ハードウェア

Google製のARヘッドセット「Google Glass」に新型登場、AR/VR向けSoC搭載でよりパワフルに


Googleの開発した眼鏡型のウェアラブル端末「Google Glass」は、2013年の登場時は大きな話題を呼びましたが徐々に話題にのぼらなくなっていき、もはや終わったコンテンツかと思われていた2017年に、突如エンタープライズ向けの「Glass Enterprise Edition」として再び姿を現しました。このエンタープライズ向けGoogle Glassに、新型の「Glass Enterprise Edition 2」が登場しています。

Glass Enterprise Edition 2: faster and more helpful
https://www.blog.google/products/hardware/glass-enterprise-edition-2/

Tech Specs – Glass
https://www.google.com/glass/tech-specs/

Google announces a new $999 Glass augmented reality headset - The Verge
https://www.theverge.com/2019/5/20/18632689/google-glass-enterprise-edition-2-augmented-reality-headset-pricing

Glass Enterprise Editionは物流・製造・フィールドサービスなど、さまざまな業種の労働者が仕事を行う上で必要な情報やツールにハンズフリーでアクセスできるようにと開発されたウェアラブル端末です。装着者はGoogle Glassからチェックリストや説明書を表示したり、検査写真・動画を送信したりすることで、仕事の効率化が図れます。実際、Glass Enterprise Editionを導入した企業からは、生産時間の短縮や品質の向上が報告されているとのこと。


導入事例は以下の記事でより詳しく知ることができます。

あの「Google Glass」が2年の沈黙を破って販売拡大を発表 - GIGAZINE


そんなGlass Enterprise Editionの後継モデルとなるGlass Enterprise Edition 2をGoogleが発表しています。

デザインは2種類。1つは黒縁眼鏡にカメラが付いたようなデザイン。


Glass Enterprise Edition 2ではカメラ機能が進化しており、解像度は8メガピクセル。


両サイドにメッシュ状の構造があるのが特徴。眼鏡フレームは厳しい作業環境にも対応できるように、Smith Opticsと提携して開発されたものだそうです。


右側にカメラやバッテリー、本体が収納されているので、上から見るとこんな感じのバランスになります。


もうひとつはフレームのみのデザイン。


よりスタイリッシュな印象。


Glass Enterprise Edition 2には10nmプロセスで製造されたQualcomm製の人工知能(AI)エンジン搭載SoCであり、AR/VRに特化する形で作られたSnapdragon XR1(1.7GHz)が採用されており、大幅な節電効果とパフォーマンス向上が見込まれます。加えて、コンピュータービジョンのサポートと、高度な機械学習機能も利用可能になるとのこと。他にも、急速充電をサポートするUSB-Cポートを搭載しており、バッテリー寿命も延びているため、ユーザーがより長時間Google Glassを使用できるよう改良されています。

Glass Enterprise Edition 2はAndroid Oreoで動作するため、開発・展開が容易になったのもポイントです。Android端末であるためユーザーは既に使用しているサービスやAPIを簡単にGlass Enterprise Edition 2と統合可能な上、Android Enterprise Mobile Device Managementのサポートも発表されています。

以下は実際に仕事現場でGoogle Glassを利用している人たちの生の声が聞けるムービーです。

Glass Enterprise Edition 2: A hands-free device for smarter and faster hands-on work - YouTube


2017年にGlass Enterprise Editionが登場してから、Google Glassは増え続けるパートナー企業と共に、より優れた作業効率化のソリューションを顧客に提供するための開発を続けてきたとのこと。新しい顧客にはAGCODHLSutter HealthH.B. Fullerなどが挙げられています。なお、Googleは「Glassをより洗練された製品に進化させるのに、(Alphabet傘下の)Xは素晴らしい環境でした。現在、職場で使うウェアラブル製品という成長市場の要求を満たすために、そして我々の企業活動をよりスケールアップするために、GlassチームはXからGoogleに移行しました」と記しており、今後はGoogleのもとでよりビジネスとしての規模を拡大していくとしています。

なお、Glass Enterprise Edition 2は999ドル(約11万円)で発売予定ですが、あくまでエンタープライズ向け製品である点には注意が必要です。

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in ハードウェア,   動画, Posted by logu_ii

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