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女性向けアダルト玩具メーカーが世界最大級の家電見本市で賞を受賞、しかし馬鹿げた理由から賞は剥奪に


女性向けアダルト玩具メーカーの「Lora DiCarlo」が、2019年1月8日からスタートしたCES 2019でロボティクス・ドローン部門の賞である「Innovation Awards」を受賞しました。しかし、CESの主催者側は女性向けアダルト玩具メーカーが受賞するのは不適切と考え賞を剥奪しており、これが話題となっています。

A women’s sex toy won an award from CES, until they stole it back - The Verge
https://www.theverge.com/2019/1/8/18173954/ces-lora-dicarlo-sex-toy-award-revoked

Lora DiCarloの創業者であるLora Haddock氏は、自社の公式サイト上に「我々はCESのロボティクス部門のInnovation Awardsを受賞した。しかし、彼らはそれを剥奪した」というタイトルのページを開き、一連の流れをまとめています。

Our Sex Toy Won a CES Robotics Innovation Award, then they took it back – Lora DiCarlo
https://loradicarlo.com/pages/cesgenderbias


Haddock氏によると、Lora DiCarloの最初の製品である「OséRobotic Massager」が、CESのInnovation Awardsにおけるロボティクス・ドローン部門で名誉賞を受賞したそうです。Innovation Awardsの名誉賞は候補となった製品をランクづけする独立したパネルがスコアを採点し、十分に高いスコアを得た製品はどのようなものであっても賞を受賞することができるというもの。

しかし、OséRobotic Massagerは十分に高いスコアを獲得して名誉賞を受賞したにもかかわらず、CESの運営元である消費者技術協会(CTA)から「Lora DiCarloがCESの規則に準拠していない」とされ、賞を剥奪されました。なお、CTAは「不道徳、わいせつ、卑猥、冒涜的、またはCTAのイメージと一致しない製品は失格となる」という規則を引用し、OséRobotic Massagerの受賞を剥奪したものと思われます。


この動きに対して、海外メディアのThe Vergeは「CESは長い間、女性を代表するような製品が賞を受賞するたびに、今回のように製品を失格にしてきた」と指摘。CESでは過去に出展ブースでの女性コンパニオンを禁止したり、直近2年間で女性の基調講演者を一切紹介しなかったりと、性差別と取られてもおかしくない対応を続けてきました。その結果か、CES 2018の参加者のうち、女性の割合はわずか5分の1程度だったと報じられており、Mashableは「CESは依然として性差別的な傾向に拍車をかけているので、去年から多くの人が変わってしまった」と指摘しています。

The Vergeは「CESでLora DiCarloが受賞すれば大きな役に立っただろう」と指摘しており、その理由として同社が女性によって設立され、ほとんど女性の力によって運営されてきたことを挙げています。


CTAの広報担当であるサラ・ブラウン氏は、賞の剥奪理由について「製品が当社の既存の製品カテゴリーのいずれにも適合していないため、Lora DiCarloはInnovation Awardsプログラムを受賞できません」と説明しています。TechCrunchは「それではなぜアダルト玩具メーカーの製品展示が許可されているのか?」とCTA側に問い合わせていますが、それに対する返答は得られていません。

CESでは定期的にアダルト玩具が展示されており、2016年にはオーラルセックスを模した玩具、2017年にもさまざまなアダルト玩具が登場しています。それに加え、CESの会場内を歩き回ると、出展者のほとんどがInnovation Awardsをひとつ以上受賞しているように思えるため、「CESのInnovation Awardsは無意味なもののように思える」とThe Verge。さらに、今回のケースのようにCTAが実質的に賞の配給を監督しているとなれば、もはや賞にこだわる必要はないのではと思わされます。

なお、批判の的となっているCTAですが、2019年1月9日に「女性、有色人種およびその他の過小評価された新興企業や起業家」のための1000万ドル(約10億円)規模のベンチャーファンドを開設しています。

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in メモ, Posted by logu_ii