取材

河森正治がゲームの映画化に初めて挑む、錬金術と魔法の世界で繰り広げられる少女の冒険譚「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」スペシャルステージ


2019年6月14日公開予定の「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」のスペシャルステージイベントがAnimeJapan 2019で開催されました。この作品で、「マクロス」シリーズや「アクエリオン」シリーズの総監督を務めた河森正治さんは初めて「ゲームの映画化」に挑むということで、原作者・今泉潤さんも登壇したステージの様子を見てきました。

『劇場版 誰ガ為のアルケミスト』6.14(FRI) ROADSHOW
https://tagatame-movie.jp/

登壇したのは総監督の河森正治さん、監督の高橋正典さん、原作者の今泉潤さん、エドガー・L・レオンハート役の逢坂良太さん。イベントの司会進行は伊藤さとりさんが担当しました。

「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」はゲーム版の2年後の世界を描いた物語で、ストーリーは以下のようになっています。

ふとしたことからバベル大陸へと召喚されてしまう女子高生・カスミや、錬金術と魔法を駆使するキャラクターたちの姿、そして壮大なバベル大陸の映像が収められています。「世界の運命はあなたにかかっているの」との声に導かれるように、幾多の困難に巻き込まれていくカスミ。彼女は“なぜ”選ばれたのか…戸惑いながらも、自身と向き合い、成長していく姿が描かれます。


「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」の特報映像も公開されています。

『劇場版 誰ガ為のアルケミスト』特報映像 - YouTube


登壇した原作者の今泉潤さんは、「錬金術に興味があるんですよ」と語りながらノリノリで劇場版に独自要素を盛り込もうとする河森正治総監督の意見を取り入れ、劇場版の時代設定をゲーム版 誰ガ為のアルケミストの2年後に決めたとのこと。


高橋正典監督は河森総監督から湯水のようにあふれ出るアイデアを形にし、絵にする仕事を担当したとのこと。また、誰ガ為のアルケミストの舞台である「バベル大陸」の構想を固めるため、河森総監督とともにトルコのカッパドキアまで取材に行ったそうです。


河森総監督は自分自身でゲーム版をプレイ。「ゲームをプレイしている人は何百時間もプレイするが、映画は2時間で終わる。何百時間を2時間に『上手くまとめ』、ゲームをプレイしていない人にもわかりやすくするのが課題だった」と「ゲームの映画化ならでは」の難所を語りました。その難所をクリアするために、河森総監督が20年以上前に原作を担当したアニメ「天空のエスカフローネ」のように、主人公が異世界に飛んでくることになったそうです。本作の場合、劇場版の主人公カスミは現実世界からバベル大陸に召喚されたというストーリーになっています。


逢坂良太さんは自己紹介で、自身が演じるエドガー・L・レオンハートの決め台詞「女に涙を流させない。それ以上大事なことなんてないんだぜ」を披露。エドガーはゲーム版の第2章の主人公。劇場版までの作中時間2年間でいろいろあったらしく、演じる逢坂さんから見ても、性格はほぼ別物になっているとのこと。


エドガーの成長する姿も本作の見所であり、原作の今泉さんからは作品を「青春群像劇といっていい」と表現。司会の伊藤さとりさんからエドガーとの共通点を問われた逢坂さんは、譲れないものを頑固に持っているところかもしれないと語ってくれました。


河森総監督のキャリア40周年を記念し、2019年5月31日から6月23日には「河森正治EXPO」を開催予定ですが、河森総監督といえばロボット。ステージでは今回の劇場版 誰ガ為のアルケミストに登場するロボット「闇の魔神」が公開されました。逢坂さんによると、闇の魔神はかなり「河森監督らしい」ロボットになっているそうです。


劇場版 誰ガ為のアルケミストは2019年6月14日にTOHOシネマズ新宿などの10カ所の映画館に絞って封切りされる予定。今泉さんによると「封切りの日には、来場したら驚くような『何か』を用意する予定です。そのためには映画館の数を絞る必要がありました」とのことです。また、どの作品なのかは具体的に明らかにされませんでしたが、河森総監督の「有名なあの作品」とのコラボ企画も鋭意進行中だそうです。


・スタッフ
総監督/ストーリー構成:河森正治
原作:今泉潤/FgG
監督:高橋正典
脚本:根元歳三
キャラクターデザイン:嘉手苅睦
サブキャラクターデザイン:戸谷賢都
作画監督:宮西多麻子、長坂寛治、大河内忍、福田佳太、田中亜優、堀内修、出野喜則、小園菜穂、芳賀亮、小橋陽介
美術設定:二エム・ヴィンセント、ロキャデリ・ロイック、ジェローム・ペリヤ
美術監督:古宮陽子、湖山真奈美
CGディレクター:原田丈
撮影監督:若林優(T2studio)
色彩設計:秋元由紀
編集:兼重涼子
企画・プロデュース:今泉潤
プロデューサー:木村将人、佐藤道明
制作プロデューサー:高野健一
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
音楽:Akiyoshi Yasuda(★STARGUiTAR)
音楽制作:フライングドッグ
音楽プロデューサー:佐々木史朗、永原洋子
製作:FgG
制作:サテライト
©2019 FgG・Gimi / Shoji Kawamori, Satelight

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in 取材,   映画,   アニメ, Posted by darkhorse_log

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