「〆カレー」という名前の通り、カレーは多すぎず〆として絶妙なサイズ。


まずは2種あるカレーのうち1種、「牛すじ煮込みのスパイシー〆カレー」(500円)から。ターメリックライス・カレーの上にパクチーが盛られています。


ことこと長時間煮込んだという国産牛スジはとろ~と口の中でとろける「旨み」を凝縮した一品。


スパイスの辛さもありますが、トマトベースということもありスープストックトーキョーの血筋がしっかりと感じられる日本人好みの繊細な味わいです。辛さが少し後を引きますが、辛いのが苦手でなければ問題なく食べられそうです。


もう1種類のカレーは「豚ひき肉と蓮根のビンダルー〆カレー」(500円)


牛スジカレーと異なり、一口食べるとフェンネルの香りが口の中に広がる、オリエンタルなカレーです。細かいスパイスのブレンドは企業秘密のようですが、チャイニーズスパイスが使われているとのことで、花椒のように口の中がすーっとする独特の刺激もありました。同じスパイスカレーというくくりですが、品によって主役となるスパイスが違うので、味や香りの広がりを感じます。


続いて、いろんなおかずが集結した大皿へ。始めは辛そうじゃないものから……ということで、手前のフライドチキンっぽいものをチョイス。


「スパイス唐揚げ」を一口食べると、ソースからミントの香りと酸味という爽やかな風味が広がり「美味……」と舌鼓をうっていたら、突如脳天をカーンと殴られたような「痛さ」に襲われました。ソースは非暴力的な緑色にも関わらず驚くほどに刺激的で、色んな場所から汗が噴き出てきました。ただし、このパクチーミントソースは中毒性があり辛いと思いつつもついつい食べ続けてしまう味です。


「何か口に優しいものを……!」ということで慌てて「季節野菜のカチュンバ」を口に入れます。これは浅漬けのようなもので、ライム果汁がさっぱりとしていてこれ以上ない箸休めとなりました。


少し落ち着いたところで赤いソースの「茹でもも」を食べてみると……


赤いソースはガーリックトマトたれで、意外にも辛さ控えめ。ももはあんの中にパクチーがどっさり入っているのでパクチー好きにはたまらない仕上がりです。


お替わりの3種だれ(200円)を注文すればさらに味のバリエーションを楽しめる仕組み。手前にあるのがタマリンドたれ、左がももにかかっていたガーリックトマトたれ、そして右手奥が唐揚げにかかっていたパクチーミントたれです。


タマリンドは酸味と甘みのある果実で、日本でいうと梅干しの雰囲気に近いです。ももをタマリンドたれにつけて食べるとウスターソースのようなコクと甘さの奥にじわっと辛さが広がってなかなかナイス。


ひよこ豆やとうもろこしのザブジ、インゲン豆とココナッツのとトーレンといった炒め物系おかずからもスパイスの香りがふんわりとただよいます。


なお、大皿に入っていた唐揚げは、ソースがパクチーミント・ガーリックトマト・タマリンドから選べ、こんな感じで50本・2500円で注文することもできます。また、わんこそばの要領で「スパイス唐揚げ∞/エンドレス」(5555円)として無限に注文することも可能です。


そしてYELLOWの目玉なのが「エッグホッパー」(660円)。ホッパーはスリランカや南インドで食べられるクレープのこと。高さのある台に乗って登場です。


甘みがほんのり残る優しい味で、わずかにココナッツの風味も感じられます。このままでもおやつとして食べ続けたくなりますが……


真ん中にある卵の黄身をつけるとさらにグッド。


YELLOWのカレーは「〆カレー」と「おつまみカレー」にわかれているので、ホッパーをおつまみカレーである「ほうれん草と卵のココットカレー」(630円)につけてみました。ココットカレーはカレーでありながら辛さ控えめで、卵の濃厚さもあってホッパーとの相性が最高。そして名前の通り、おつまみとしてもついつい手が伸びてしまう味でした。


続いて、「マンゴーとアボカド ロンドン風サラダ」(820円)へ。


マンゴーの濃厚な甘さとなめらかなアボカドの舌触りが合わさることでデザートのようでもあるのですが、レッドオニオンのピクルスが加わることでサラダっぽさもあります。スパイシーな料理が続いた時に口をさっぱりさせてくれました。


「オクラのスパイスフライ」(460円)も小さめサイズのお皿での提供。


「メキシコをイメージした9種類のスパイス」の衣でからっと上げたオクラは、しっかりと塩気がきいていて、カレーやザブジとはまた違ったスパイスの香り。辛さは控えめで、シナモンのような異国の甘い香りが漂っていました。


これはガーリックトマトとの相性が特によかったです。


「海老フリッターロンドン風4本」(930円)は同じ揚げ物ですがオクラとは全く違っていて、「ザ・インド!」が感じられるタンドリーチキンのような香り。


ドリンクはストロベリーモヒート(720円)をチョイス。4種のスパイスで漬け込んだフルーツとミント、バジル、ストロベリーを使用したラムカクテルとなっています。しっかりとラムがきいたカクテルで、見た目に反して甘すぎないので料理にあいます。ほぐれたいちごが時々口の中に飛び込んでくるフルーティーなカクテルでした。


またスパイスハイボール(550円)はコリアンダーとブラックペッパーが入ったお酒。スパイスのおかげでウイスキーの癖が消えるので飲みやすさが増していました。


デザートにはジェラート2種が提供されました。手前がすだちとローズマリー、奥がマンゴーとパッションリキュールです。


すだちとローズマリーは酸味で口がぎゅっとなるくらいなのですが、ローズマリーの香りが加わることで優しい口当たりに。


マンゴーとパッションリキュールのジェラートは上にかかったぶどう山椒の香りが華やか。山椒特有の刺激は少なく、マンゴーと山椒という国境を越えた未知の組みあわせにもかかわらず一体感がありました。


また、店員さんがオススメしてくれたのがミルクとターメリックを合わせたゴールデンドリンク。スターアニスが入ったゴールデンドリンク(450円)はほんのり甘い牛乳の中にほのかなスパイスの香りがただよう、どこまでも優しいホットドリンクでした。飲むと「このまま寝てしまいたい……」となるくらいにほっこりします。


◆ランチメニュー
上記は夜のディナーメニューなのですが、YELLOWではランチメニューも提供しています。ランチは3つのカレーやスープが選べる「カレーの三乗」(1280円)と、2種を選ぶ「カレーの二乗」(1100円)があります。


以下はカレーの二乗。大皿にターメリックライスとサラダ、パクチー、2種のカレーが盛られています。


この日のカレーは「豚ひき肉と蓮根のビンダルーカレー」と「ほうれん草とモッツァレラチーズのカレー」でした。


カレーの三乗はこんな感じ。ケララチキンのカレー、ひよこ豆と鶏ひき肉のカレー、ベーコンとほうれん草のトマト煮込みカレーがセットです。


セットはスープまたはドリンクを選ぶことが可能。この日のセットのスープは「マサラビシソワーズ」と「カボチャのスープ」でした。


ちなみに、お店の外観やショップカード代わりのステッカーに書かれているこの2人は左が42歳イギリス人のEWAN、右が26歳日本人のSHIROとのことで、YELLOWは2人の出会いの場というか、異国の旅人たちが出会えるイメージのお店だそうです。


壁には2人の思い出の場であるインドの写真や思い出の品がずらり。


そして、お店のお皿はロゴの入ったものと2人のイラストが入ったものがあり、2人のイラストが描かれた「当たり」のお皿が出た人は、店内の他のテーブルのお客さんを指名し、その人の会計をおごることができるそうです。なお、この会計はお店であるYELLOWが負担するので、おごられた人はラッキー、おごった人はノーリスクで「いいことした!」という気分になれ、赤の他人であるはずのお客さん同士でわいわい交流も図れる、という仕組みなわけです。


本格的なインド料理やスリランカ料理のお店は1品1品の量が多いので色んな味を試すのが難しいところを、YELLOWは「ちょっとずつ、いろいろ食べる」ということを可能にしたというエスニック好きにはうれしいお店。料理によって主役となるスパイスの風味が違い、前菜からデザート、ドリンクに至るまでどこもかしこもスパイスだらけなので、「スパイスってこんなに多様なのか!」という驚きがあり、1品食べるごとに語りたくなってしまうはずです。

なお、YELLOWの営業時間は11時から23時、ランチタイムは11時から17時でディナータイムが17時から23時となっています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Soup Stock Tokyoの「オマール海老のビスク」を家庭で再現することはできるのか? - GIGAZINE

スープストックトーキョーの味を手軽に家庭で楽しめるはずのレシピ本第2弾でスープ&カレーを作ってみた - GIGAZINE

スープストックトーキョーのスープ開発の裏側を見せてもらいつつ新製品の「オマール海老のフリカッセ」を試食してきました - GIGAZINE

スープストックトーキョーが「だし」に特化した和なお膳を「おだし東京」で食べてきました - GIGAZINE

スープストックトーキョーの出店するファミリーレストラン「100本のスプーン」に行ってきました - GIGAZINE

in 試食, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.