レビュー

「渡邊」や「渡邉」など24種類の「渡ナベ」がゲシュタルト崩壊する神経衰弱カードゲーム「渡る世間はナベばかり」を遊んでみた


日本に存在する24種類の「ナベ」の漢字のカードを使った神経衰弱が「渡る世間はナベばかり」です。ルールは通常の神経衰弱と同様、「カードを2枚めくってその絵柄が同じならばそのカードをゲットし、ゲットした総枚数が多い人が勝利」というものですが、「渡る世間はナベばかり」で使用するカードは24種類の「ナベ」で、「そもそも2枚めくっても、その2枚が同じ『ナベ』かどうかわからねえ!」「さっきめくった『ナベ』は一体どんな『ナベ』だったんだ!?どう暗記したらいいんだ!?」というエクストリームな難易度になっています。「日本人は歴史の中で何故こんなに『ナベ』を作り出したのだろう?」と思いを馳せながら、実際に編集部でプレイしてみました。

渡る世間はナベばかり | ArclightGames Official
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「渡る世間はナベばかり」のパッケージはこんな感じ。


「辺」「邉」「邊」など24種の「べ」を収録とのこと。


日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語の5言語に対応しており、プレイ想定時間は10分から30分、プレイ人数は1~8人、対象年齢は6歳以上となっています。


箱の中にはカードが1束入っていました。


「ルールカード」には各国語で基本的なルールが書かれており……


日本語版ルールカードには通常ルールの他にも様々な遊び方が書かれています。「渡る世間はナベばかり」の通常ルールは「神経衰弱」と同一で、「プレイヤーは自分のターンにめくった2枚のカードに書かれた字が同じならゲット、同じ字ではないなら場に戻し、場札がなくなったときにゲットしたカードの枚数が多いほうが勝ち」というルールです。


「ナベ知識カード」にはワタナベ姓に関する様々なトリビアが書かれていました。


「渡ナベカード」はこんな感じ。2枚1組の「ベ」が24種類、48枚入っています。「辺」の字以外の「ベ」はゲシュタルト崩壊を起こしてどれも一緒に見えてきます。


というわけで実際にプレイ。プレイ人数は1~8人とのことなので、今回は3人でプレイしてみることに。まずは渡ナベカードを全て裏返しにしてよく混ぜます。


並べてみるとこのようになりました。


ルールカードによると、順番決めは「渡ナベさんの知り合いが一番多い人からスタート」とのことなので、3人の渡ナベさんと知り合いという編集部員からスタートすることに。


2枚めくって同じ字かどうかというシンプルなルールですが、実際にプレイしてみると「おっ……これは一緒……じゃない!」という感じで「惜しいけどやっぱり違う」ことが連発。自分でめくった「べ」すら覚えられないという異常事態に、参加していた編集部員から「どうすればいいんだ……」という悲痛な叫びが漏れました。


この「辺」カードだけは唯一目立ち、参加者全員が「『辺』の位置だけは覚えてる」と口を揃えました。


9巡目にしてようやく初のカードゲット者が登場。他の参加者の間にも「誰かがようやく取ってくれた……」という安堵のムードが流れました。


「めくった2枚が同じ字ならその2枚をゲットし、ごほうびでさらに2枚めくります」とのことなので、カードをゲットした編集部員Aが次のカードをペロッとめくるとなんと「辺」カードが。


編集部員Aはこの幸運を逃さずに「辺」カードもゲットし、2セットのカードを獲得しました。編集部員Aはこのまま次もカードをめくりましたが、3度目は揃えられずに次の人へターンが移ることに。


一挙に2セットのカードが揃った9巡目から一転、誰もカードを揃えられないターンが続きました。「このままではマズい……」ということで間違えたカードを場に戻すときに字の形によって置き場所を分類することに。この置き場所を変える作戦はルールカードにも記載されており、むしろ推奨されているようです。


一例を挙げるとこんな感じに、チャク部が「『一点しんにょう』か『二点しんにょう』か」、「ベ」の字の右上部分が「『白』か『自』か『それ以外』か」などで分類可能な様子。今回は「一点しんにょう」か「二点しんにょう」で分類した後に、「白」か「自」か「それ以外か」で分類の方針を決めてみました。


分類するとこんな感じに。画像左側が「一点しんにょう」のグループ、画像右側が「二点しんにょう」のグループです。30巡目くらいにしてようやく分類が完成しましたが、新しくカードをゲットできた人はいませんでした。


協力してカードを分類することで編集部員Bがカードをゲットできました。編集部員Aが最初にカードをゲットして以来、約30巡ぶりでした。


分類することで編集部員の「ナベ感覚」が鍛えられ出したのか、次々にカードをゲットできるように。編集部員Cは4連続で渡ナベカードをゲットし、一気にリードしました。


ゲームが終了し、最終的に各編集部員がゲットした渡ナベカードはそれぞれこんな感じになりました。


実際に「渡る世間はナベばかり」をプレイしてみると、序盤は「ベ」の字が全部一緒に見え困惑しますが、後半は「ベ」の字を2枚見た瞬間に「これは違う」とわかるほどナベ感覚が発達しました。しかしどの渡ナベカードがどこに置かれてるかを記憶することはやはり困難で、協力して分類をしてカードを置くことがプレイのコツになりそうです。ゲーム終盤にカードが少なくなってくると神経衰弱と同様に記憶力が試されるので、暗記力がものを言います。「渡ナベの字には自信がついた」「もう見ずに書ける」と豪語する編集部員も。

また「渡る世間はナベばかり」は一人プレイも可能です。一人プレイは一人でカードを全て揃えるまでのタイムを競うもので、クリア時間が5分以内では「名称しがたき渡ナベ」、30分以上では「凡人渡ナベ」などクリア時間によってそれぞれランクが決まっているとのこと。


実際に一人プレイをしてみると、結果は9分14秒と「渡ナベ神」のランクでした。


「渡る世間はナベばかり」は税込1080円でAmazon.co.jpから購入可能です。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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