動画

Appleに影響を与えた伝説の工業デザイナー、ディーター・ラムスの「いいデザインの10か条」


iPhoneをデザインしたAppleのデザイナー、ジョナサン・アイブ氏にも影響を与えたといわれる伝説の工業デザイナーであるディーター・ラムス氏は「いいデザインの十か条」を提唱しています。ラムス氏と「いいデザインの10か条」を映画監督のゲーリー・ハストウィット氏が映像化した「Dieter Rams’ 10 Principles of Good Design」が無料公開中です。

Rams — Gary Hustwit
https://www.hustwit.com/rams

「Dieter Rams’ 10 Principles of Good Design」は以下から見ることが可能です。

Dieter Rams’ 10 Principles of Good Design on Vimeo


「全てのものは相互作用し、同時に他から独立しています」というラムス氏の言葉と共にムービーはスタート。


「私たちは、自分が行っていることについて、もっと徹底的に考えなければなりません」


「どうやって行うのか、なぜそれを行うのか……」


「デザイナーとしての私の仕事を形作る、基本的な考慮事項があります」


「また私はデザイン哲学の原則を持っています」と語るラムス氏。


原則である10か条のうちの1つが「いいデザインは革命的である」ということ。


デザインは常に革命的なテクノロジーとのつながりの中で生まれます。


ラムス氏がデザインしたBRAUNの「T1000ラジオ」は、当時の最新テクノロジ-。「Appleに影響を与えた」といわれるのもわかる、アルミボディーのシンプルなデザインで、カバーを外すと絶妙なバランスで配置されたボタンが現れます。


2つ目は「いいデザインは製品を使いやすくする」ということ。


登場したのは「MPZ 21 multipress citrus juicer


果物の断面をあてると、絞り器が回転し始めました。「いいデザインは使いやすさを最適化し、目的のために不要なもの、邪魔なものを無視する」とのこと。


3つ目は「いいデザインは美的である」ということ。


1963年発売の「RT 20 table radio」が登場。


人の生活やウェルビーイングは、その人が日常的に使うものに形作られていきます。


しっかりと作られたものだけが美しくなりえるとのこと。


4つ目の原則は「いいデザインは製品を理解しやすくする」ということ。


いいデザインは製品の構造を理解しやすくし、それ自身に「語らせる」ことすらできるそうです。


白いクッションを積み上げただけだと謎のオブジェクトでしかなかった物も、一番上に黒いクッションを置くことで、それが「座るもの」だとわかるようになります。


「いいデザインは出しゃばらない」というのが5つ目の原則。


デザインは中立であり、ユーザーが自己主張できる余白を残しておくべきです。


円柱形のオブジェクトは「T2 Cylindric Lighter」でした。


6原則目は「いいデザインは正直である」というもの。


T52 portable radio」はこんな感じで立てて置くこともできますが……


ハンドルを使ってボタン列が前に向くように設置することも可能。デザインにおける「正直さ」は、製品を実物よりも革新的に見せようとしないこと、そのもの以上にパワフルで価値があるもののように見せないことを意味します。


「いいデザインは長く続く」というのが7原則目。


これは何かというと……


ラムス氏がVitsœのために1962年にデザインし、2019年時点でも愛され続けている「620チェア&テーブル」。使い捨て文化の中にあっても、いいデザインは「ファッショナブルなデザイン」とは違い、長い間使われていきます。


8つ目の原則は「いいデザインは首尾一貫している」ということ。


成り行き任せのものや、恣意的なものはあるべきではありません。徹底的であること、正確であることは、ユーザーに対する尊重の現れとなります。


ET66 Calculator」は裏面に記される使い方すら分かりやすく、美しいデザインです。


「いいデザインは環境に優しい」というのが9原則目。


1960年に登場してから2019年まで作られ続けている「606 ユニバーサル・シェルビング・システム


いいデザインは環境保全に対しても重要な役割を果たし、リソースをいムダにせず、物理的にも視覚的にも「汚染」を最小限にします。


そして10原則目は、「いいデザインはデザインが最小限である」ということ。


「シンプルさ」「純粋さ」に立ち戻ることが大切。デザインが少ないほど、デザインは優れたものになっていきます。


なお、ハストウィット監督は上記ムービーを含むラムス氏のドキュメンタリー映画を公開しており、74分のムービーは1702円で購入することが可能です。

Rams — Gary Hustwit
https://www.hustwit.com/rams

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「デザインは芸術とは何の関係もない」、デザインの生ける伝説「ミルトン・グレイザー」が世界的によくある誤解を払拭 - GIGAZINE

デザインについての感性を自分がどれくらい持っているか確かめられるサイト「Can’t Unsee」 - GIGAZINE

ビジュアルデザインにおける10の基本原則 - GIGAZINE

デザイン戦略やタイポグラフィの歴史などがゲームしつつ理解できるトランプ「The Design Deck」レビュー - GIGAZINE

「ロゴデザインの極意は何か?」を伝説的グラフィックデザイナーが語るムービーが公開中 - GIGAZINE

in 動画,   デザイン, Posted by logq_fa

You can read the machine translated English article here.