取材

「FGO」の「ラヴィニア・ウェイトリー」や創作美少女型ロボットなど個性あふれる造形表現がめじろ押しのワンダーショウケース36期


新進ガレージキット作家にスポットを当てるワンダーフェスティバル公式レーベル「ワンダーショウケース」には、毎年バラエティ豊かなフィギュア製作の猛者たちが選出されています。ワンダーフェスティバル 2019[冬]のワンダーショウケース36期にも、今回も高い技術とクオリティに個性を合わせ持った面々がそろっています。

本日12時に第36期ワンダーショウケースの情報が公開されました。今回の受賞は3名様、3作品です。詳細はこちら→https://t.co/hbdDiSHhOW #ワンフェス pic.twitter.com/kXxBSaF6Ad

— 【公式】海洋堂 (@kaiyodo_PR)


ワンダーショウケースのブースに到着。


まずはWSC #096 稲葉コウ氏自身が創作した少女型ロボットキャラクター、「RUDOLF」。画像では2体写っていますが、この2体は同一ディテールのカラーバリエーションです。


稲葉氏はコトブキヤの創作系ロボットプラスチックモデルシリーズ「フレームアームズ」のメカニックデザイナーを担当しており、2013年冬のワンダーフェスティバルからメカニックデザイナー兼造形作家としてディーラー参加し始めたという経歴の持ち主だとのこと。「とにかく造形物が大好きなのでそれを自身の手で産み出したい」「商業企画には成り得そうもない創作系少女型ロボットをシリーズ化し、それを実際に立体物として手に取ってみたい」という思いから制作されたRUDOLFは、少女型ロボットというだけあってほっそりとしたシンプルなシルエットが特徴的。


RUDOLFは3DCGモデリング作品であり、使用したソフトウェアは無償提供も行われているMetasequoia(メタセコイア)だそうです。大ぶりな武器が頭の両サイドから下がっている造形はツインテールの髪型を思わせるだけでなく、腰回りの装甲が短いスカートのようにも見えます。


稲葉氏は「背面の、お尻周辺のラインがお気に入り」とのことで、前面だけでなく背面も要チェック。


RUDOLFは全高150mmのレジンキャストキット、ワンダーフェスティバル会場販売分が30個限定となっており、価格は1万1000円(税込)。ワンダーフェスティバル以降の一般販売分は1万3000円(税抜)となっています。なお、RUDOLFというのはサンタクロースのソリを引く9頭のトナカイのうち1頭の名前であり、稲葉氏は残り8体の創作系少女型ロボットのデザインを練っている最中だそうです。


お知らせです。この度、第36期ワンダーショウケースに私の作品が選出されるという誉れにあずかりました。このような幸福に対し、今後さらに精進を重ねることで報いていこうと思います。ありがとうございました!https://t.co/Keo257lpEd pic.twitter.com/98kEM27KNs

— 稲葉コウ@WF4-19-04 (@inaba_koh)


続いてWSC #097 MIZ / 水野功貴氏の創作ブランド「ATARASY products」から、創作系ロボット「MAMORU」。


「近未来における対ロボット向けセキュリティーロボット」とのことで、変形前は丸みを帯びたかわいらしいデザインの一方、変形後は大きく体を広げて何かを捕捉するような体勢へと変化します。内部にはネジ止め加工が施されて可動し、内部フレームパーツにはワンフェス系デジタルモデラーが光造形に向けた出力テストにしかほぼ使わないような、FDM式3DプリンタのABSフィラメントによる出力品を意図的に使用しているそうです。本来ならば存在しない方がいい積層目が見えてしまう点を逆手に取り、積層目がカーボンファイバーコンポジット的なテクスチャーに見えるような方法を考え抜いたとのこと。


柔軟な発想で制作されたMAMORUはレジンキャスト&ABSフィラメントキットで、全高が変形前で135mm、変形後が全高180mm。ワンダーフェスティバル会場販売分が30個限定となっており、価格は1万8000円(税込)。ワンダーフェスティバル以降の一般販売分は2万1000円(税抜)となっています。


この度はWSCの第36期 '19年冬に選出されましたー!
今まで応援してくださった皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。
今後様々な展開を考えていますので2019年もよろしくおねがいします!
下記URLに今回選出された私を含めた3名の記事が掲載されてます。https://t.co/GD7zpALfxG pic.twitter.com/UmSYSYjbPY

— MIZ(マルットイズ)WF2019W卓番4-19-07 (@MARUTTOYS_MIZ)


ラストがWSC #098 イノリサマ作、「Fate/Grand Order」から7分の1スケール、全高210mmレジンキャストキットの「ラヴィニア・ウェイトリー」。


ぎゅっと両手でスカートの端を握り、垂れた前髪から上目遣いでこちらを見つめています。イノリサマ氏は美少女キャラクターに生身の存在が持つ情報を付け足し、フィギュアを生身の存在へと近づける「セミリアル系」の美少女キャラクター造形で知られていました。時に「なんだか怖い」という評価になってしまうこともあるセミリアル系の造形ですが、このラヴィニア・ウェイトリーにおいてはセミリアル的な造形が大きなプラスになっていると高評価を受けています。


特に絶賛されているのが膝周りの造形で、「膝をメインとした脚のセミリアル的造形表現を100%可視化するため」に、そして大腿部が醸し出すそのラインを見せるために、スカートを透明レジンパーツにしたとのこと。


もちろん上半身の造形も非常に素晴らしい出来栄えとなっており、キャラクターを知らない人が見てもグッと引きつけられる魅力を持っていました。なお、「ラヴィニア・ウェイトリー」は諸般の都合により一般販売は行われず、ワンフェス会場販売分40個限定のみで税込1万3000円となっています。


発表になりましたのでご報告致します。
wf2018sで販売しましたラヴィニア・ウェイトリーですが、
第36期ワンダーショウケース#098に選出して頂きました。
ありがとうございます!
ラヴィニアちゃんのキャラクターデザイン本当に素晴らしいですよね…大好きです。 pic.twitter.com/0MztiaYle8

— イノリサマ (@inorisama)

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in 取材,   ゲーム,   デザイン, Posted by log1h_ik

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