「AirPods 2」の偽ムービーが複数のApple関連ニュースサイトをだます

Appleは独自のワイヤレスイヤホン・AirPodsをアップグレードした「AirPods 2」を、2019年前半にもリリースするのではとウワサされています。そのAirPods 2のプロモーションムービーを偽るムービーが登場し、Apple関連のニュースサイトが軒並みだまされるという事態が発生しました。

Watch the elaborate fake ad for AirPods 2 that has deceived many Apple rumor sites
https://www.idownloadblog.com/2019/03/07/airpods-2-fake-ad/

iDownloadBlogによると、話題となっているムービーを製作したのは、Culprit Studiosというアメリカを拠点とするマーケティング会社。同社が作成した偽の「AirPods 2の宣伝ムービー」は、MacRumorsや9to5Macをはじめとする複数のApple関連ニュースサイトに匿名で送られたそうです。

問題となったムービーは以下から見ることができます。

Leaked Airpods 2 Ad 'OBSSESSED' - YouTube


ムービーは暗闇からスタート。

AppleのCMで流れていそうな軽快な音楽をバックに、人型のシルエットが踊りまくります。

そして最後は「AirPods 2」。AirPods 2の姿は一切登場しないので「偽物」とわかっていれば怪しいと感じそうではありますが、何も知らずに見ればAppleのCMと確信してしまいそうな仕上がりです。

このムービーを匿名のユーザーから受け取った複数のニュースサイトが「AirPods 2の宣伝ムービーがリークされた」と報じていました。

MacRumorsは「AirPods 2のリークムービーは、既存のAirPodsと同じデザインであることを示唆しており、ブラックカラーのものが出てくるという兆候はない」と報じていました。なお、MacRumorsは記事作成時点で既にムービーが偽物だったことに気づいており、記事を更新し「偽物だった」と記しています。

Leaked AirPods 2 Apple Ad Suggests Same Design as Current AirPods, No Sign of Black Color [Update: FAKE] - MacRumors

9to5Macは「リーク情報はおそらくAirPods 2の今後の広告ムービーを示しているだろう」と報じましたが、こちらも記事作成時点で「ムービーが偽物だった」と明確に記しています。

Leak supposedly reveals upcoming ad for ' AirPods 2' [update: fake] - 9to5Mac

ムービーがApple関連のリーク情報やウワサを多数取り扱うニュースサイトのベテラン記者たちを見事欺くことに成功した理由は、AppleのCMらしいBGMやスタイリッシュな映像や、Appleの有名なiPodのCMを思わせるダンスシルエットがあったためと思われます。

Apple関連のニュースサイトに匿名で送りつけられたムービーはもう1種類存在したのですが、iDownloadBlogは「そちらのムービーは見つけることができなかった」と記しています。もう1つのムービーでは、ダンサーの女性が充電ケースからAirPodsを取り出して耳に装着するという場面があるそうですが、これはAirPodsの詳細なデザインを確認することができないくらい短いシーンだったそうです。

リークムービーと共に、MacRumorsは「どちらのムービーも、ダンサーがAirPodsを装着したまま頭を振っているので、おそらくAppleは次期AirPodsがより耳にフィットするようデザインしていると推測することができます。この情報は『AirPodsがグリップ力を強化するためにつや消しの新しい表面コーティングを採用する』というウワサと一致します。どちらのムービーでも黒いAirPodsの兆候は見られませんが、Appleは黒色のAirPodsを準備中と報じられています。黒色のAirPodsがまだ開発中の段階にあり、まだリークされていない別のムービーの中で登場する可能性もあります。また、現時点でAppleが黒いAirPodsを発表する予定ではないということも考えられます」と記していました。

iDownloadBlogは「最新のApple関連のウワサを確認するために再びMacRumorsを訪問することになるでしょうが、報じられている内容をうのみにしすぎないようにしてください」と、ウワサやリーク情報の中には今回のような偽物も存在するということを肝に銘じておくべきと記しています。