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約1800年前の古代エジプトの学生も宿題に追われていた

by Raychan

学校は勉強だけをする場所ではないと言われるように、同級生とのコミュニケーションや休み時間の遊びも大切なもので、そういった経験から「学校が好き!」と感じる人も多くいるはず。とはいえ、毎日積み重なるように出される宿題には嫌気が差し、「学校は好きだけど勉強は嫌い」となってしまう人も一定数いるものです。そんな何かと煩わしいものとして扱われがちな「宿題」が、なんと約1800年前の古代エジプトにも存在していたことが明らかになっています。

2019 at the British Library - The British Library
https://www.bl.uk/press-releases/2018/december/2019-at-the-british-library

Even the Ancient Egyptians Had Homework, Preserved Tablet Shows
https://www.livescience.com/64458-ancient-egyptian-homework.html

2世紀頃に古代エジプトの学童が「ろう板」の上にギリシャ文字で書いた宿題が、約1800年にもわたって保管され続けています。文字が書かれたろう板はAmazonの電子書籍リーダーであるKindleほどのサイズで、ここには「あなたは賢い人からの助言だけを受け入れるべきです」「あなたは友人すべてを信じてはいけない」といった当時の教訓のようなものが書かれています。

以下が古代エジプト人の宿題が記されているというろう板


このろう板は、約1800年前の古代エジプトで小学校に通っていた子どもたちが日常生活の中で使用していたものと思われています。ろう板にはギリシャ文字で文章が書かれており、上部には丁寧な文字、下部には同じ文字が「かなりぎこちなく」書かれています。そのため、このろう板は当時の教師が書いた見本(上部)と、生徒が教師の見本を書き写したもの(下部)であると考えられています。なお、教訓の書き写し以外には、かけ算表などが書かれているとのことです。

ろう板の持ち主の名前や性別は不明ですが、Royal Ontario Museumによると「古代エジプトでの正式な教育は、通常は特権階級の男子にのみ与えられた」とのことなので、ろう板の持ち主は裕福な家庭の男の子ではないかと見られています。


大英図書館で学芸員として働くピーター・トス氏は、ろう板に書いた文字は、学生たちに道徳的な教訓を教えるためのものでもあると指摘しており、「ろう板に文字が書かれているのは手と指の練習のためだけでなく、心の勉強のためのものでもある」と語っています。

なお、宿題を書くのに使われていたろう板は、溶かされて黒くなったワックスを木製の板の中央にあるくぼみ部分に注ぐことで作られたもの。ワックスが冷えて固まったのち、金属製のスタイラスを使ってボード上に文字を刻んだようです。ワックスは通常湿気があると溶けてしまうため、古代エジプトの乾燥した気候がろう板を溶かさずに保つ役に立った可能性が示唆されています。

なお、古代エジプト人の宿題が記されたろう板は、1892年に大英図書館が買い取ったもの。当初は公に展示されていたそうですが、1970年代以降は展示されなくなり、知る人ぞ知るものとなっていました。大英図書館は5000年以上にわたる人類の「書くこと」の歴史および進化をたどる展示「Writing:Making Your Mark」を2019年4月26日から8月27日までの期間限定で開催予定で、この中で古代エジプト人の宿題が記されたろう板を展示する予定です。

Writing Making Your Mark - The British Library

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