動画

実写とCGIを完全融合させた「アリータ:バトル・エンジェル」のメイキング映像公開


木城ゆきと氏のマンガ「銃夢」を原作として制作された映画「アリータ:バトル・エンジェル」は、主人公であるアリータの描かれ方として、まるで原作をそのまま再現したかのような目の大きさがとても特徴的です。WETAデジタルはいかにしてこのアリータを生み出し実写映像と融合させたのか、メイキング映像が公開されました。

映画『アリータ:バトル・エンジェル』メイキング映像 - YouTube


製作・脚本を担当したのは「エイリアン2」「アバター」などのヒット作で知られるジェームズ・キャメロン監督。「アバター」をWETAデジタルとともに作り上げたことで、アリータを描けるという確信を持ったとのこと。


ただ、「アバター」は宇宙のかなたにある架空の惑星・パンドラが舞台だったので「リアルである必要がなかった」と語るのはプロデューサーのジョン・ランドー氏。


一方、アリータは時代こそ未来ですが舞台は地球。ボロボロだったアリータを拾って再生させたイドを演じるクリストフ・ヴァルツと一緒に並んだとしても不自然にならないようにする必要がありました。


そこで用いられたのが「パフォーマンス・キャプチャー」です。パフォーマンス・キャプチャーは俳優の自然な演技をリアルに再現する技術です。


パフォーマンス・キャプチャーでは多数のカメラを用いて、俳優の体に取り付けたマーカーの動きを記録。


そして、マーカーの動きを3DCG用のデータに変換します。


そのデータを用いてCGモデルの骨組みを動かします。


アリータが、演じるローラ・サラザールさんの演技を完全に取り込んで生み出されていることがわかります。


サラザールさんによれば、パフォーマンス・キャプチャー時にはマイク、バッテリー、カメラ、レコーダーを頭に乗せ、手袋とスーツを着て演技することになるので「慣れが必要」だとのこと。


しかし、そのおかげで俳優のより良い演技を引き出した上で、そのままCGモデルに取り込むことができ、重量感や物理特性が反映されるので「より現実に近い」映像が生まれます。


これを、視覚効果担当のリチャード・バネハム氏は「マンガの再現を試みるなら必要なレベルアップ」と語っています。


パフォーマンス・キャプチャーにより、実写とCGIの双方の特性を生かした映像が生み出されました。ここではグリュシカとの戦いが例示されています。


広く用いられている「モーション・キャプチャー」との違いは、体の動きだけではなく表情の動きも取り込めるという点にあります。


「問題は、アップでも生身の人間に見えるかどうかだ」と語るキャメロン監督。


表情取り込みのため、2つの高解像度カメラでサラザールさんの表情を捉えました。


WETAでは、その映像を1フレームごとに読み取ってアリータの表情を動かしたとのこと。


サラザールさんによれば、「見られたくない皮膚のくぼみや傷」まで何もかもそのままに再現されていて、「顔のニュアンスが丸ごと乗り移っていた」そうです。


「実写とCGIを1つのフレームで完全に融合させることができたと自負している」とランドー氏が語った本作は、原作者である木城ゆきと氏も大満足の出来となっています。原作を読んだことがない人手も、見事に作り込まれた世界と見ごたえのある映像は必見です。


・「アリータ:バトル・エンジェル」作品情報
絶賛公開中
配給:20世紀フォックス映画
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「アリータ:バトル・エンジェル」プロデューサーのジョン・ランドー氏にインタビュー、制作経緯や技術の進歩など色々と聞いてみた - GIGAZINE

「銃夢」の作者・木城ゆきと氏にインタビュー、「アリータ:バトル・エンジェル」映画化の経緯から「銃夢」の奇想天外なストーリーの秘訣まで聞いてきました - GIGAZINE

サイボーグ少女が激闘を繰り広げる人気SF漫画原作の「アリータ:バトル・エンジェル」最終予告編が公開 - GIGAZINE

in 動画,   映画, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.